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先に酔ってしまいたい。

最初に言っておきますが、色気有る話ではございません。


今 オットと私はお酒を控えてるんですが(一応娘の大学合格までの願掛け・・・だったけどクリスマスと大晦日・正月は娘にOKもらったらしい 笑)、この年末年始はちょっと飲みました、いや、結構飲みました。

先日の新年会は楽しすぎるメンバーだったのかオットがすごい勢いで飲んでおりまして、気付いたときにはオットはひとり部屋に戻って寝てしまっていました。最後までいてくださった方は大先輩なのに。しかもついさっきまでオットとその方とで、もの凄く専門的な、かつ新しい分野の議論が白熱していたのに ふっと話の途中で消えたオット。もう、すみませーん、と私が平謝り。気にせず楽しく飲んで喋ってくださる方で良かったけれど・・・・

あれ、この状況、なんかデジャヴ・・・・

・・・ということで思い出した大昔。(オットを直接知ってる人が万が一いても知らないフリ please ・・・引っ張り出されたくない話だろうから)← じゃ書くなよ、って、ややリベンジ的意味もあるのよw

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私たちは同じ施設で一緒に働いていた時期があり、飲み仲間・・・?でもありました。

その施設では私が前から一緒に飲み歩いていた先輩2人がいたのだけれど、ある日救急室当番でこの3人とオット=当時の私の下についていたインターンが一緒になりました。なかでも先輩のひとりは外科チーフレジデント、呼ばれなくても当直じゃなくても突然救急室に現れる・・・現れたら大抵「すごく大変な患者さんが運ばれてきて救急室は戦場と化す」という伝説がありました。・・・・いや、ほぼ100%そうなるんです。
というか種明かしをすれば、沖縄のユタとよばれる神様のことばがきけちゃう家系のひとだったので 彼曰く「ヤバイのが来る」とわかる?か、教わる?から救急室に現れていたそうなのですが、まぁ、とにかくこの日は・・・今でも思い出したくないくらい忙しい日でした。

怒濤のような一晩が明け、へろへろになった全員に向けてチーフレジが言いました。「んじゃ、今日は飲みに行くぞ」・・・ それは、当然ですが「答はYesかはい」です。

私はこの流れは初めてじゃないので(ついでに32歳くらいまでは本当にザルならぬ「枠」と呼ばれる自覚あり)、更に基本「真面目に先読みして動く」性格ではあった(自分で言うw)ので、飲みに行く時間(チーフから号令かかる時間)までちょこちょこ昼寝をして準備していました。各5分とか10分とか、その辺の椅子やソファでばったり倒れて(嫁入り前の女性がすることじゃない)。オット、つまりそのとき私の下についてたインターンにも「これとこれの間に30分あるから寝てこい」とか、あまり本来業務じゃない命令もしてました(そして30分だけと送り出したのに1時間以上帰って来ず、私がそこはカバーしまくってたのだが きっとそういうこと、オットは忘れてるに違いない)。


ほぼやけくそな感じでその4人、つまりいつもの3人+オットで、仕事のあとよく行くコザのバーに行きました。ご飯?そんなもん食べません。食欲ないけど飲む。そんな人達だったのです。

オットもそこそこ酒につよく、まぁ若さに自負もあったのか。また男女問わず先輩から可愛がられる特技を持つため、やめとけというのにチーフレジと内科系レジに挟まれた位置で3人でがんがん飲む。一杯いっぱいがそこそこ強いカクテルなのに・・・ 

私はそっちの3人には適当に相槌打ちながらアルコールが回りすぎぬよう気をつけていましたが、男性3人はなにが面白いのか がはがは笑いながら飲む飲む。そして はっ、と気付くと1時間も経たずチーフレジとオットが撃沈・・・ 辛うじて内科系レジが起きていたので私はタクシーを呼んで バーテンさんと内科系レジに手伝ってもらいながら爆睡中の二人を抱えて病院に戻り・・・ あ、卒後2年目まで(このときの私は2年目)は全員 施設内に住む部屋があったのと、レジデントは各科の控え室に簡易ベッドがあったのでね。急性アルコール中毒で点滴のために戻ったわけじゃないです。

さすがに表から入れないから研修医棟への唯一の直接の出入り口である階段を3度ほど往復して(最初は他のひとの助けを借りるためw)先輩達を各レジ部屋に送り届けました。やっと自室でシャワーして寝られる、と思ったら インターン=未来のオットは 自分の部屋の目の前で、そこには共用ソファがあったのですがそこで寝ていました。一応揺り起こしたけど動かない。まぁいいか。明日の仕事に遅れなければそれで。 沢山のひとが横を通る場所なので そのうち目が覚めるだろうと思ったのです。

こんな後輩とは絶対今後一緒に飲みにいかない、と思ったのに・・・ 正気を保っているひとが一番働くとか、なんか割にあわなすぎる。体育会系ならそこは後輩がやるとこじゃないですか。

で、翌朝、もうすぐ仕事の始まる時間というのに、こいつが来ない!そのとき私は外科レジデントとして麻酔科を回っており、オットはインターンで麻酔科ローテーション中でした。各科のスケジュールが決まっているので当然麻酔科の朝は遅刻なんてあってはなりません。手術室を仕切る看護師さんに「すぐ戻るから!5分で戻るから!」と簡単に訳を話して 昨夜オットを捨てていったソファを見に行ったらまだ寝てるのを発見。これを叩き起こし、私は先に手術場にもどってアテンディング(麻酔科の指導医)にコトの次第を伝え謝り、看護師さん達にも頭を下げながらサポートをお願いし・・・本来 教育システムの屋根瓦方式ってこんなことは当然含まないし 自分でもそこまでやらんでもと思ったけど(物品薬品準備は各自の責任なので触らないのがルール)、みんなが時間と労力をやりくりする手術場、朝からイライラの種は厳禁。インターン=未来のオットのためではぜんっぜんなくて どうせならみんなが朝は笑ってスタートできる環境にしたかったのです。

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そうだった。
楽しいお酒?のときは オットがいきなり撃沈するから私が場を取り繕うとか後を引き受ける、って、昔から何度かあったパターンだった。(本人の記憶が大抵ないことが腹立つ)
毎回「次回は面倒みないぞ」と心に誓うのに・・・

しばらくこんなに飲んでなかったもんなぁ・・・空き瓶数えてびっくり。多分、ですが、オットはひとりでワイン2本半は空けた感じ・・・ まぁ、楽しく思い切り飲めるのは年に1度あるかないか。ということで一応許しますけどね。

だけど次は、次こそは、私が先に酔い潰れてやりたい。なんか、自分がすごく損してる気がするぞ。

と言っても、そんなに楽な気持ちで飲めるのは私にとっては実家だけなのですが、そういえばウチの実家でも結局私の前にオットが寝てしまうパターンばっかだった。

・・・次回からはオットの酒に水を大量にまぜるとか、そういう方法をとらないと私のこの立ち位置は変わらないのかもしれない。
私自身のこういう苦労性なのは治らないんだろうか。
先に酔っ払って介抱してもらう、は憧れている限り手には入らない・・・のかなぁ。

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ヘッダー写真は みんなのフォトギャラリーより よりみちの多い人生さんの作品をお借りしました。





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