琉球新報の尖閣問題社説
◉久しぶりに、酷い内容の社説ですね。いやまぁ、他の社説も具体性などなく、話し合え・平和平和・沖縄は被害者を、素材を変えて言ってるだけなんですけどね。で、識者に代弁させる形で「尖閣を当事国が共同管理し共同プロジェクトを行うことで共感が育まれる」なんて言葉を最後に紹介しています。これが琉球新報の本音でしょうね。反対意見なら冒頭に載せ、反論をネチネチやりますから。ウクライナがクリミア半島を編入したら、それで満足しましたか? これが聞き縄で最も部数がある新聞という怖さ。そりゃあ、玉城デニー知事も再選しますわ。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、石垣島の写真だそうです。エメラルドグリーンとはこのことかと思うぐらい、美しいですね。
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■琉球新報の歴史改竄■
詳しくは、上記リンク先の全文を読んでいただくとして。記事で問題だなと思うのは、以下の部分ですかね。10年以上経ったからと言って、勝手に記憶を改竄していますね。中国が本気で激怒したのは、民主党の野田内閣での尖閣諸島国有化です。あれで本気で怒って、日中関係は最悪の状況に。石原慎太郎都知事がどう動こうとも、しょせんは地方行政の蝶の言動であり、民間の話です。でも、国有化となるとグレーゾーンで日中双方が曖昧にしていたことに、嘴どころか焼け火箸を突っ込んだようなものです。
当時中国は、北戴河会議の真っ最中でした。北戴河会議とは、中国要人が避暑地の北戴河に集まり政局などを議論する会議の名前。非公式なものですが、次期指導者なども話し合われたりする、とても重要な場なのです。当時の胡錦濤主席が推す共青団の出身の李克強が後継者になれず。共青団系の最長老の一人である宋平が推す習近平が、尖閣国有化の悪手を追い風に、第6代の国家主席になった経緯があります。中国の国内問題と、リンクしているのです。
■琉球新報の外交音痴■
第一次安倍政権も、中国との関係はかなり良かったんですよね。それは、無能な味方よりも有能な敵のほうが、損得計算で話し合いができますから。尖閣周辺んへのイヤガラセは続いていますが、第二次安倍政権で、この最悪の関係も、小康状態に。左派は安倍晋三元総理を極右だいやウルトラ極右だとレッテルを貼って罵倒してきましたが、話せない親中派より話せる反中派のほうが、よほど信頼できるでしょうね。中国にとって譲れないメンツとは何か、理解してるんですから。
日本のマスコミは高学歴かもしれませんが、本当の知性がない亜インテリで、日中関係を見誤るわけで。野田佳彦総理(当時)を擁護したいんでしょうけれど。もっとも、日本人自体が実際は外交音痴。それも、聖徳太子や天智天皇の頃からですから、筋金入り。戦後の宰相で、外交がわかっていたのは吉田茂・岸信介・大平正芳・中曽根康弘・安倍晋三の4人ぐらいではないでしょうか? 中国と北戴河会議に興味が湧いた人は、下記のnoteを参照してください。簡単な内容ですが。
■琉球新報の軍事音痴■
プーチン大統領のロシア連邦軍がウクライナに侵攻し、ウクライナの非武装化と中立化を求めたことで、戦後日本を支配してきた憲法9条教と非武装中立論が、いかに理想論のお花畑平和論であったか、可視化されました。でも、その現実を認めず、ずっと思考停止してきた日本のマスコミには、「話し合え」「とにかく平和が大事」の空念仏を、唱え続けるしかないんですよね。代替案を用意していない、危機管理能力に欠けるので。福田恆存が『平和論の進め方についての疑問』を1953年に発表してから69年、惰眠を貪ってきたツケです。
これって、言葉を変えた一国平和主義が本音ですね。あるいは、ヒトラーが台頭してきたのに、第一次大戦の反動からの厭戦気分で、妥協に妥協を重ねて、かえってヒトラーとナチスを増長させて、第一次大戦以上の戦火をもたらした歴史に学んでいない。令和のよに、チェンバレンの主張ですか。中国が着々と軍備を整え、法を整備して、空母を次々と建造し、海洋進出を着々と進めているのに。結論で引用したのが「尖閣を当事国が共同管理し共同プロジェクトを行うことで共感が育まれる」ですから。
■琉球新報の無責任■
琉球新報の外交音痴ぶりと軍事音痴ぶりは、こちらの5月22日付の社説でも明白でしたが。ウクライナ軍がマウリポリで降伏したぞ停戦交渉の好機だと、かましたわけですが。けっきょく、電撃戦に失敗したロシア軍が、じょじょに削られて、先日のウクライナ軍の大攻勢で敗走しているのですから。あそこで停戦していたら、ロシア軍に英気を養う暇を与え、三度目のウクライナ侵攻を呼び込んでいただけでしょう。少しは過去の社説を反省すべきでは?
日本の左派が理想化したスイスは、永世中立国であるために国民皆兵の徴兵制を敷き、女性の徴兵も考えている重武装国家。もし外国から攻められたら焦土作戦までちゃんと準備しているわけで。本当にこの国のマスコミは、言霊信仰にとらわれて「平和! 平和!」と唱えていれば平和が来るという呪術的な発想ですね。ソビエト連邦・中華人民共和国・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を平和勢力とみなした1950年代から、天安門事件やソビエト崩壊や拉致問題を経ても、ちっとも認識がアップデートされていません。
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