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稲盛和夫氏死去

◉ああ、郷土の偉人が……。自分が、ホリエモンやひろゆき氏をもてはやす風潮をすきになれないのは、時代の波に乗って彼らはお金持ちになったけれど、それは本田宗一郎氏や稲盛氏のそれとは質が違うよね……という思いがあるから。企業は大きければいいというわけではないですが、一代であそこまでのグループに育て、しかも真っ当な手段で成長したという点で、やはり稀有な人物だと思います。

【「心の経営」を実践 京都賞、財団も創設 京セラ創業の稲盛和夫氏】産経新聞

 京セラを一代で世界企業に育てた稲盛和夫氏は、実業家として大成していく過程で次第に「心の経営」に傾倒していった。
 それを表す一例が「人生や仕事の結果は、熱意と能力と考え方の掛け算である」という「人生の方程式」だ。「熱意」と「能力」は0~100点まであるのに対し、考え方はマイナス100~プラス100点まである。たとえ能力が劣っていても、熱意があればカバーできるとした。

https://www.sankei.com/article/20220830-42R5UG625RMLLIRUKLHMT4TPQI/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、西郷南洲翁の揮毫「敬天愛人」の額より。稲盛氏の人間を中心に据えた経営い哲学も、この言葉に通じるでしょう。

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人呼んで、再建屋。三田工業や日航など、赤字でボロボロだった企業も、稲盛氏が入ると計画より大幅に前倒しで、経営が立て直せちゃうんですよね。そもそも、京都セラミックを設立したのも、就職した松風工業が倒産寸前で、同僚を救うために設立したわけで。もともと、経営の問題点を見抜き、こうすれば立て直せるという目算はあったんでしょうね。そういう意味では、現在のグループの発展も、むべなるかな。京セラの技術者が、世界的な経営者に。ここらへんは、本田宗一郎氏にも通じますが。

思想的には、在家得度で僧籍も持っていましたが、リベラルというか。民主党政権でも、日航の再建で泣きつかれて、無報酬で引き受け、見事再建。当時は勝谷誠彦氏とか、再建は無理とラジオで言ってて、ANAの時代と言っていましたっけ。組合問題とかもあって、それぐらい日航の再建は難しいと思われていましたから。政府の後押しもあったでしょうけれど、大リストラに体質改善、そこには文句を言うばかりで対案が出せないタダの左翼にはない、実力があったがゆえ。

社員全員の経営参加を促す経営管理手法、アメーバ経営を唱えましたが。これは要するに当事者意識をもてということ。日本の左翼は荻上チキ氏を典型例として、批判し謝らせて満足という人間が多いですが。「日本は謝罪と補償をしろ!」とか言うくせに、自分が謝罪したり金を出す意識の欠如。そうではなく、一人一人が当事者としての意識を持ち、我が事として受け止めること。日航の部門別採算制の導入とか、まさにこういう当事者意識を持たせ、会社を再建する一員とする手法。

稲盛和夫氏のご冥福をお祈りします。合掌

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ