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よみもの3つ

158.マネー資本主義と里山資本主義

この世の中には、お金で買えるものとお金で買えないものとがある。まちがってはいないが、いかんせん考え方としては古い。マネー依存という古い体質に囚われているからである。

マネー依存のひとは、お金で買えないという状況それじたいを不自由とみなす。当然、そうした人たちにとって豊かさとは、なんでもお金をもって買うことのできる世界を意味する。これを「マネー資本主義」と言う。

それに対して、べつの考え方をしてみよう。この世の中には、お金で買うものと買わないものとがある。お金で買わないという中には、たとえばもらったり、拾ったり、あるいはまた交換したりが含まれる。お金を介在させるかさせないか、その裁量はこちら側にある。これは、「里山資本主義」という考え方である。

里山資本主義のことを知ったとき、まっさきにぼくが思い浮かべたのはフィンランドの人たちのことである。

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