記録チームの背景にあるでかい羽のオブジェについて【Lobotomy Corporation考察】
※記事内にLobotomy Corporation、Library of Ruina、ねじれ探偵、ワンダーラボのネタバレがあります。ご注意ください
Lobotomy Corporationのホクマーさんがいる記録チーム。その背景にいるでっかい羽のオブジェ
ホクマーとの会話中に背景に出てくるでっかいやつ
これの正体について考えていきます。ちなみにホクマーさんの懐中時計に彫られているモチーフもこれ。
（何故か作業中は折りたたまれている。寝てる？）
私はこれは「熾天使（Seraphim/Σεραφείμ)」なのではないかと考えている。
以下、熾天使について記述のある記事を読みながら解説と、それに伴う考察などを語る
熾天使-Wikipedia
ー"三対六枚の翼を持ち、2つで頭を、2つで体を隠し、残り2つの翼ではばたく"
翼の数が一致している。
ー”神への愛と情熱で体が燃えているため、熾（燃える、などの意）天使といわれる。”
ホクマーさんは、アイン（A）を神に例え、L社を天国に例えている。アイン（A）を愛しているし、燃えると煙が出るし、良いですね。※煙に関しては後述。イザヤ書の欄まで飛んでください。※
つまりこういうこと
補足：（友人曰く、”熾天使は太陽のように輝く神を凝視しているがゆえに目が燃えて、そこから全身がめちゃくちゃ燃えている”説もあるらしいが、ソースがない。少し調べたら”普通の人間は熾天使を直接見るとまぶしすぎて目が焼ける”みたいなことが書かれてました。こっちでは神が眩しすぎて顔を隠さなきゃとありますね。どうなんでしょうか。）
補足：（最初、智天使かと思って調べていた。しかし智天使は二対四枚の翼。智天使と羽オブジェは違う存在かと思われる。※何故智天使だと思ったのかというと、Ruinaにおいて蒼星がホクマー階の幻想体として登場したのは何か宗教以外の意味があると思っており、具体的には「蒼星のギフトは目隠し＝盲目＝クピード＝"クピードは智天使と同じ存在であるらしい”＝智天使がホクマーに例えられているとすると、ホクマーさんはAのことが（そういう意味で）好き」という情報の補足資料たりえるのではないかと思った。少し話はずれるけど蒼星は職員を引き寄せる時目が♡になっているし、そもそもこの「吸い寄せる」というのも、職員が蒼星の声に”惹かれて”吸い寄せられているようである。まあ結局のところ背景のデカ羽が智天使でなくとも、何がどうあったとしても、ホクマーさんはアイン（A）のことが大好きなのは変わらないので良いでしょう。）
創造ログ
ー”天使の最上位の位階に属する天使のグループ。神に最も近い存在として記されている(『天上位階論』)。”
神に最も近い存在という記述。良いですね。
ー”セラフィムの語源はヘブライ語の「破壊する」、「焼却する」などからきている。「火をもたらすもの」、「暖かさをもたらすもの」という意味もある。”
火に関しての記述が多いですね。
ー”『イザヤ書』では玉座にいる神の上を六枚の翼を付けた天使が舞っているのを目撃されている。『エノク書』によれば翼を六枚持ち、頭が４つあり、想像を絶する輝きと明るさの中にある。”
エノク書の方では智天使とちょっと混ざってるみたいですね。※熾天使と智天使は時に混同されて扱われたらしい
イザヤ書（口語訳）-Wikisource
ー”その呼ばわっている者の声によって敷居の基が震い動き、神殿の中に煙が満ちた”（イザヤ書 第6章４）
ねじれ探偵（37話）やライブラリーオブルイナ（R社コアページ）で煙戦争を起こした首謀者と協力関係にあったことが示唆されているベンジャミン。煙に関する記述があると煙戦争を思い出しますね。
絵がたくさんあってうれしい。
これもセラフィム（熾天使）。顔を隠している、という設定は、絵画を描くうえで時々「顔だけ出してる」にアレンジされてるらしいですね。
「見よ、これがあなたのくちびるに触れたので、あなたの悪は除かれ、あなたの罪はゆるされた」の「悪」って「罪悪感」という事なんでしょうか。日本語版ライブラリーオブルイナのアンジェラ完全開放の「罪悪感」を思い出しますね。思い出したからどうという何かはないんですけど。
ー”罪が清められたので、イザヤは今や神に直接語ることができました。（中略）「浄化された」イザヤは、「ここに私がいます。私を送ってください！」と答えることによってイスラエルの人々へのこの預言的な使命を受け入れることができました。”
直接語る、良い事ですね。
lobotomycorporationの世界において、「喋る」「聞く」「見る」はかなり重要なファクターです。
「人は自分のためにしか生きられない」 それは、”自分の大切な人がこれからも良い人生を歩んでほしい”と願う事も含まれます。そしてその願いを叶えるためには自分の大切な人に、自分の想いをちゃんと伝えるしか方法がありません。言わなければ何も伝わらないので。
そして「ちゃんと伝える」ことがどれだけ難しいのかを寄り添いながら教えてくれるRuina 最高～
補足：（ちなみにフィリップくんはこの３つを”否定する”キャラクターとして描かれていてかなり好きなんですよね。勧善懲悪ではない。善や悪ではない、そこに人間がいる。そういう世界観において、フィリップくんのような、言ってしまうと何やねんこいつって思ってしまうプレイヤーが多そうなキャラクターが、その重要な３つのファクターを否定するキャラクターとして描かれているのすごく良いですね。）
補足：（勧善懲悪ではない。善や悪ではない、そこに人間がいる。と言いましたが、アルガリアはそんな中、「繰り返してはいけない象徴」として扱われてるのも好きです。）
ー”イザヤのビジョンのセラフィムが、三祝文と呼ばれる神の聖さの3倍の繰り返しを使用しているという事実は重要です。古代ユダヤ教では、「3」という数字は完全性と安定性を意味し、ここでは神の全体性を始まり、中間、終わりとして意味しています。神の聖さを3回発表することは、次のことも意味します。①昨日、今日、そして永遠に同じである神の永遠の性質（ヘブライ13：8）。
②聖三位一体に見られる神の神の完全性：父、子、そして聖霊。と
③神の完全で最高の神聖さ。他の誰にも比類のないものです。”
聖なる数である「3」。ダンテの神曲を思い出しました。あれも最後星で締められるし。
ー"聖書の時代には、地震と煙は神の臨在のしるしでした。（出エジプト記19:18 ;詩篇104：32）。"
後々思い出しておおっとなるかもしれない知識。
ー”顔を覆う2つの翼 セラフィムが6つの翼のうち4つを使って身を隠す理由のひとつは、神の前で謙遜さを表現するためです。特に、これらの燃える天使は、神の顔を見るのにふさわしくなく、誰も神の顔を見て生きることはできないという主の忠告に従い、神の畏敬の念を示すために顔を覆うために一対の翼を使用することがあります（出エジプト記33:20）。”
ー”足を覆う2つの翼 セラフィムが足を覆うために2番目の翼のペアも使用しているという事実は、天使が主の前にいることの汚れた側面を明らかにすることを拒否している可能性があるという点で、神への畏敬の念をさらに示す可能性があります。”
そういえば、projectmoonの言う富と名誉って箴言22章の「謙遜は主を恐れることです。その賃金は富と名誉と人生です。」ですかね。ちょっと箴言は読んだことないんですけど、見つけたので貼っておきます。要検証。
謙遜に関してはこれを参照。ベンジャミンはlobotomycorporationでアンジェラから「俗物（欲深い人）」と言われていたり、Ruinaのホクマーのセリフでも「果てしないうぬぼれと欲望の結果は……。」と言っているし、ベンジャミンはどうやら自他ともに認める欲深い人間のようなのですが・・・この欲望というのは、もしかしてAに自分をもっと見てほしいという欲望なのでは、と思っています。これに関してはまた今度記事を書くつもりです。参考予定：Ruina宗教階幻想体・食い込む天国
補足：（※「俗物（欲深い人）」に関して・・・何日目かのストーリーにおいて、アンジェラからABCアルファベットクイズを出題されます。その中のA、B、Cに関する記述はそのまま作中でのアイン、ベンジャミン、カルメンへのアンジェラおよび周りのキャラクターからの心象と言ってもいいのではと考えています。Aの、「人の話をよく聞いて周囲から尊敬される人物」というのは、旧L社の時にカルメンの話を”よく聞いて”、カルメンに惹かれて計画を手伝う＝カルメンの思想を受け継いで、それを代わりに実行する。翼となった現L社では、職員から「アイン様は本当にすごい」とか言われたり、周囲から尊敬されていますね。ちなみにこの「カルメンの思想を受け継ぐ」の部分は、太陽のような女性であったカルメンの放つ光を鏡のように反射し照らし返す意味も持っていると考えます。つまりアインは月に例えられているわけです。ちょっとアインは例えられているものが多いんですよね。目、月、鏡、光、神・・・。あと、社名のprojectmoonというのはアインの言っていた光計画つまりは月（アイン）が考えていた計画にまつわる話ということでprojectmoonとしたのでは？とか考えています。だとしたら面白いですよね。※）
補足：（※「果てしないうぬぼれと欲望の結果は……。」・・・これはアンジェラへの言及だとする方もいるらしいですがわたしはどちらかと言うとホクマー自分自身への言及の意味合いが強いのかなあとか思っています。でも完全開放時に「私たちは裏切られたのだな」とアンジェラと自分を一括りにしていたので、自分自身とアンジェラ両方への言及かもしれませんね。※）
ー”セラフィムの超自然的な視点を通して、神の栄光は非常に無限であり、何とも言えないほど価値があり、・・・”
先ほど、ホクマーによってアイン（A）は神に例えられたと言いましたがここで出てくる「神の栄光は無限」という記述はlobotomycorporationにおけるホクマー抑制時のセリフを思い出しますね。あと無限というとアインの名前の由来であろうアインソフオウルを思い出しますね。※アインの名前の由来は「アインAyinはヘブライ語で目という意味を持つ」と「生命の樹における無限の光と言う意味のアインソフオウル」のダブルミーニングなのではと思っています。
ー” 白羊宮 熾天使 3月 ”
ホクマーは3月15日生まれだし何か関係あるかと思ったけど、良く調べたら白羊宮はだいたい3月21日（春分）から4月20日（穀雨）の間まで太陽が留まるとあるので、関係無さそう・・・
◆そのほか未検証の事象
下側のもくもくとした雲のような煙のような部分だが、古代の像などにある服のひらひらのようですね。例：サモトラケのニケ このひらひら部分は雲/煙/火/そして天使の衣服を表しているんでしょうか。プロムンはダブルミーニングどころか一つのものにたくさんの意味を込めるのが大好きなのであり得ると思います。しかし私は天使の像や絵画に詳しくないため、今後調べていきたいと思います。
以上です。どうですか？
これからもこういう記事をたくさん書くのでよろしくお願いします。
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