見出し画像

京アニ慰霊碑の建立検討委設置

◉2019年7月18日の京都アニメーション放火殺人事件から、もう3年ですか……。戦前の津山事件が、単独犯としては世界的な大量殺人事件だったのですが。それを上回る36人もの死者を出した大事件です。たった一人の、自意識過剰の狂人が引き起こした事件ですが、そこで失われた才能は、惜しいという言葉で片付けられないです。自分は非才の身ゆえ、その才の希少さを知る者でもありますから。せめて、慰霊碑ぐらいは作って欲しいですね。

【京アニ放火、慰霊碑建立の検討委を設置 会社が遺族らと議論へ】朝日新聞

 36人が犠牲になった京都アニメーション第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件で、京アニ側が、慰霊碑の建立を検討する委員会の設置を決めた。関係者への取材でわかった。犠牲者をどのように追悼するか、遺族にも参加してもらって議論する。
(中略)
 地元町内会は2019年12月、「平穏が壊され、生活に支障が出る」として、跡地に不特定多数の人が訪れるような公園や慰霊碑、石碑などを造らないよう、京アニ側に求めていた。

ヘッダーはヴァイオレット・エヴァーガーデンのカットより、本作のスタッフも数多く亡くなられているようです。

◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉

地元町内会、なんだかなぁです。気持ちは部分的にわからんではないですが、京アニのスタジオが地元に落としていたであろう税金やら、直接関節の消費とか、あったでしょうに。むしろ新しい聖地になり得るでしょうし。アニメに対する偏見とか、事件後のマスコミのアホな行動、一部ファンの暴走があったのかもしれませんが。なんでしょうかねぇ、かつてのトキワ荘にしろ大船撮影所にしろ、残すべきものを残さないと、後で後悔すると思うのですが。

漫画家は全国に3000人から6000人ぐらい、アニメーターは諸説あって、4500人ぐらいから6000人ぐらいという点で、似てるのかもしれません。それは例えるなら、100メートルを10秒台で走るようなものと似た、才能の世界です。全国に医者は約32万人いるのですから、アニメーターは動画・原画・脚本・監督と多様な役割があるとはいえ、やはり稀有で希少な才能。『小林さんちのメイドラゴン』の武本康弘監督も亡くなり、その才能の喪失が残念で残念で。

落語の『井戸の茶碗』の中に、江戸勤番の細川家家臣・高木佐久左衛門が「拝む的が欲しい」と仏像を入手するのですが。偶像崇拝を禁じる宗教は多いですが、逆に言えば偶像があったほうが信仰は具体化する面もあります。スタジオ跡地は公園になっていますが、こういう場所は草木を植え人が行き交い、小さくても拝む的があったほうが、日本人の宗教観・死生観では妥当にように思えるのですが……。良い方向に話し合いが進むことを願います。

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ