国立大学法人法改悪案?
◉日本共産党の日刊機関紙であるしんぶん赤旗が、国立大学法人法改正案を改悪案呼ばわりして、激しく批判しています。一定規模以上の国立大学に、3人以上の委員と学長で構成される運営方針会議の設置が義務付けられ、委員は文部科学大臣の承認が必要というのが、気に食わないようです。「政権の意に沿った少数者が、大学を支配・運営することになります。」と批判してるのですが、民主集中制で気に食わない党員はポンポン除名する独裁的な共産党が、そんなことを言っても説得力がないですね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、早稲田大学大隈講堂だそうです。
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■人事権を私物化する人々■
言うまでもなく、文部科学大臣は内閣総理大臣が指名し、内閣総理大臣は選挙で選ばれた代表です。選挙という国民の審判を経た存在が、国民の税金で運営される国立大学に、コントロールするのは当然でしょう。けっきょくこれって、日本学術会議の任命拒否問題や検事総長の、朝日新聞が『安倍内閣が崩した最高裁判事選びの「慣例」 6年経て「元通り」に』と、わざわざ報じた最高裁判事選びにと同様に、好き勝手な人事ができなくなる側が、騒いでる印象です。
日本弁護士連合会の幹部って、どなたですか? 自分の主義主張に自身があるなら、実名で発言するべき……ってよくX(旧Twitter)で左派が言っていますよね? 黒川弘務前東京高検検事長が賭けマージャン問題で失脚し、林眞琴氏が検事総長になったように、司法の方でも慣例を盾に、拒む。でもこれ、まかり間違って共産党が政権を獲ったら、任命を拒む右派の学長の大学とか、攻撃するでしょうね。原理原則を貫かず、自分の利益を正当化する理屈を付けても、信憑性がないと思いますよ?
■最後の砦がアカデミズム■
東京大学とか、和田春樹名誉教授に上野千鶴子名誉教授に児玉龍彦名誉教授とか、もう名誉教授の面々が、問題発言のオンパレード。でも、学部教授会が強いと、確定申告を四年もやってなかったと、悪びれずにSNS上でカミングアウトするような御仁が、東大教授になれてしまう異常な世界です。自浄作用がない組織に、大学自治とかおためごかしを掲げてほしくはないですね。この件に関しては、自身も大学の講師である雁琳氏の指摘が、秀逸でした。稼げる大学批判も、ノーベル賞学者を出しまくりのアメリカが、稼いで研究費を捻出してる現実を見れば、甘えですね。
高橋雄一郎弁護士のツイートも、転載しておきますね。「国民意思の大勢からかけ離れた人が要職につくのを排除できる制度にする」まさに、ここがポイントです。
戦後の日本を歪めてきたのは、
・マスコミ
・アカデミズム
・文化人
なんですが。しかしマスコミは新聞や雑誌の発行部数を減らし、テレビは視聴率を落とし、小田実氏や大江健三郎氏らに代表された左派文化人も晩年は、その評価を大きく落としました。でも象牙の塔=大学とアカデミズムは未だに、左派に牛耳られています。疑似科学とバレた共産主義思想を、手を変え品を変え学生に押し付けようとしています。これは、アメリカの大学モニタ状況のようですが。解体待ったなしです。
■沖縄科学技術大学院大学■
個人的に期待するのは、親切大学を作ることによって、伝統という名の柵に、雁字搦めの旧来の大学には見切りをつけ、新しい価値観を創設することで、改革できる可能性を感じています。例えば沖縄科学技術大学院大学は、世界レベルの研究者を教授陣に迎え、燃料不要の量子エンジン試運転に成功したり、意外と水産業関係の研究をしていたり。ユニークです。ここをモデルケースに、旧帝大の数並みに科学技術大学院大学を設立し、本当に優秀な人間はここに行く、みたいな新たな権威を構築するほうが、建設的かも。
例えば北海道なら、札幌ではなく旭川に北海道科学技術大学院大学を造る。旧帝国大学がない四国に、四国科学技術大学院大学を造る。東九州の要衝である大分に大分科学技術大学院大学を造る。過疎化に悩む島根や鳥取に、島鳥科学技術大学院大学を造る。関西に人が流れがちな北陸に、北陸科学技術大学院大学を造る。裏日本の秋田県にナマハゲ…じゃねぇ奥羽科学技術大学院大学を造る。過疎化に悩む地域を選んで、開設できれば。沖縄科学技術大学院大学は、教員スタッフで1092人で院生288人の、1400人弱の規模ですが。これを4000~5000人規模にできれば、学園都市として地方に新しい街ができます。
■中高大学の再編と改革も■
併せて、中学高校の教育制度も、改革が必要でしょうね。理系の大学とか、もう修士課程や博士課程に進学するのが6〜7割、旧帝大クラスでは90%近くの学生が大学院に進学しています。理系は教育改革が必要。例えば、高専を倍増させて、5年制の教育機関を増やし、同時に高専にも大学と修士課程を一体化させた研究コースを作り、優秀者は各地の科学技術大学院大学に進学させるとか。理系の選択肢を増やすべきでしょう。文系も、税理士や会計し、司法書士、弁護士など、士業を目指す人間の文系高専がほしいですね。普通科から文系大学に行ってダブルスクールとか、多いですから。
で、大都市の駅弁大学は潰して。アメリカのような生涯教育の場としてのコミュニティカレッジの充実が必要でしょう。日本では大学が、就職の際の選別記号に堕していますから。アメリカ全土には約4000の大学があり、1200校ほどのコミュニティ・カレッジが存在するとか。日本の大学数は793校で、駅弁大学と呼ばれる割には、数が足りていないんですよね。もちろん、フランスやドイツなど、欧州は大学は一握りの人間が行く、エリート養成所の面があるのですが。
日本には1741市町村区もありますが、人口1万人以上が1193市町村、3万人以上が755市町村区、5万人以上が511市町村区。できれば、5万人以上の市町には、コミュニティカレッジがほしいですね。たぶん人口20万人以上の中核市など、多くの大都市には大学がありますから、100校ぐらいでできるでしょう。その地域の高校を統廃合して、地域の普通科のある高校をコミュニティカレッジにし、生涯教育の場にするなら、もっと簡単でしょう。日本は、一回資格取ったら一生物という部分や、若い頃の学歴で一生が決まる悪しき部分がありますから。
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