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台湾へ日本からワクチン到着

◉本日、アスロラゼネカ社製のワクチンが、台湾に到着とのこと。日本と台湾のワクチン外交ですが、やはりアメリカも絡んで動いていたんですね。そして、やはり裏でイロイロと動いていたのが、安倍晋三前総理大臣だったようです。

【ワクチンの台湾提供、安倍前首相ら動く 中国妨害警戒 日米台が水面下で調整】産経新聞

台湾に対する英製薬大手アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの提供は、中国からの「横槍(よこやり)」を警戒しつつ、水面下で慎重に準備が進められてきた。ワクチンを共同購入して途上国に分配する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて台湾に供給する案も検討されたが、「時間がかかりすぎる」と判断。安倍晋三前首相ら自民党議員も動き、迅速な提供を実現した。

台湾のWHOの加盟は、中国の妨害で上手く進んでいませんし、ワクチンの調達でも妨害されている疑いがあるだけに、こういう動きは日台友好のためにも重要ですね。隣国の防疫というのは、自国にも跳ね返ってきますしね。

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■6月4日の深謀遠慮■

さてさて。本日は6月4日です。今日はなんの日? 六四天安門事件の日、です。自分が大学に入学した1989年の6月4日、中国共産党が、民主化運動を武力で弾圧した日です。もしも、日本がこの日を狙って動いていたとしたら、これはなかなか強かな外交ですね。安倍総理の外交ブレーンには、かなりの知恵者がいるのは事実で、日韓慰安婦交渉でも実に上手くアメリカを立会人に引き込み、かなり有効なカードを手に入れましたしね。

日本は外交音痴ですが、どうやら佐藤誠三郎東大教授の門下生の、北岡伸一氏らがブレーンのようで。ここらへんは、ニクソン大統領とキッシンジャー氏の、外交手法を継承していますからね。ニクソン大統領はウォーターゲート事件で悪の権化のようにリベラル系メディアからは言われていますが、こと国際政治においては学者や専門家から高く評価される政治家です。レーガン政権でも裏でアドバイスして、ソビエト崩壊に追い込みましたし。

■日米台のトライアングル■

今回の件も、日本がアメリカを交渉に引き込んだのか、それとも最初からアメリカ主導で動いたのかはわかりませんが、日本だけで勝手に動かず、アメリカという外交的な裏書きをする存在───ヤクザの用語で言えばケツモチ───をちゃんと置いています。ここらへんは、エネルギー問題や対中国で独自外交をしようとしてアメリカに睨まれた田中角栄とは違うところでしょう。安倍総理自体は、田中派と対立し続けた清和会の流れですしね。

バイデン政権誕生で、トランプ政権よりも中国に甘くなるという見方もありましたが。ブッシュ親子を例外として、アメリカの対外戦争は民主党の伝統芸なんですよね。良くも悪くも、アメリカだけが大事というモンロー主義の共和党に比較して、リベラルな民主党政権のほうが世界の警察を気取って、他国に介入する癖がありますから。トランプ大統領は、よくも悪くも強い言葉でハッタリは効かせますが、戦争はできるだけ回避したいタイプですから。

■最終目標は台湾の国家承認?■

バイデン政権は誕生したばっかりなのに、対中強硬路線は明らか。文在寅大統領に対しても、米韓首脳会談の共同声明で台湾海峡に言及させられましたし、そういう踏み絵を踏ませたのにワクチンは50万人分、つまり韓国陸軍の兵士用だけを渡して、米韓軍事演習にちゃんと参加せいよと、かなり厳しい対応をしていますからね。文在寅政権としては完全に当てが外れてしまいましたね。韓国にはあまり期待せず、日米台のトライアングルに、シフトしつつあります。

もちろん、日台友好と言ってもそこは国際政治。日本としては、ワクチン提供の代わりに福島産の総産物や水産物の解禁を要求しているのかもしれませんし。そこは、政治的な駆け引きが大事。ただ、尖閣諸島に関しては、台湾とは漁業協定で上手く棚上げできるでしょうし、そういう意味でも、民主主義・資本主義・親米路線という価値観を共有できる台湾との、関係強化は大事。台湾の国家承認から在台米軍駐留まで、一気にバイデン政権で進む可能性もあるでしょう。

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