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アイドルソングが聞こえない

2019年12月16日、アイドルグループ"ポポロコネクト"の定期公演を観ようと、私はAKIBAカルチャーズ劇場に向かいました。このグループのライブを見るのは3度目です。噂によると少し前から同じ事務所の所属アイドルであるHAMIDASYSTEMの持ち曲を数曲受け継いだらしい。

HAMIDASYSTEMは現在2人組のアイドルユニット。

しかし、その2人で活動する前に4人組アイドルユニットとして活動しており、それは1度解体され、名前を引き継ぐ形で現在の体制で活動するという経緯をもっています。

この4人組時代の中でも前期/後期でコンセプト変更が行われ、まるで全く違うアイドルの様に変化した事も話題になった。それに併せる様な形で(メンバーの入れ替えが無かったにも関わらず)前期のファン/後期のファンがほぼ全て入れ替わるという事も起こった。私は4人組時代の後期からのファンです。

ポポロコネクトが引き継いだHAMIDASYSTEMの曲は4人組時代前期のもので、王道のアイドル路線に近いアップテンポなスタイル。後期にはイメージチェンジの為からか歌われる事の無かった曲です。

しかし、コンセプト変更後1度だけ(ソロイベントなどを除く)封印された旧曲が歌われた事がありました。それは2019年3月19日に新宿MARSで行われたYOSHIDA SODA生誕祭です。

4人体制が解体されるワンマンライブ(2019年3月22日)が目前に控えたこの頃、HAMIDASYSTEMのファン達は必死に残りのライブを目に焼き付けようとしていました。しかしながら、残りのライブを必死に、最大限の力でファンに観せようとするメンバーと対照的に、プロデューサー対メンバーの不仲を感じる出来事や、新体制に向けての準備からか運営活動の怠慢が目立つ様になっていきました。(これは総意では無く私が客観的に感じた印象ですが)ファンから見て、気持ちよく四人体制を終われるのか正直不安でした。

しかし、直ぐに行動、発信する正義感の強いメンバーのYOSHIDA SODAさんが特攻隊長の様に(4人体制終末期には特に)企画や、提案などを積極的に、実現へ向けての交渉をしてくれてました(実際の内情などはもちろん全く見えないので詳しくは知らないですけど、そう見えました)。それが僕にはメンバーと共に、ファンにも悔いが残らない様に動いてくれている様に見えていました。

その終末期の企画の中に、そのYOSHIDA SODAさん生誕があり、封印された旧曲も歌われました。そこには4人組時代前期のファンも来場していて、たくさんの人へ向けて旧曲への呪縛を解いてくれた様な風に僕には見えました。

その時に歌われていた【アイドルソングが聞こえない】という曲も、今回ポポロコネクトが引き継いだものです。

アップテンポながら、当時のHAMIDASYSTEMメンバーの湿っぽいながらひた向きな性格に寄り添う様な歌詞が、自分の中で強烈に印象に残った思い出の曲。僕なんか1度しか生で聞いた事ないのに、前期のファンの方たちはもっともっと大切な存在だったんだな、とも思いました。

僕はソレをポポロコネクトの4人が歌っている姿を見て、不思議な気持ちになりました。

自分たちの為に作られた曲では無く、本人達の素晴らしいオリジナル曲もある中で、あの曲はどんな立ち位置なんだろうと不安な気持ちがありました。ですが、メンバー各々で個性的なキャラクターがしっかり打ち出せていて、しかも曲間のセリフパートがあまりにもマッチングしてて(ポポロコネクトメンバーは声優も兼業)正当で、適切な受け継がれ方だなぁと思ったのが第1です。これからも歌い継いで欲しいです。僕以外にもそう思う方はいるはず。

あの新宿MARSのある種ヒリついた(ように見えていた)環境で見る【アイドルソングが聞こえない】とは全くの別物だったので、自分の中の何かの呪いが解けたような感覚でした。でもあの光景を見せてくれたSODAさんには感謝しても感謝しきれないですよ。

明日2019年12月21日、HAMIDASYSTEM旧メンバーを中心に結成されたクロスノエシスのワンマンライブが新宿MARSで開催されます。そしてメンバーSODAさんが、そのライブを最後にグループを脱退されます。ワンマンライブ1週間前に発表されたSODAさんの脱退は信じられない程の衝撃だった。私は当日遠方におり、クロスノエシスでの最後を見届けれません。正直相当に寂しいし、見れない事を引きずると思う。

でも私は勝手に、あんな動ける人がここで終わるとは思えないの、なんでだろう。なんかやるのかな。もったいなすぎるな。なにがあるのかは分からないけど、残る3人、これからのSODAさんを応援しています。

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