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薩摩翼竜が発見される

◉鹿児島県から翼竜化石発見ですか! 獅子島からはすでに首長竜の化石も発見されていますから、まさに海と空の化石ですね。首長竜も翼竜も、正確には恐竜ではない(直立歩行する陸生生物が恐竜)ですが、そんな細かいことはどうでも良いのです。古代生物に思いを馳せ、想像の翼を広げる。それが大事なんですよね。獅子島には約1億年前頃の白亜紀層(御所浦層群)から古第三紀始新世までの地層がみられ、今後の発見も期待できです。

【翼竜の化石発見 首長竜と同じ地層から発掘 鹿児島・獅子島】南日本新聞

 東京都市大などのチームは26日、長島町獅子島の約1億年前の地層で見つかった化石が、空を飛ぶ爬虫(はちゅう)類「翼竜」の骨と判明したと発表した。県内での発見は初。2004年には近くで首長竜の化石が発掘されており、両種の化石がほぼ同じ地層から確認できた例は東アジアで最古級という。
 翼竜が発見されたのは全国14カ所目。チームの中島保寿准教授(古生物学)や発見者の化石採集家、宇都宮聡さん(51)=大阪府東大阪市=らが同日、オンラインで会見した。

長島町獅子島と言われても、県民でもピンときませんが。熊本との県境、天草に近い島でして、鹿児島県最北端の島です。人口は700人弱と、小さなモノですが。ここら辺は熊本県も含めて、化石の産地なんですよね。『Dr.コトー診療所』のモデルになった甑島とかの近くで、川内原子力発電所も近いです。それだけ、古くて硬い岩盤がある、ということ。

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■ニックネームは薩摩翼竜■

薩摩翼竜。いいですね、字面が良い。薩摩首長竜とセットで、絵になります。自分たちがガキの頃は、恐竜化石は樺太からしか出ておらず、日本本土はジュラ紀から白亜紀は海中にあったので、恐竜化石は出てこない、と学習雑誌にも書かれていました。いちおう、熊本県からティラノサウルスらしき歯が出土したとか、不確定情報は載ってましたが。なので、フタバスズキリュウだって、自分らにとっては大きなロマンでした。

今は福井や福島、北海道に兵庫と、各地から恐竜化石が発見され、羨ましい限りです。逆に、恐竜化石がメジャーになったので、翼竜とか希少価値が高いです。しかも薩摩翼竜、翼開長が4mと推定され、なかなかの大きさ。プテラノドン科のロンギケプス種で約7〜8mですから、日本の丹波竜の恐竜化石の大きさ10mと比較すれば、実際に復元するとかなりに迫力になりそうです。彩りとしても、翼竜って必要不可欠ですから。

■恐竜だけが価値ではない■

自分などは、モササウルスやクロノサウルス、プレデターXなどの、海棲爬虫類系に、関心が移りつつあります。現代のシャチの骨格標本とか見ると、モササウルスに近いんですよねぇ。まさに、海の王者。で、さらに旧いダンクルオステオスのような魚類にも、想いを致したり。サメとか、進化の上では最初期に出現し、未だに食物連鎖のひとつの頂点ですから。数億年後、シャチは絶滅してても、サメ類は生き残っていそうですから。

その意味では、翼竜の研究もコレから。自分らがガキの頃は、尾がなく頭部が巨大なプテラノドンと、シッポが長いランフォリンクスぐらいしか、図鑑に載っていませんでしたが。今は両方の特徴を持つダルウィノプテルスや、翼開長12mのケツァルコアトルとか、どんどん新種も加わっていますからね。状態の良い化石もどんどん発見され、研究も進んでいますし。この発見を機に、翼竜ブームが起きて欲しいです。

■科学する心■

自分らの世代は、小学校6年生の頃に初の劇場版にして最高傑作の映画『のび太の恐竜』が公開されました。あの頃は、フタバスズキリュウのピースケを、恐竜じゃない海棲爬虫類だと不粋なツッコミをする人も少なく。でも、ティラノサウルスの復元も、ゴジラ型からずいぶんと前傾姿勢になり、近年はアジアの近縁種の研究から、羽毛があった可能性さえ論じられています。近年のリメイク作では、そこも採り入れられています。

藤子・F・不二雄先生は、秘密道具以外はその時の最新科学を取り込むのに、腐心されていたわけで。そういう意味では、科学する心の大事さを、日本に浸透させたお一人。こういう発見が、子供達の科学する心を育て、それが巡り巡ってトンデモ科学に騙される人間を少しでも減らす、一助になるのではないかと思ったりします。まぁ、アホな地元は薩摩翼竜饅頭とか作るでしょうけれど。それもまた、経済を回すのに必要ですから。金が動けば人も動く、と。

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