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リニア新幹線、高温型に目処

◉川勝平太静岡県知事が、恒例の暴言で辞意を表明しましたが。この人、言うことがコロコロ変わるので、まだ多くの人は信じていないようです。いわゆる、夏のボーナスをもらってから辞めようという、セコい御仁ですから。一方で、リニア新幹線には、別のニュースが。リニア新幹線は超電導磁石を用いた超高速鉄道なのですが、この超伝導状態を生み出すために、液体ヘリウムが使われてきたのですが。液体窒素でも超伝導状態を維持できるタイプの超伝導物質で、実用化に目処が立ったとのこと。

【リニア超電導磁石進化 「高温型」実用メド 車両簡素化、コスト削減】読売新聞

 JR東海はリニア中央新幹線の技術開発で、液体ヘリウムを使わない「高温超電導磁石」の実用化にメドをつけた。今春、国土交通省の評価委員会から営業運転レベルにあると評価されたことを受け、今後さらに完成度を高め、営業線に搭載する考えだ。(杉本要)

https://www.yomiuri.co.jp/local/chubu/feature/CO037451/20230628-OYTAT50023/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、JRの博物館の写真です。

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詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。1980年代後半に、それまで考えられていたよりも、はるかに高い温度で超伝導状態になる物質が発見され、一気に高温超伝導物質の研究と発見のブームが来ます。なにしろ、後にノーベル賞をもらう発見でしたから。高温と言っても、液体窒素の融点沸点の温度である−195.8 °C(77 K)以上なんですが、なにしろそれまでは絶対零度の−273.15 °Cに近い温度でないと、無理だったんですよね。

この温度に冷やすには、産出地域が限定され稀少で高価な液体ヘリウムが必要でしたが、空気中に含まれ、安いコストで調達できる液体窒素でも超伝導状態を維持できるなら、コストが大幅に減らせますから。ベドノルツとミュラーの1986年の発見以降、研究室レベルではドンドン新物質が発見され、まさに発見競争へ。近年は、170万気圧の超高圧下なら−23 °C(250 K)で超伝導状態になるという論文が出され、理論的な部分でもかなりの変化が起きているようです。

もちろん、室温超伝導はまだ先ですが、それでも通常の気圧でも135 Kが記録され、夢は広がります。超伝導的には、理論的にはどんどん進んでいますから、後は実用化の進捗。リニアも、国を妨害することが自己目的化した某県知事にイヤガラセをされていますが。そこにくじけず、日々技術を高めて、次の時代に備えていかないと。子供の頃、宮崎県にリニアの実験線ができて、未来の技術にときめいた身としては、なんとかリニア中央新幹線に乗りたいので。開通を楽しみにしたいです。


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