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2020年8月の備忘録

新型コロナの影響で自分にどんな変化があったのか、書き留めておく備忘録。


「どこか遠くに行きたいな」と、よく思っていた。誰にでも、わりとよくある事だと思う。だけど今年は4月から、遠くどころか生活圏が極小に狭くなった。

ありがたいことに職場は在宅勤務が可能で、緊急事態宣言から現在8月を過ぎても、1日のほとんどを自宅で過ごしている。去年の初めに、これまでより広めの部屋に引っ越していたのはラッキーだった。通勤には便利で手狭なワンルームだったら、気持ちが続かなかったと思う。

とはいえ車も自転車も持っていないので、移動するのはせいぜい徒歩圏内。電車はごくたまに、職場に顔を出すために乗る。目の前に何人もの人がいるのは久しぶりで、それだけでちょっと緊張する。
職場は半分在宅勤務の人、毎日出勤している人、それぞれでみんな気をつけてはいるけれど温度差も感じる。私はたぶん、職場の中で相当に気にしすぎな人に分類されていて、その評価も気にならないわけではない。

仕事で一番変化したのは、コミュニケーションの取り方。音声でやりとりすることもあるけど、ベースがテキストになった。そのせいか、以前より遠慮なく意見は言えるようになったと思う。対面で考えている事を話そうと思うと、だいたい言いたい量が多くて、話すのが面倒になって「それでいいです」と言っていた。でもタイピングなら苦にならない。…読む方がどうかは聞いてないけれど。

もう1つ変わったのは、SNSで知らない人とコミュニケーションをとりたいと思うようになったこと。ちょうど自粛が始まった頃にタイBLドラマにハマって、ドラマ本編はもちろんネット上のファンダムの盛り上がりが毎日楽しい。
コメントを見る限り年齢は離れた人が多そう。だけどドラマのことだけじゃなく、タイや日本の社会の話題も一緒に入ってきて、以前の生活のままだったら聞き流していたことも考えるようになった。

今年の2月、実はフランスを旅行した。その頃は毎週、状況が変わっていて迷いまくった末に、えいやと。(画像は旅行で行った、ギュスターブモロー美術館での写真)幸い体調に変化はなく、何年も前から行きたかった所に行き、美味しいものを食べ、旅行は楽しかった。けれど旅先の、早めに入ったベッドの中でやっぱり「遠くに行きたいな」と思っていた。いつも私は、どこに行きたかったんだろう。

生活圏が極小になった4月以降は、どこか遠くに行きたいと思わなくなった。(バンコクには、今すぐにでも行きたい)

以前、哲学カフェで知り合った人に「どこかへ行くことだけが旅だと思う?」と、聞かれたことがある。その時は、急になんでそんなことを言われたのかわからなかった。でも自分の知らなかったこと、見たかったものを発見するのが旅なら、移動することにこだわらないでも良いのかもしれない。

この5ヶ月、変わったことも、変わらないでいようとする力に驚くこともあった。自分の中では、他人の目を強く意識しなくなったことが一番大きな変化だと思う。自分がどう感じたかを、形にしておきたいと思うようにもなった。

20年8月の私は、いまそんな感じです。

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