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次世代小型原子炉で日米連携

◉エンジニアリングの国内最大手の日揮ホールディングスが、アメリカの第四世代原子炉のプロジェクトさんかとのこと。次世代小型炉、超高温原子炉(高温ガス炉)のことでしょうけれども、一次冷却材にヘリウムを用いるガス直接冷却黒鉛炉で、大型化が困難なので、小型モジュール炉=SMR(Small Modular Reactor)とも呼ばれます。アメリカでは2029年の稼動が目標ですので。

【日揮、米原発建設に参加 次世代小型炉で日米連携】日経新聞

プラント大手の日揮ホールディングス(HD)は、安全性に配慮した次世代の原子力発電所プロジェクトに参加する。米新興企業が開発した小型原子炉を使い、2020年代末の商業運転を目指す。世界的に脱炭素への対応が急務になるなか、温暖化ガス排出抑制につながる小型原子炉を選択肢の一つとする機運が高まってきた。

日揮ホールディングスは、日本揮発油株式会社に由来しますが、その名の通り、石油精製プラントや石油化学・化学プラント、LNGプラント、天然ガス処理プラントの建設で知られ、東証一部上場。Wikipedia先生によれば売上高は連結で4808億900万円とのこと。中国では今年、2021年に商用実証炉が稼働すう予定です。いよいよ日本も、第四世代原子炉に、本格的に参入ですかね

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■高温ガス炉のアドバンテージ■

第四世代原子炉は、メルトダウンしづらいタイプが多く、原子力発電所の研究が日進月歩であることが理解できない。「2位じゃダメなんですか」みたいなトンチンカンな発言と同じで、永遠に2位のままでいられるはずもなく。ほっといたら10位や100位に落ちていくように。他国より安全だったり高効率だったり高出力だったりと、優れた原発が開発できれば、優位に立てますから。

中国は良くも悪くも人命軽視、安全軽視で自由主義国にはできない無茶がやれますから。第四世代原子炉も、かなり急ピッチで研究が進んでいます。ただ、高温ガス炉とはいえ、日本の実験炉に比較して、温度はそこまで出せておらず、高熱を利用した原子力製鉄や水素生成、アンモニアの合成などは、まだ日本の方にアドバンテージがあるようですが。日本は、再稼働さえままならない部分がありますから。

■立ち後れる日本■

日本は、大手全国紙が未だに〝汚染処理水〟ですからね。汚染水から少しマシになりましたが、放出するのはあくまでも処理水。汚染水を処理したから汚染処理水だと、毎日新聞は言い逃れするでしょうけれど。そういうのは非科学的な言霊思想で、汚染水という言葉で福島県が穢れた土地だという呪いをかけてるんです。そういう呪術性に無自覚だから、なおさらタチが悪いのですが。

【汚染処理水「海洋放出方針決定したい」 菅首相、全漁連会長に】毎日新聞

 東京電力福島第1原発のタンクにたまり続けている汚染処理水の処分を巡り、菅義偉首相は7日、全国漁業協同組合連合会の岸宏会長と首相官邸で会談した。会談後に岸氏は取材に応じ、菅首相から「(海洋放出に向け)政府の方針を決定したい」と言われたことを明らかにした。岸氏は「放出に反対という姿勢は変わらない」と伝えたという。

マスコミの一部にある、根強い原発嫌悪は、結果的に国民生活を苦しめているわけで。しかし、菅義偉総理が放出の方向を明言したのは、朗報でしょう。マスコミは「風評被害が〜」と騒ぐでしょうけれど。風評被害を撒き散らしてるのは、科学リテラシーなきマスコミ。処理水は放出し、基準を満たしたモノから原発を再稼働し、左派マスコミを積極的無視するのが吉でしょう。

■脱第三世代原発■

何度も書いていますが、第四世代原子炉の超高温炉は、出力は第三世代の3分の1ほどですが、むしろ建築場所を各地に分散して、建設して原子炉の停止に備える意味で、悪くないと思います。また冷却に水を使わず、また固い岩盤のある立地条件に囚われないので、反原発派が上手い皮肉のつもりで言ってる「東京に原発を」が実現するかもしれません。

高温を利用した製鉄や水素生成、石炭の液化、アンモニアの合成などなど、発電で生じた熱を利用して二次的な生成物も多いので。原子力発電所ではない、火力発電所などの燃料供給も期待できますしね。あと10年、それまでは第三世代の原子力発電でつなぎ、じょじょに廃止して、第四世代原子炉に入れ替えていく。脱第三世代原発を推進するのが日本の取るべき道でしょう。

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