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Apple M1がCore i7超え

◉Apple M1の高性能は疑いないところなんですが、そこにインテルは疑義を挟んでいますし、実際にiOS系はベンチマークスコアが高めに出るというのは、以前から指摘されていました。ただ、そこの数値がある程度高く出たとしても、M1チップの低消費電力低発熱は疑いないところです。で、最新のベンチマークテストで、インテルのハイエンド機に主に使われるCore i7のスコアを超えたようです。

【AppleのM1チップがIntelのCore i7を超えるシングルスレッド性能を発揮】iPhone Mania

AppleのM1チップのPassMarkベンチマークにおけるシングルスレッド性能が公開されました。IntelのCore i7-11700KやAMDのRyzen 7 5800Xを超える性能をたたき出し、これらのCPUと同等以上の性能を持つことが証明されています。
(中略)
それによると、AppleのM1チップのスコアは3,550で、Intelのデスクトップ向け最新世代CPUであるCore i7-11700K(3,542ポイント)や、AMDのデスクトップ向け最新世代CPUであるRyzen 7 5800X(3,506ポイント)を超える性能をたたき出しています。

まとめると、こんな感じで。括弧内は、Core i9のスコアを100%としたとき、各CPUの比率ということで。
 ・Intel Core i9-11900K→3741ポイント(100%)
 ・AppleのM1チップ→3550ポイント(94.89%)
 ・Core i7-11700K→3542ポイント(94.68%)
 ・AMD Ryzen 7 5800X→3506ポイント(93.71%)

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■Core i9にも迫る■

さてさて。これはインテルにしてもAMDにしても、困った数字ですね。デスクトップ機はかなりの処理能力を要求されますから、ある程度は高発熱高消費電力でも仕方が無いという部分もあります。どうしても、そうなりますよね。でも、Apple M1チップはApple Aシリーズの延長線上にあるCPUですから。モバイル用の低消費電力低発熱が基本線。それでこの演算応力は驚異的。

首位のCore i9-11900Kで3741ポイント。もう、こうなるともう、それほど差が無いと言っても過言ではないでしょう。そもそも、パソコンの体感速度は主に、シングルコアでの処理能力に依存しますから。普通に使うぶんには、高級機種用のCore i7やCore i9並みの処理能力があり、なおかつ低消費電力低発熱という。Appleの求めた理想はまさにここにあったのだという、ひとつの具体例ですね。

■インテルの妥協■

Appleの批判に終始していたインテルも、ここに来て急にヘタレ出したというか、どうやら各種調査やベンチマークテストでも、Apple M1チップの優位性は動かないとみて、急に握手を求めてきたというか、妥協ラインを見出そうとしてきたのか。AMDとも差を付けられ、インテルとしてはここはもう妥協した方が良いと言う判断でしょうか? でもAppleのインテル離れは止まりそうにないです。

【インテルCEO「Appleシリコン製造を請け負いたい」と発言。アンチM1 Mac広告の直後に】Engadget Japanese

アップルがWWDC 2020の基調講演にて発表した、Macのプロセッサ移行計画。「2年をかけて、独自開発のAppleシリコンへ移行する」と発表し、実際に11月にはM1チップ搭載Macの3機種を発売して以降、かつての盟友だったインテルとの関係は冷え切っている印象があります。
そんな中、2月にインテルCEOに就任したばかりのパット・ゲルシンガー氏が、いずれはAppleシリコンの製造を請け負うなど関係を修復したい、と発言しています。

スティーブ・ジョブズはノート型パソコンの時代を予言しましたが、あの頃からデスクトップ型と同等の性能を持つノート型パソコンというのを標榜していました。それは、PowerBookG3やPowerBookG4の頃は、実現できていましたが。G5の時代には全くできておらず、それがIBM製のPowerPCからインテル製のx86系への移行に繋がった部分もありますし。

■Appleの目指すもの■

Apple Aシリーズから始まった、Appleの長い長い垂直統合の本命。低消費電力低発熱のCPUを求めて10年以上、ようやく到達したのがM1チップでしたが。Appleには普通の企業と違って、売れる製品という目標とは別の目標があったわけで。それを日本語では志(こころざし)と呼びますが。志は理想そのものではなく、理想に向かって前進しようとする意志のことだと、自分は想っています。

Appleとしては、M1チップでおわりでなく、M2やM3と更に進化させていくでしょうし、それはApple Aシリーズの方も同じでしょう。iPhoneもiPadも、Apple WatchシリーズもAirPodsシリーズも、まだまだ現在よりももっと先の目標があるでしょうし。そこはスティーブ・ジョブズがAppleから去っても残される企業文化というモノなのでしょう。信者としてが、その先を見届けたいですね。

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