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毎日テレビを見るの老人ばかり…テレビ離れ最新データ

◉若者のテレビ離れ、の話題です。以前にも似たような調査結果をnotesに書きましたが、こんなのは数年前からとっくに言われていたことです。小学校の教師をやっている大学の先輩や後輩に話を聞けば、5~6年前の時点で既に、かなりの割合がYouTubeなどに時間を費やしていると、聞きましたからね。東京で起きてることは、数年遅れで全国に波及するもの。この流れは止まらないでしょうし、テレビ離れはしばらくは下げ止まらないでしょう。

【「毎日テレビを見るの老人ばかり」キー局が冷や汗をかく"テレビ離れ"の最新データ】msnニュース

「毎日テレビを見る人」は8割切る
毎日テレビを見る人は8割を切り、10代・20代の半数がテレビを見なくなった――。こんなデータが明らかになり、コロナ禍で広告収入が落ち込んでいる放送界に激震が走っている。
(中略)
この中で、平日の1日に少しでもテレビを見る人の割合(行為者率)は79%と、2015年調査の85%に比べ、5年間で6ポイントも減少。1960年の調査開始以来、初めて8割を切った。

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■若者ほどテレビ離れ■

年齢別にみると、50代以下は軒並み減少しているようで。2015年調査と比較して、見事に若年層ほどテレビ離れしているのが、数字の上からも。特に、ナウなヤング層である16~19歳が最低の47%ってのは大きいです。彼らがテレビに回帰してくることはなく、たぶんこれから30年ぐらいはテレビ離れの傾向が続く、ということですから。詳しくはリンク先の記事全文を読んでいただくとして、備忘録も兼ねて増減値を抜き出して転載しておきますね。

・10~15歳/56%:78%→22ポイント減
・16~19歳/47%:71%→24ポイント減
・20~29歳/51%:69%→18ポイント減
・30~39歳/63%:75%→12ポイント減
・40~49歳/68%:81%→13ポイント減
・50~59歳/83%:90%→7ポイント減
・60~69歳/94%
・70歳以上/95%

さてさて。1939年3月に日本でNHK放送技術研究所によるテレビ実験放送開始され、テレビの放映が始まったのは1953年(昭和29年)2月1日、NHK東京テレビジョンが日本初の地上波テレビ放送の開始。1959年(昭和34年)の上皇陛下の御成婚によって、一気に普及が加速したそうですが。昭和32年には7.2%だったテレビの普及率は、1959年には23.6に跳ね上がり、60年44.7%、61年62.5%で洗濯機の普及率を追い抜き、62年79.4%、63年88.7%、65年には90%にも達します。もう60年間、娯楽の王者だったわけです。

■映画産業との比較■

映画という娯楽が生まれたとき、それまでの娯楽の王者であった歌舞伎などの舞台演劇や、落語や講談や浪曲や歌舞音曲などが映画に取り込まれてしまいました。映画ニュースという形で、瓦版から続く新聞ですら、取り込まれましたからね。その娯楽の王者が、テレビに短期間で取って代わられたわけで。1955年には5184スクリーンあった映画館は、1960年に7457スクリーンでピークを迎え、そこからはテレビの普及で坂道を転げ落ちるように低下。

1970年は3246スクリーン、1980年は2364スクリーン、1990年は1836スクリーン、1993年は1734スクリーンにまで激減します。最盛期から33年で23.25%まで落ち込みます。しかし、ここから盛り返して1999年には2,221スクリーンまで盛り返します。2000年から集計方法が変わりましたが、2000年には2524スクリーン(内シネコンが1123スクリーン)、2010年には3412スクリーン(同2774スクリーン)で、2020年には3616スクリーン(同3192スクリーン)と、増減はありますが最盛期の半分ほどに盛り返しています。

■2030年がテレビの反転攻勢?■

テレビが映画と同じ道をたどるとするなら、1995年のWindows95の発売とインターネットの普及が、皇太子御成婚に例えられるでしょうし、御成婚から6年で普及率90%に達したテレビの軌跡を思うと、2001年のWindowsXPの発売が、符合しますね。してみると33年かけて映画がドン底まで落ちたのを思えば、あと8年ぐらいはこの状態は続くかもしれません2030年に、テレビが盛り返すとしたら、何がきっかけになるか? 自分のような凡人にははわかりませんが……。

そこから盛り返しても、もう娯楽の王者であった時代は戻ってこないでしょう。その意味では、新聞やラジオの旧メディアも、これからの8年が大きな意味を持ちそうです。テレビが視聴率と広告費ではなく、自社のコンテンツを直接売り収益を生み出す、構造の転換がそこには絡みそうな気がします。お手軽に、タレントに頼った安易な番組作りではなく、ドラマやアニメなど、映画より長尺の作品作りに、可能性がありそうです。それは、教養娯楽番組もそうですけどね。

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