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ChromeOSの主戦場は非教育市場へ

◉GoogleのChromeOS搭載機──ChromebookとChromebox──のシェアが、アメリカのIDCの調査によると、2016年に4%台だったChromeOSの世界シェアも、2020年に10.8%まで拡大し、ついにMacOSの7.5%を抜いてシェア2位に。もう、メジャーなOSと呼んでいいでしょう。で、Macユーザー歴27年、Windowsユーザー歴20年、Chromebookユーザー歴7年の自分は、ChromeOSを推します。

【パソコンOS、GoogleがApple超え 「非教育」主戦場に】日経新聞

【シリコンバレー=奥平和行】米グーグルの基本ソフト(OS)「クロームOS」を搭載したパソコンが間もなく発売から10年の節目を迎える。2020年には米アップルの「マックOS」を抜き、初めて世界シェアで2位に入った。新型コロナウイルスの影響で需要が急増した在宅学習用を突破口として、個人や企業など「非教育」への浸透を目指す。

「当初は2台目の機器という位置づけだったが、過去数年は『1台目』へのシフトが顕著になっている」。グーグルが9日にインターネットを通じて配信した10周年を記念するイベントで、クロームOS部門で製品・UX責任者を務めるジョン・マレティス氏は説明した。

noteの記事に関しては、わりとChromebook関係が地味に読まれていて、何ヶ月も前の記事でも、ポツポツとイイネが付いたりして。一期一会のTwitterと、ロングテイルのnoteという、特徴が際立ちますね。なので、

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■ネットブックの徒花■

さて、一時期パソコン業界はネットブックという新ジャンルにわいたことがありました。定義が曖昧で、安くて小型でネットワークに接続する機能があるWindows機、ぐらいのイメージでしたが。2007年に登場し、2009年ごろに盛り上がり、来年2010年は2000万台だ3000万台だという話だったのですが、翌年から急に終息します。理由は簡単で、AppleがiPadを発表し、急速に世はタブレット型に流れました。

Appleは、ネットブックなんてあんなの屑だと公言していて、満を持してiPadを投入。長いバッテリー、高性能なCPUとサクサク動く軽快さ、キレイな液晶、直感的な操作性で、後にはWi-Fiだけでなく通信機能もついたセルラータイプも出て、ネットブックを撃破。2012年にはネットブックは新規の生産を終了。ChromeOSの盛り上がりも、アレと同じだと困るんですけどね。

パソコンの世界出荷台数は12年から減り続け、19年にようやく増加に転じた。IDCによると20年は前年比13%増の3億230万台だった。クロームOSの躍進は新型コロナの後押しを受けた「追い風参考記録」に終わるのか、勢いは続くのか。得意とする教育市場の足場固めに加え、個人や企業の取り込みに向けた施策の真価が問われることになりそうだ。

■ChromeOSへの期待■

ただ、ネットブックと違って、Chromebookは利点も大きいです。まず、OSとしてLinuxベースで堅牢。機動もメチャクチャ早く、家電感覚で立ち上がります。そして、小まめなアップデートでセキュアな面も高評価。何より、インターフェイスがMacOS以上にシンプルで、同じぐらい直感的。値段が安いことを強調する記事は多いですが、それよりラインナップが増えたことが大事かと。

・シンプルで直感的なインターフェイス
・堅牢なLinuxベースの基幹部
・素早い起動時間
・小まめのアップデートで安全性の高さ
・廉価な機種から高価な機種と広いラインナップ

タブレット型は、AmazonのKindleのおかげでスゴく普及しましたが、その結果として タブレット型=安い というイメージがついて、高性能な機種が少なくなってしまいました。しかしその点で、Chromebookは安価な機種からGoogle謹製のPixelシリーズまで、ラインナップが豊富ですから。これって、かなり大事かと。目的に合った高級機種があるのは、幅の広さという点で大事。

■危惧される点■

逆に、個人的に気になる点もいくつか。まず、Pixel Slateのような高級タブレット型から、Google自身が撤退した点でしょうか。もちろん、自分が愛用しているASUSのChromebook Flipのように、ノート型パソコンにもタブレット型にもなるタイプは数多いのですが。Googleがあまり魅力を感じていないのか、あるいは別の政治的理由があるのか、そこが気になります。

もう一点は、Parallels社と共同で研究している、WindowsOSなしでWindowsアプリが動くのが、法人のみの対応という点ですかね。もちろん、Microsoft社への、ある程度の配慮というか。Googleも、Microsoft社とはケンカせず、うまくシェアを切り崩していきたいでしょう。少なくとも、シェア25%を超えた辺りで、雪崩を打つと自分は思っています。だって、Windowsでなければならない理由って、少ないので。

ただし、CrossOverもありますからね。ここは、2方面から攻撃されれば、Microsoft社としてもキツそう。

■ビジネス市場での壁とは?■

個人的には、パソコン市場って幾つかあって、Appleは昔から教育市場とクリエイティブな市場と、両方に強かったのですが。Microsoft社とWindowsって、ビジネス市場にメチャクチャ強かったので、独占禁止法に触れるレベルの圧倒的なシェアを誇ったのですが。コレが崩れると、一気にMicrosoft帝國とWindowsOSの黄昏がやって来そうです。だって、どうしてもWindowsでなければならない理由って、幾つあります?

・ビジネス市場
 →企業市場
 →官公庁市場
・個人市場
 →ホビー市場
 →クリエイティブ市場
・教育市場
 →義務教育市場(小中学校)
 →高等教育市場(高校大学)

今回、持続可給付金と家賃支援給付金を申請してみて解ったのは、Mac非対応のお役所仕事。まぁ、コレはいつものことだったのですが。家賃支援給付金に至っては、推奨ブラウザがInternet Explorerで、目が点になりました。Chromeブラウザには、持続可給付金はいちおう対応していましたが。企業はコストカットでChromeOS機に対応するでしょうが、このお役所の壁が5年は崩れないと見ました。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ


売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ