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INPEXが核融合発電に出資

◉INPEXは東京都港区にある石油開発企業。資本金2908億983万5000円(2021年時点)で、いずれも連結で売上高は1兆2443億6900万円、営業利益は5906億5700万円、経常利益も6576億2700万円、純利益が2330億4800万円、純資産3兆3464億900万円、総資産5兆1581億9600万円と、世界レベルの巨大企業。つまり、石油を取り扱う会社が、次世代のエネルギー源として核融合発電にようやく本気で踏み出した、ということですね。

【INPEXが核融合発電 新興数社に出資、技術結集】日経新聞

INPEXは原子核同士を合体させてエネルギーを生み出す核融合発電に参入する。2022年内にも国内外の新興数社と資本提携する。核融合発電は原子力発電より安全性が高いとされ、脱炭素やエネルギー安全保障の切り札として欧米が先行する一方、日本は出遅れている。INPEXは大学などと連携する新興企業の技術を集積し、日本で本格的な開発を始める。
INPEXは京都大発の京都フュージョニアリング(京都府宇治市)、大阪大発のE...

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ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、元祖核融合の太陽の写真です。

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■石油はあと何年持つ?■

石油はあと30年で枯渇すると、半世紀近く前から言われているわけですが。その数値は一向に変わりません。しかし、本当にそんな短期間で枯渇するなら、エクソンモービルやシェブロンなどの世界的な石油関連会社は、とっくに転職を考えて10年前から動くはずで。落合信彦氏の言ってることなので、どこまで本当かは分かりませんが、石油はあと200年は平気で持つという指摘もありましたね。

石炭の可採埋蔵量は1兆0350億トンで、あと130年ほどは持つと言われます。昔は200年という意見も。しかし普通に考えてみれば、石炭は古代の陸上や湿地帯の植物が変化したもの。それは海中の微生物が変化したとされる石油も同じですが。陸上で生成される石炭と海中で生成される石油と、どっちが多いかと考えてみれば、答えは簡単ではないかと。地球の面積に占める海面の割合は70%で、圧倒的です。

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加えて、陸上は植物の生成に適した土地ばかりではないですからね。現在の地球でもヒマラヤ山脈やアラスカ山脈などは万年雪に覆われ、南極大陸で植物は育つのはごく一部。サハラ砂漠やタクラマカン砂漠など、砂漠の占める割合も大きいです。また植物の多くは、分解されてしまうもの。その石炭が130年持つのに、海の微生物由来の石油が、それより少ないはずもなく。

■核融合発電は未来の技術■

とはいえ、石油があるということと採算ラインに乗るというのはまた別の話ですし。石油の有機生成説と無機生成説については、今回は論じません。しかし石油が潤沢にある今のうちに、次世代のエネルギーを研究するのは当然といえば当然。ただそこで選択したのが核融合というのは、かなり先を見据えた研究ということなのでしょう。現実的には、核分裂による原子力発電の研究が、選択肢ですから。

このnoteでは繰り返し書いていますが、第4世代原子炉はメルトダウンしづらい構造で安全性が高く、特に高温ガス炉と呼ばれるタイプは、昨年の9月に中国の商用実証炉が臨界に達し。イギリスやアメリカでは2029年の商用炉の稼働が計画されています。日本の大洗の高温工学試験研究炉(High Temperature engineering Test Reactor:HTTR)は、トップクラスの今後実現していましたしね。無能な方のの菅元総理大臣のせいぜい10年もストップしてしまいましたが。

■短期中期長期のエネルギー問題■

一方核融合に関して言えば、これまた後30年で実用化というのが、自分の小学生の頃からずっと言われ続けています。自分が小学生の頃、1億度を1秒間閉じ込められると、核融合は達成できると言われていたのですが。近年はレーザーなどを用いた手法によって、1億度以上を1秒以上閉じ込められているんですが。何かひとつ課題を克服すれば、課題が生まれてくり返して数十年。どんなに早くてもあと10年はかかるでしょう。

そういう意味では、短期的には現在の第3世代原子炉の順次稼働と、中期的には10年ぐらいを目処とした第4世代原子炉の開発と稼働、長期的には核融合発電ということになるのでしょう。俺は30年から50年のスパンで考えるべきかと。早く達成するぶんにはいくらでもウエルカムですが。核融合発電が実現すれば、人類のエネルギー事情は大きく変わるでしょう。もちろん莫大なエネルギーを生み出すことによって、また別の問題も生まれてくるでしょうけれど。

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