真鍋祐子東大教授が触れない光州事件の闇

◉2018年に配信された記事の再配信ですが、一読すると光州事件についてひたすら美化しているな、という印象です。光州市は全羅道の主要都市で、もともと韓国では地域差別が激しく、反政府・反中央の気風が強い地域です。そこで起きた光州事件は、学生たちの民主化要求による草本崛起の運動かと言われれば、そこには幾つかの疑惑があるのもまた、事実です。

【犠牲者193人…韓国国民が41年前の「光州事件」を振り返り続けるワケ】現代ビジネス

2017年8月、韓国で一本の映画が封切られた。公開初週の観客動員数は436万、韓国映画歴代3位の大ヒットだった。『タクシー運転手 約束は海を越えて』という作品である。1980年の「光州事件」を描いた映画で、日本でもロングヒットを続けている。

光州事件は、日本ではそれほど馴染みがない出来事かもしれない。
1979年10月に朴正熙大統領が暗殺され、18年余に及んだ軍事独裁政権が終焉すると、韓国ではそれまで抑圧されてきた民主化への気運が蠢動し始める。
その熱気は、80年春、新学期を迎えた大学街で一気に沸騰する。いわゆる「ソウルの春」である。ことに韓国南西部の都市・光州での動きは活発だった。5月17日、全斗煥(チョン・ドゥファン)が率いる新軍部が非常戒厳令を全国に布告すると、一夜明けた光州では学生たちが休校令を破って民主化要求のデモを続行した。

日本のアカデミズムは、かくも左派に支配されているんだなぁ、と感慨深いです。市井の人間としては、蟷螂の斧を振るうのみ。

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■文光世事件という点■

当時、荻上“一夫二妻”チキ氏もラジオ番組で、『タクシー運転手 約束は海を越えて』を賛美していました。同作でで俳優のソン・ガンホ(宋康昊)が演じたキム・マンソプ運転手のモデルは、金砂福という人物。彼は光州事件の6年前に、すでに一部に名前を知られていた人物でした。なぜか? 文光世事件で犯人の在日韓国人二世の文光世を、国立劇場へと乗せたタクシーが金砂福所有の車輌だったからです。

文光世事件
文世光事件(ぶん・せいこうじけん、ムン・セグァンじけん、문세광 사건)は、1974年8月15日に大韓民国(韓国)大統領・朴正煕ファーストレディの陸英修夫人が在日韓国人の文世光に射殺された事件のこと。同時に、式典に合唱団の一員として参加していた女子高生の張峰華(当時17歳)も、朴大統領に迫る犯人に向けて応戦した大統領警護室のセキュリティポリスが撃った流れ弾に当たり死亡した。

朴正熙大統領の暗殺未遂事件に関わったタクシー運転手が、朴正熙大統領が暗殺されて起きた光州事件でも、ユルゲン・ヒンツペーターを乗車させるという形で関わっていた───。これを偶然で片付けるのは、ムリがありませんか、という話です。韓国では光州事件は聖域化されていて、異論や疑義を唱えるのが難しい状況ですが、普通に考えれば、背後に彼を使った組織の存在を想定させます。

■金大中事件という点■

文光世は、大阪府大阪市の出身。朝鮮総連大阪生野西支部政治部長の金浩竜に朴正煕大統領暗殺を指示されたとされ、大阪市中央区の高津派出所から実弾入りの拳銃二丁を盗み出し、光復節の韓国に向かいます。朴正熙大統領の暗殺には失敗しますが、大統領夫人陸英修が射殺され、流れ弾に当たって合唱団の女子高生が亡くなっています。

この事件の前年、1973年8月8日に朴正熙大統領の政敵であった金大中が、韓国中央情報部 (KCIA) によって東京のホテルグランドパレスから拉致され、ソウルで軟禁状態に置かれた事件が発生します。日本と韓国は比較的友好な関係でしたが、日本の主権侵害をやらかした韓国に、マスコミは大騒ぎになり、政府も態度を硬化させて、日韓関係はかなりこじれていた時期です。

■光州事件という点■

金大中氏は全羅道が支持基盤で、その支持率は圧倒的でした。何しろ1997年の大統領選挙での得票率が、光州広域市では97.28%という得票率ですから。つまり、金大中事件→文光世事件→光州事件という、一連の流れがあるわけです。上記リンクは、韓国人ライターの崔碩栄氏の記事ですが、真鍋祐子東大教授の光州事件賛美記事に比較して、情報の質も量も分析の深さも、レベルが違います。

文光世事件は、暗殺によって人民蜂起の起爆剤にし韓国で革命を起こすため、という目論見があったのですが。1980年の朴正熙大統領暗殺事件は偶発的でしたが、文光世事件のプランが流用された可能性。ちなみに光州市は日本統治下でも光州学生事件という、日本人学生が朝鮮人女性をからかったとされる(否定する証言もある)事件で、最終的には四万人がデモに参加した土地柄でもあります、

■張俊河事件という点■

もうひとつ、日韓基本条約に反対するなど、反体制ジャーナリストであった張俊河氏が、1975年8月17日に謎の死を遂げる張俊河事件が起きます。警察は登山中の崖からの転落死として処理しますが、耳の後ろにピッケルで刺されたような傷があり、他殺説も根強くあります。そして、金砂福とユルゲン・ヒンツペーターはこの張俊河事件の時点で、死亡現場に立ち会っているという、事実があります。

日韓基本条約にもっとも反対してたのが、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)です。北朝鮮地域の分も、韓国が代表して独立祝い金として円借款を受けた訳ですから、当然ですが。朝鮮総連の下部組織が『乙巳年の売国奴』という映画を作り、朴正熙大統領批判を繰り広げます。乙巳年は日韓基本条約の結ばれた1965年の干支。ちなみに、この映画で炭鉱の落書きを捏造し、これが史実化してしまいますが。

日韓基本条約金大中事件→文光世事件→張俊河事件→光州事件 と点と点が繋がって線になります。真鍋祐子東大教授が無視した、歴史の闇の部分です。

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