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共産党の党首交代

◉御年69歳の志位和夫委員長が退き、58歳の田村智子政策委員長が委員長に就任されたとのこと。102年の党の歴史の名kで、初めての女性党首。自由民主党からは、未だに女性の総理総裁は出ていませんから、差別化を狙ったのか。とはいえ、党首公選制を拒否する日本共産党ですから、これも当然ながら党員による投票ではなく、現当主である志位和夫氏と中央委員会幹部会の創意ということでしょう。まぁ、事実上の後継者指名であって、民主主義とは程遠いですが。

【共産党 志位委員長交代 新委員長に田村智子氏 起用発表】NHKニュース

共産党は、党大会で、志位委員長が交代し、新しい委員長に田村智子・政策委員長を起用する人事を発表しました。共産党の委員長に女性が就任するのは初めてです。
(中略)
一方、志位氏は、2006年以降、空席となっていた議長に就任したほか、小池書記局長は続投し、新しい政策委員長には39歳の山添拓参議院議員が起用されました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240118/k10014325601000.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

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■共産党の権力移譲■

でも、共産党の本当の実権は、御年93歳の不破哲三氏が、今も握っていますからね。その前は、宮本顕治氏が日本共産党書記長として1958年から1970年まで、その後は初代日本共産党幹部会委員長として1970年から1982年まで、さらに第2代日本共産党議長として1982年から1997年まで、肩書を変えつつ君臨し、国会議員としては1989年に退いても、2007年に98歳で亡くなるまで、隠然たる力を持ち続けましたし。長期独裁の非難を逃れるため、肩書を変えていただけですからね。

その権力を委譲された不破哲三氏なんですが、日本共産党初代書記局長(1970年~1982年)から、日本共産党第2・4代中央委員会幹部会委員長として1982年から1987年と1989年から2000年と君臨し、さらに日本共産党第3代中央委員会議長として2000年から2006年まで、役職についています。こうやって見ると、1970年・1982年・1989年・2007年と、見事に宮本顕治氏の動きに、シンクロしているのがわかります。本当の権力者は誰か、良くわかりますね。世襲でないだけの、独裁政治。

志位和夫委員長は、日本共産党第3代書記局長として1990年から2000年、日本共産党第5代中央委員会幹部会委員長として2000年から2024年までと、これまた長期独裁。で、不破哲三氏が最後に付いた党の役職である日本共産党第4代中央委員会議長にスライド。なんのことはない、初期局長・中央委員会幹部会委員長・中央委員会議長と、不破哲三氏のルートを踏襲し、院政に入っただけですね。宮本氏の議員引退の1989年の翌年、不破氏の議長就任の2000年と、こちらもシンクロしています。

共産主義思想の根本的な部分を知りたい方は、上記noteもどうぞm(_ _)m

■民主集中制は独裁制■

なんのことはない、権力者がいつまでも権力を握り、院政や大御所政治を敷いているだけで。宮本氏が1958年から2007年までの実質49年、不破哲三氏が1970年から2024年までの54年間、二重権力ですが君臨していたわけで。たぶん、不破氏の実質的な支配力が低下し、志位和夫氏が院政に回っただけ。むしろ、共産党の治天の君としての権力は、これから絶頂なのかもしれません。後は、長生きして影響力をどれだけ維持できるか、でしょうね。90歳まで君臨できるかどうか。

さて、田村智子新委員長ですが。党大会でいきなり、討論で異論を述べた大山奈々子神奈川県議に対し、田村新委員長が猛然と反論と言うか、公開吊し上げの様相。というかこれ、まさにパワーハラスメントですよね? なぜこんな愚挙に出たかと言えば、北朝鮮が代替わりで韓国を砲撃するようなものです。要は、私は大御所政治を敷く志位和夫氏の路線を踏襲しますという、一種の指桑罵槐なんですね。民主集中制に反対するやつは粛清するぞという、デモンストレーション。

大会結語①
大山さん発言に激しく反論する田村氏

除名の問題点を何も示していないと。
8分の短い間に、どれだけの論拠が示せますか?
幹部は、時間制限もなく、縦横無尽に語れる一方で。

#大山さんに連帯
#大山さんへの攻撃に抗議

https://x.com/hiroakaseijouka/status/1747823262267244858?s=20

攻撃の矛先は大山奈々子神奈川県議ですが、実際は志位和夫氏への「私はアナタの路線を忠実の踏襲しますよ」という宣誓に見えますね。女性党首ということで、目先を変えようと言う意図はわかりますが、看板を付け替えているだけで、内実は何も変わらない可能性が……。

■破防法調査対象団体■

さて、共産党の天敵である産経新聞(なにしろ水野成夫フジテレビ初代社長が、元日本共産党員で赤旗の初代編集長でもあった転向組です)は、さっそく嫌がらせの記事を上げています。林芳正官房長官から、「公安調査庁は共産党を破壊活動防止法(破防法)に基づく調査対象団体としている」と引き出したようで。党首交代のめでたい話題に、冷水をぶっかけるぶっかける。まぁ、望月衣塑子東京新聞記者は、こういう言葉を林官房長官からは引き出せないでしょうけど。

【トップ交代見通しの共産党は「破防法に基づく調査対象」 林芳正官房長官が言明】産経新聞

 林芳正官房長官は18日の記者会見で、歴代最長の23年にわたって在任してきた志位和夫委員長が交代する見通しの共産党について「公安調査庁は共産党を破壊活動防止法(破防法)に基づく調査対象団体としている」と述べた。志位氏の後任には田村智子政策委員長が有力だが、「個々の政党の人事にコメントする立場にはない」と述べるにとどめた。

https://www.sankei.com/article/20240118-OVZZH3MRFNOXTKZORPBCSMTJKU/

共産党は、敵の出方論と負うごまかしで、暴力革命を放棄していません。ただ、それを放棄したらある意味で、共産党が共産党である意味は、薄くなってしまうんですよね。もともと、ユダヤ・キリスト教の千年王国思想を焼き直したのが、カール・マルクスの共産主義思想ですから。ユダヤ教やキリスト教が、最後の審判を否定してはもうユダヤ教やキリスト教ではないように。暴力革命と共産党一党独裁を、否定したらそれは宗教としての共産主義思想は、成り立たないんですね。しかし、そうなると党勢は衰える一方。

上記ツイート、2765.7万閲覧で1万イイネ、イイネ率0.036%と、もうどうしようもない数字です。この閲覧数は、共産党史上最高値でしょう。でも、1万イイネしか集められない。共産党の動員力が落ちているし、そもそも老人ばかりでネットで動員できていないのでしょう。というか、ネットで共産党のおかしさに気づいて、若い層はどんどん離れているのでしょう。個人的には、田村智子新委員長の舌鋒に、ドン引きした若者は、多いと思いますよ? この党首交代は、終わりの始まりにも見えます。

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