見出し画像

次世代炉と製造業と

◉日本は原子力のサプライチェーンが国内で完結する唯一の国である。これを維持することが、日本の製造業の競争力維持にも繋がる───この指摘は重いですね。いちおう石炭も石油も、国産品は多少はありますが、基本的に日本はエネルギーを外国に依存している国ですから。原子力発電は、その技術力も含めて、産業に重要なポジションを占めていますし、そこの技術は維持し継承していくことが大事。それを、いたずらに穢れ視して、非科学的な対応をするのは国益を損ないますね。

【「次世代革新炉」でエネルギー問題は解決するか】アゴラ

いろいろ話題を呼んでいるGX実行会議の事務局資料は、今までのエネ庁資料とは違って、政府の戦略が明確に書かれている。

新増設の鍵は「次世代革新炉」

その目玉は、岸田首相が「検討を指示」した原発の新増設である。「新増設」という言葉はこの資料にはないが、次世代革新炉という言葉が7回出てくる。10ページでは、次の図のように各国の原子炉を比較して、いくつかのオプションを示している。

https://agora-web.jp/archives/220825135400.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、高浜原子力発電所だそうです。

◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉

■エネルギー問題は国のもとい

ある意味で、日本が原発を全廃した場合、一番得するのはロシア連邦です。石油・天然ガス・石炭と、世界屈指のエネルギー産出国ですからね。実際、ドイツが脱原発だ脱炭素だSDGsだと理想論に驀進し、ロシア連邦にエネルギー依存した結果、ウクライナ侵攻を招いたわけで。陰謀論には与しませんが、ロシア連邦に中華人民共和国、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)など、結果的に日本の国力が下がった方がいい国を、支持する人が左派には多いですね。

東大名誉教授のお言葉

また、みんなで貧乏になろうという人もいます。でもそういう人に限って、日本はこのまま世界三位の経済力を永遠に維持できるという幻想を持っているか、自分はもう戦後の高度経済成長からバブルまで経済の繁栄を享受したくせに、自分がもういい歳になったから、後は野となれ山となれの精神に見えますね。都合のいいときだけ、子孫にツケを回さないとか言いますが。そんな無責任な言論に、賛意を示す人の気がしれません。林子平同様の六無斎の自分ですが、そんな妄言にも与しません。

■政府が次世代炉建設を検討■

政府は、次世代炉の建設検討に入ったようです。安全性が高いとされる第四世代炉は、いろんな種類がありますが、現在のところ実用化に入ったのは高温ガス炉。中国は昨年、商用実証炉が臨界に達し、アメリカとイギリスは2029年の商用炉稼働を目指しています。日本の大洗のHTTRも、好調な結果を出していたのですが、無能な方の菅元総理大臣が勝手に止めて、10年間ストップ。それで、ベースロード電源になり得ないとわかってる洋上風力発電に、600億円も注ぎ込む。バカバカしい話です。

【政府、次世代原発の建設検討 エネルギー政策方針転換】東京新聞

 政府が次世代型原発の建設を検討する方向で調整に入ったことが24日、分かった。原発の新増設や建て替えは想定しないとした従来のエネルギー政策の基本方針を転換する。最長60年とされる原発の運転期間延長に向けたルール見直しも検討。将来にわたって原発を活用し、脱炭素と電力の安定供給につなげる狙いがある。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/197755

そもそも、原子力発電と言っても、世界で稼働しているのは第二世代や第三世代。日本が永遠に世界三位の経済状態を維持できると思ってる人は、10年後もISDNがインターネット接続の標準という前提で、制度設計をしてしまう官僚と同じです。現実には、技術も経済も日々刻々変わっていっていて、日本もその競争から逃げられません。核融合も含めて、技術は総合的に発展していくもの。福島第一原発事故は苦くて貴重な経験として、次の技術開発や安全設計に活かすべきで、脱原発は穢れの思想。対案無くして主張だけしても無責任です。

■戦後の左派言論空間の終焉■

福島第一原発事故によって、ヒステリックな反原発の嵐が吹き荒れた、2011年。しかし、ロシア連邦軍のウクライナ侵攻によって、戦後日本を覆ってきた、左派のお花畑な言論の大きな柱が、ボキボキと何本も折れた気がします。ひとつは憲法九条幻想。日米安保や自衛隊、スパイ防止法などの安全保障など、考え直すきっかけになった人も多いでしょう。本来なら、ベルリンの壁が崩壊して中国が天安門事件を起こした平成元年に、気づいておくべきだったのですが……。北朝鮮柄地を認め、核開発をしてミサイルをぶっ放しても、この国の左派は変わらなかったのに。

もうひとつはエネルギー問題。再生可能エネルギーの欺瞞や、SDGsなる曖昧語の問題を炙り出しました。原発に問題はあっても、現状として石油・石炭・天然ガスなどエネルギーの大半を外国に依存している日本としては、事発電に関しては原子力はグリーン(クリーンではない)なエネルギーと、欧米の識者も認めるところ。論点をすり替える人が多いですが、福島第一原発事故はあくまでも津波による外部電源の喪失が原因で、地震自体では問題は起きていません。そして、日本の原発で津波による外部電源喪失の危険性がある原発は、現状ではありません。

前々から訴えていた人にとっては、今更なんですが。未だに昭和の、それこそ60年代の感覚で語っている和田春樹東大名誉教授や、その弟子たちを見ると哀れを催しますね。乱世の奸雄・曹操のように、悪辣でしたたかで、でも有能だった岸信介に、日米安保でも自衛隊でも皇室の存在意義でも、あるいは共産主義国の招待を見破ることにおいても、何ひとつ敵わなかった二流のインテリが、過去の自分達を否定したくなくてお仲間の左派マスコミと珍論を垂れ流す姿は、滑稽を通り過ぎて醜悪です。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ