ノルウェー産のサバが日本の主役へ
◉秋といえばサンマの季節ですが、サバが美味しい季節でもありますね。個人的にはしめ鯖も良いですが、味噌煮が好きですね。もちろん焼いても美味しいので、個人的には大好きな魚のひとつです。歳を取ると、どうしても肉よりは魚の方が、消化が良くてホッとしますね。秋は魚全体が美味しく、戻り鰹のほうが初鰹より美味しいという人も。でも、今はノルウェー産のサバが、日本の市場を席巻しているようです。日本の代表的な青魚も、いよいよ外国産が主流になるんでしょうかねぇ。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、サバのイラストです。
◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉
■鯖の話をいくつか■
サバと言えば、長嶋茂雄さんの「サバという字は魚編にブルー」という名言が思い出されます。実際は〝鯖〟という字で、旁は青ではなく靑。正字体ですが、意味はほぼ同じです。長瀞とかの地名とかに、けっこう残っていますね。また、宮崎駿監督の『風立ちぬ』では庵野秀明監督が演じた堀越二郎が「サバは美味いよ」と言っています。昔はあまり美味しい魚と思われていなかったことがわかっていないと、ピンときませんね。冷蔵技術が少なかった昔は「鯖の生き腐れ」と言われ、傷みやすい魚のひとつというイメージもありました。
昔は、イワシやサバ、シマアジなどは下魚と呼ばれていました。値段が安い魚という意味で大衆魚に近いのですが、匂いがきつい魚もけっこう含まれますね。鯖も、焼くと独特の匂いがします。上魚はタイや鮎やサワラなど、白身だったり淡白なものが好まれたようで。でも今は、イワシもサンマも漁獲量が減り、値段が上がっていますしね。けっきょく、減った分は輸入でカバーということで、ノルウェー産のサバが身も大きく、好まれているようです。
■日本漁業の問題点■
記事中に「国産サバの大半が小型で脂が少ない」とありますが、これは農林水産省の政策がデタラメなため。はっきり言えば乱獲が原因。安くないと売れないと、大量に捕る。結果、小さな個体まで網にかけて出荷するので、育つヒマがないんですよね。これは鯖に限らず、日本の漁業の悪癖。しばらく育つのを待てばいいのに、それができない。秋田のハタハタや佐渡ヶ島のエビ籠漁など、水産資源管理で漁獲量の回復という、実績が出ているんですけどね。これは漁業が制限された福島の海でも、ハッキリ出ています。
個別漁獲割当(IQ)と呼ばれる資源管理方法は、かなり有効のようですし。これはノルウェーなどでも実行されており、もう疑う余地はなさそうです。でも、そういう科学的な手法を理解しない人間や族議員が、もっと獲らせろとねじ込むのか。はっきり言いえば、漁業従事者は30年間で61%も減少して、2018年時点で日本には15万1701人しかいません。それこそ、給料機関を設け、その間のマイナスは休業補償で、なんとかなっちゃう数字なんですよね。漁業は漁業で、大切な産業ですが。農業と同じく、少人数う集約化が必要でしょう。
■農林水産の転換期■
農林水産業は、昭和の時代は自民党の票田でした。農家が多かった時代は、族議員も多く、「外国産米は一粒も入れさせない!」とか、牛肉とオレンジの自由化でも、強硬に反対していたもんですが。現実には、記録的な不作で込め不足になったように、たとえ輸出できるぐらいの生産があっても、実は外国から日頃、輸入していざという時に備えておく必要があるんですよね。農産物って、ある地域で不作だと別な地域では豊作とか、そういうものですから。牛肉もオレンジも外食産業は喜んでも、基本は地産地消で、安全性も高い国産を食いますしね。
ああいう自民党の族議員の話が概ねデタラメだったのは、現在では明確ですが。問題は、日頃は自民党のやることには何でも反対だった野党が、こういう点では一致して批判していたんですよね。日頃はクロヨンだトーゴーサンピンだと、農林水産業は税金でズルをしていると言い募ってたのに。これは、憧れのソ連や中国の共産党が、農村部から浸透していったため、都市型政党で行くか農村型政党で行くか、中途半端だったからなんでしょうね。共産党も社会等も、都市部のインテリの政党だったくせに。昭和の残滓一掃という点で、農林水産政策は右も左も考え直す時期でしょうね。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ
売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ