双極性Ⅱ型気分障害コラム 公的扶助 　（その40）障害者手帳、障害年金

本文を補足します。

（その39）傷病手当金の次に経済的支援として大きいものが障害年金になります。

ステップ１：自立支援
ステップ２：精神障害者保健福祉手帳
ステップ３：傷病手当金
ステップ４：障害年金
ステップ５：生活保護

傷病手当金の給付期間が満了しても復職できない場合は、障害年金の申請をされるといいかと思います。
本文中にも書いていますが、障害年金認定時に発症日まで遡っての一括給付がありますので、最大400万円程度の一括給付を受けてその後は毎月７万円程度の給付を寿命まで受け続けられる可能性があります。

私の会社の社員で、以前から精神科通院歴がある社員がいました。
病状が悪化したので休職しました。
休職開始時にはまず傷病手当金の申請を勧めました。
６か月経過しても復職できませんでしたので、就業規則に則って自己都合退職扱いとなりました。
退職後も心配だったので彼とはコンタクトを取り続けていたのですが、１年半経過しても回復しなかったので傷病手当金は打ち切りになりました。
そこで、次のステップとして障害年金の申請を勧めました。
手続きが多少煩雑ではありましたが、彼は頑張って申請をして障害年金２級を認定されました。
結果、発症日まで遡っての一括給付を受けられたので約400万円を受給して、更に毎月7万円程度の年金受給が可能になりました。
また、彼は結構倹約家だったので貯蓄もある程度できていたました。
この為、経済的には安心して療養に専念できる環境に現在なっています。

会社に貢献していた社員でしたので、退社後も気になって連絡を取り合っていましたが、ここまでフォローできたのでちょっと安心できました。

本文は、以下から抜粋しています。
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6.　公的扶助
（その40）障害者手帳、障害年金
 
気分障害があり勤務が困難な場合、経済的にかなり困窮することになりますが、それを軽減する為に障害者手帳、障害年金という制度があります。
障害者手帳は、気分障害の場合は状態によっては2級または３級が取れます。
障害者手帳を貰う（障害者になる）と、等級にはよりますが、『所得税約３０万円の控除』があります。
この為、確定申告をしたら所得税が数万円還付されます。
 また、各都道府県によって指定されますが、公共交通機関の交通費や、動物園・博物館などの公共施設での入場料が無料または半額になることがあります。
 また、全国の映画館が本人ならびに付き添い人1名が１０００円になるという特典もあります。
取得には診断書代はかかりますが恩恵はそれ以上にあると思います。
筆者も精神障害者３級の手帳を持っています。
障害者手帳は働いていて所得があっても取得できる場合が多いです。

気分障害が酷くて働けない場合には、障害年金という制度があります。
１級、２級、３級とありますが(3級は厚生年金加入者のみ)、気分障害は病状の度合いによって２級または３級になる場合が多いです。
３級だと月に７万円程度、2級だと12万円程度の給付があります。
ただ、給付は働けない状態であることが大前提ですので、(その39)の傷病手当金の支給が停止しても復職できなかった場合に申請するといいかと思います。
更に、給付は申請日から5年前(働いてても働いていなくても)までさかのぼって対象になります。
つまり、3級が認可された段階で、発症日が申請日の5年前以前であったら、約7万円×60ケ月=約420万円が一括給付されることになりますので、かなりメリットのある制度だと思います。
書類を整えて申請するのは少し面倒ですので、一度主治医に相談されるといいかと思います。