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燃料も積み荷もアンモニアの船が26年完成へ

◉アンモニアの可能性は、このnoteでもたびたび書いていますが。窒素の水素の化合物(NH3=窒素原子1個と水素原子3個)で、それ自体が火力発電で燃焼(正確には他の燃料と併せての混焼)できて、優れた水素キャリアであり、化学肥料の原材料としても昔から重要です。常温で気体の水素や窒素に対して、アンモニアは液体なので、運搬も便利。もちろん、特有の強い刺激臭はありますが、色んな面で便利かつ有望な存在です。で、アンモニアを燃料とするアンモニア運搬船が、2026年に完成予定とのこと。

【世界初、燃料も積み荷もアンモニアの船 毒性を克服、26年度完成へ】朝日新聞

 船舶の脱炭素に向け、燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さないアンモニアを燃料とし、アンモニアを運ぶ船が国内で建造されることが決まった。2026年に完成予定で、実証航海後、世界初の船として国際海運で使われる見通しだ。

 海運大手の日本郵船など計4社が25日に発表した。この船は重油とアンモニアを混焼することで、重油のみの燃料と比べてCO2などの温室効果ガスの排出量を8割以上減らせる。

https://www.asahi.com/articles/ASS1V6292S1VULFA006.html?ref=smartnews

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

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まぁ、タンカーなどは原油を運んでいるので、原油は生成前のいろんな成分が混じったものですから。タンカーはその大きさゆえ、莫大な燃料費がかかるので、低価格のC重油と呼ばれる燃料が使用されているそうです。その意味では、積み荷のアンモニアを直接使えるアンモニア運輸船って、ユニークですね。タンカーには天然ガスを運ぶものなど、種類は多様ですが。

安全性の高い第四世代原子炉の、高温ガス炉では、その高温を利用して、水素の生成も研究されています。で、この水素を他の地域への火力発電所や水素エンジン車への燃料として、広く利用ができます。前述したようにアンモニアは水素を安全に運ぶ水素キャリアとしても、かなり優秀ですからね。大量かつ安価にアンモニアを輸送しようと思ったらタンカーは必須ですから。

今回の能登半島地震で、北陸各県の道路や鉄道が分断され、港は津波と土地の隆起で大打撃を受け、多様な流通インフラの重要性を、改めて認識させました。血管から栄養が補給されないと、末端の肉体は壊死します。トラック・鉄道・船舶・飛行機……将来的にはパイプラインのような、燃料の供給ルートは本当に必要ですね。こういう運搬の技術も、もっと注目していきたいところです。

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