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1月10日水曜日の日記

今朝の早い便で息子が大学のある街に戻った。
夫婦で息子を空港まで送り届けて帰ると、ビックリするくらい家の中ががらんとしている。
あー、子供がいなくなったあとの家の中のスカスカ感は何度経験しても慣れないなぁ。
私の言葉に夫は返事をしないけれど、多分彼も同じ事を思っている。


築年数とは別に、家も「年をとる」ものだと思う。
あちこちに誰かが何かをぶつけた傷とか、子供がこっそりつけた(でもバレているが)悪戯書きや いつの間にか日々の掃除くらいじゃ落ちない汚れ・くすみや匂いが壁に床に残る。小さかった子供が走り回った気配や姉弟で喧嘩していた大声なんかがあちこちの壁に沈み込むように同化していて、何も考えず触ったら静電気がばちっと指先に走るように突然記憶が匂い立ったりする。
それが「家がスカスカだ」という感覚に何とも言えないくすんだ、同時に懐かしい色を乗せている。

それはそれで良いものかもしれないけれど、そろそろ引っ越しを考えたいなという気持ちの方が大きくなってきたようだ。多分この家は私達家族の時間の中で大きな役割を終える時期なんだ。あと数年したら次の家族を迎え入れる準備をする時期になるんだと思う。


春になったら古いカーペットをフローリングにする手配をしよう。数年来の懸案事項だしな。
そんな、春になったらしたいことを今日はぼんやり考えている。
外はまた雪が降り始めた。春にはまだまだ遠いなぁ。




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