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投稿者を腐す人の本音

◉Twitterを見ていたら、こんなツイートを見かけました。確かに、こういうことを言ってくる投稿者は、けっこういますね。漫画家だと、アシスタント先の先輩で、こういうことを言ってくる、でも未デビュー組もいたりします。春風亭小朝師匠が若い頃、住み込み弟子で炊事洗濯で荒れた手を見せ、こういう苦労をしていないおまえには負けないと言った方もいたとか。実際に人気や評価で、その人が勝ったかどうかは知りませんが。

画像も転載しておきますね。

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■あなたには言っていない■

確かにこういうタイプの投稿者はいますし、こういう言葉に、傷ついた人もいるでしょう。悔しい思いや、不安になった人もいるでしょう。でも、ちょっと待ってください。なぜこんな発言を、この人物はするのでしょう? 実はこれ、心理学で言う〝投影〟の可能性が高いです。この「漫画家って呼ばれてちやほやされたい」のは、この言葉を発した彼自身です。なぜ彼は、そんな事を言うのでしょう? 理由は簡単に推測できます。

彼自身がたぶん、漫画を読むのが好きで。 好きが昂じて漫画家になろうとして。でも、実際に作品を書いてみたら、満足が行く作品ができなかった。 あるいは、投稿したらデビューどころか一次審査で落選し、箸にも棒にもかからなかったのかもしれません。結果的に、自分自身の才能の無さを、薄々気づいているのでしょう。でもプライドが高くて、その現実を認められなくて……。自分が好きなジャンルに才能がなかった、これを認めるのは辛いことです。

こいつよりたくさん読んでる自分のほうが、良いものを描ける=才能がある(はず)と、自分に言い聞かせているのです。もし、似たようなことを言われた経験がある投稿者がいたら。 気にしたり、傷ついたりする必要はありません。あなたにではなく、自分自身に投げつけた言葉だからです。相手の本音を見透かすことで、このような言葉に傷ついたり、不安に思う必要がないことが理解できるでしょう。むしろ哀れんだり、苦笑するぐらいでいいでしょう。

■ジャンルを潰すマニア■

例えば、落語好きが昂じて会社を辞めて弟子入りする人がいます。 でも入門してからしばらく経って、自分は落語を聞くのが好きであって、人前で話すのが好きだったわけではない、と気づいたりするようで。立川談春師匠の『赤めだか』にも、そんな兄弟弟子の話が書かれていた記憶が……。満場で拍手を浴びる師匠に憧れて落語家になったら、自分の下手な落語をまばらな観客は聞いてくれず。居眠りしたりトイレに立ったり、時には罵声を浴びせたり。 理想と現実の乖離ですね。

漫画でも小説でも、好きが昂じて創作者の側に行く人は、一定数いますが。しかし、全国に3000人から6000人しかいないような商売。スポーツと同じ、才能の世界です。 自分に創作の才能がないと気づいたなら、良き読者であればいいのですが……。こうやって言わずもがなのことを口にして若者の芽を摘む、悪しき翌檜(あすなろ)になっていませんかか? ブシロードの会長が言う 「すべてのジャンルはマニアが潰す」の、悪しきマニアになっていないか? 自問自答して欲しいです。

そこを自覚しないと、自分が好きなジャンルを潰す、迷惑な人間になってしまう可能性が高いです。 それは、腐している彼自身にとっても、不幸なことです。 そういう自分の心を誤魔化して、他人に八つ当たりしていては、周囲からも善き人が離れ、人生さえ不幸にする可能性があるのですから。 気をつけたいです。鍋島雅治先生も、「運は人柄が呼び込む」と語っておられました。

■実は才能を認めた?■

なぜわ、ざわざ腐したか、もうひとつの視点も見出すことが可能でしょう。才能がない投稿者なら、無視できます。そんな人間はいくらでもいますから、いちいち相手にしていたらきりがありません。自分の才能を勘違いしている人ならば、痛々しくてソッとしておくでしょう。の神に祟りなしです。関わると逆恨みされて、損をする可能性も高いです。ただの下手の横好きなら、暖かく見守れるでしょう。なんなら一緒に楽しむことも可能です。

脅威に感じたからこそ、腐した可能性。

もし、本人が自称しているように、たくさん作品を読んでる人ならば、逆説的に才能を認めた可能性。たくさん読んでいるからこそ、優れた作品も平凡な作品も劣った作品も、レベルを把握できている可能性があります。その目から見ても、腐さずにはおけない、何かを感じてしまった可能性。作品内容を評したいだけならば、「君の作品は同じジャンルの〇〇先生の●●という作品に 比較して、アイディアやキャラクターの練り込みが足りない」みたいな内容になるはずです。

それなのに、いきなり自分語りをしている時点で、本音に気づくべきでしょう。「結婚相手にはどんなタイプが自分にあうかしら?」と聞いてるのに、「僕は年収1000万で浮気もしません」とか、いきなり 自己アピールを始める人がいたらどうでしょうか? 本音は明らかですよね。こんな人の言葉に振り回される必要はなく。「あなたは僕の才能に嫉妬してるんですね?」なんて図星をついて、逆恨みされる必要もありません。「そうかもしれませんね」と流しておくだけで良いでしょう。

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