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Twitter収益化の波紋

◉旧Twitter(現X)が始めた、広告費の収益を分配するプログラムですが。アメリカでは既に、数千万レベルの分配金を受けたアカウントも出ていて、かなりの話題に。日本でも、分配された人の報告が、相次いでいます。前々から書いていますが、Twitterがクリエイターのためのプラットフォームになるのであれば、これはある意味で、情報の流通革命になりうると思っています。もちろん、課題は色々とありますが……。

【X(Twitter)の収益化プログラム、有名人はいくら稼げた? グラドルや声優が公開】ITmediaニュース

 8月8日に、日本でも順次適用が始まった米X(旧Twitter)のクリエイター広告収益分配プログラム。すでに収益の詳細を報告するユーザーが出るなど話題だ。Xで活発に活動するインフルエンサーも例外でなく、受け取れる金額をあけすけに公開する人もいる。

 例えば匿名掲示板「2ちゃんねる」の開設者として知られる西村博之(ひろゆき)さん(同日時点でフォロワー数約240万人)は、約2328ユーロ(約36万6000円)の入金があったという。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2308/08/news165.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、猫と旧ロゴマークの可愛いイラストですね。

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■広告費収益の実例■

まずは、分配を受けた 当人たちのツイートが、こちら。景気のいい数字がでていますが、これって申し込んで6ヶ月の収益まとめてなのか、直近1ヶ月の収益なのか、そこは判りません。また、スタートダッシュであって今後ドンドン減るのか、逆にピンポイントの広告として評判になり、ドンドン増えるのか、そこもわかりません。情報待ちですね。10月末でイーロン・マスク氏の買収から1年、結果が求められるので、最初は派手にぶち上げてる可能性は否定しません。

36万6000円。これが毎月もらえるなら、十分に 専業でやっていけるでしょうね。プロツイッタラー爆誕。裏山鹿。そして、暇空茜氏。

39万円。ツイートすれば10万バズ100万バズが当たり前の、27万フォロワーの人気アカウントですから。突然 といえば当然ですね。また、フォロワー6万人の六衛府氏も、申し込んでおられたようです。

割とリアルな数字と言うか、単純にフォロワー数 から考えれば むしろ、割が良い数字にも思えます。単純計算ですが、フォロワー1万人弱の自分のアカウントならば、3000円ちょっとはもらえそうな気がしますね。それならば、毎月のブルーバッジ代はまかなえるので、それだけでも十分ですね。というか 毎月1000円でもありがたいぐらいです。一応自分は、条件を満たしているので 申し込んでみますかね。

■さっそく申し込み■

申し込みの手順を書いてる人が、ほとんどいないのですが……情報商材の広告みたいで、ちょっと笑ってしまいました。Android タブレット用のTwitter公式アプリでは、そもそも 申し込めませんね。iPad 版の Twitter 公式アプリなら申し込めます。左のサイドバーの下の、Twitterブルーの項目から、サブスクライブを申し込むか広告の収益分配 を申し込むか、項目がありますので。

手順に従って、住所や振込先の情報を書き込んで、認証コードが送られてきたら入力してと、手順自体は割と楽ですね。ただスマホやタブレットより、パソコンから入力する方が無難でしょう。今のところ、この金額は6ヶ月分がまとめて入金されたから、ひろゆき氏でも実際は月万円ぐらいではないか……という指摘もあります。ただここら辺は、単純にフォロワー数やインプレッション数だけで、金額が上がるわけではないような指摘もありますね。

あくまでも広告と連動しているわけですから、としては面白くても、そのツイートと連動して表示されるであろうプロモーションのツイートの方に、一定の利益が発生しなければ、利益にはならないでしょうから。これで広告との連動のアルゴリズムが解析され、より ピンポイントに広告が表示されるようになれば、イーロン・マスク 買収によって離れていった広告主たちも、やがて帰ってくるかもしれませんし。帰って来なくても新規の顧客を開拓できれば問題なし。

■Twitterの転換点?■

広告主は、費用対効果が大事であって。この広告の収益分配によって、専業で情報や娯楽を発信する人間も出てくるでしょうし。その中で、クオリティの高い情報や娯楽を安定して発信できる人間が生き残り、一定の新規参入をリクルートすることができれば。Twitter自体が、新聞やテレビやラジオや雑誌の代わりになりうる。自分はそう思います。Twitterは文字の発信が主ですが、イラストも動画も、スペースで音声も発信できますから。

これまで情報の流通経路を握っていたメディアを通してしか、発信や表現ができなかった人たちがインターネットの出現によって、読者や視聴者に直接伝えることができる。これって、情報革命なんですけどね。ただ今までは、ブログなどの広告収入や、寄付などの形でしか マネタイズ できなかったのですが。noteで記事の有料販売や、サポートによって収益が得られるようになり。Twitter もその方法論を模索した結果、この形を試しているわけで。

イーロン・マスクCEO自体は儲けよりも、そういう場を作ることを優先しているように見えます。もちろん 会社を運営するに足る利益は生み出さないと、だめなんですが。目先の利益よりも、もっと大きなところを見ている印象ですね。なるほど、スティーブ・ジョブズの後継者と目されるだけはあります。PayPalの創設メンバーでもありますから、少額決済機能を取り入れて Twitter でも投げ銭が手軽にできるようになると、大きく変わりそうです。

■サブスクライブも■

個人的には、サブスクライブにも期待しています。これは、pixivのサポート会員機能に近いのですが。スペースとはまた別の、特定小数の不安の人から投げ銭を得られるシステムとして、面白そうです。もちろん、アカウントの得意分野ごとに、相性もあるのでしょうけれど。自分も一応、申し込んでみました。もし、承認されたなら。デビューに向けてのアドバイスや、方向性に迷っているプロの相談には乗れるでしょうし。出版業界の内部事情の話とか、需要はあるでしょうね。

自分が過去にやった 出版社との裁判の話とか、少額裁判の話なども、割と需要はあるかもしれませんね。これはプロ限定のお話ですから、たくさんの人数を集めることはできませんが。逆に、すでにプロとして活動している漫画家ならば、数千円払ってでも聞く価値があったりします。だって下手したら、自分自身が数十万数百万の損害をかぶる危険性を、回避できますからね。広く薄くか狭く濃くかは、人それぞれ。そしてもう1点、期待するのは……。

Twitterによる小説の復権、でしょう。アメリカの場合は本を読まない国民性があり。その代わり 映画が産業や文化としてとても発展した面があります。なのでイーロン・マスクCEOも、動画配信による収益アップを強く願っているようですが。日本の場合なんかかんだ言って 本好きの文化は根強くありますから、小説家がサブスクライブでファンのみ限定公開の小説を発表する、とかいけそう。それがまとまったら、書籍化する以外にも、声優が読み上げてオーディオブック化。これまた、二重に収益を上げる手段に。日本独自のTwitter文壇の、発展に期待です。

■収益化への危惧も■

さて、この収益化に関しては、危惧する声もかなり出ています。インプレッション稼ぎ狙いの炎上商法や、デマ屋が跋扈する可能性です。そのような意見を、 以下にいくつかピックアップしますが。このような指摘に対して、自分はやや疑問です。その危惧はわかるのですが、コミュニティノートを実装したのは、やったもん勝ち のデマ屋を牽制するための方策に見えます。コミュニティノート砲が炸裂したツイートは、いいねの数が対してもらえませんから。完全ではないししても、事前に対策を施している。ボット・アカウントの、2月から3月の大量処分も、その布石に思えます。

たぶん、イイネ率が低い炎上系は、高く評価されないでしょうし。コミュニティノートが頻繁についたり、また そのコミュニティノートの内容が高く評価される(=内容が低い)ようなアカウントには、高額な分配金は望めなくなる可能性がありそうです。また、他人のツイートにリプライして、背乗りでインプレッションを稼ごうとする人間も、今後は増える可能性がかなりあります。ただ繰り返しますが、そのような安易なインプレッション稼ぎは、広告への貢献や効果が薄ければ当然、数だけ稼いでも無意味になる可能性が高いです。

例えば自分のトップに固定しているMANZEMI講座の宣伝ツイートは、閲覧数もいいねの数も大したことはありません。13.9万閲覧で28イイネ。先日も330万閲覧に1万イイネをもらいましたしね。ところが リンクのクリック数は353で、 イイネの10倍以上あるのです。エンゲージメントは541とさらに多く。Twitterの技術者は、イーロン・マスクCEOにリストラされずに生き残った、優秀な人たちですから。自分程度の人間が気づくようなことには、とっくに気づいて、収益の分配を決めるためのアルゴリズムも検討し、精査されてると思いますけどね。

こういうタイプの詐欺師?も、今後 登場するでしょうけれど。こういうアカウントは通報によって、そもそも 収益が長期的には得られないと思うんですけど……。というかですね、そのうちTwitterの方に「収益目的でイリーガルなツイートをしています」という通報項目が用意されたら、バンバン 通報して凍結されそうだと思うのです。Twitter は良くも悪くも、大衆の集合知が生かされる場ですから。せこい商売してもすぐ発見され、通報され対処される。ここら辺の問題に関しては、自分はさほど心配していません。イタチごっこはイタチごっこでしょうけれど。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ


売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ