テロリストを称賛する危険性
◉安倍晋三元総理大臣暗殺事件から１ヶ月ちょっと、事件の実態も何もわかっていない時点から、断片的なリーク情報を元に減刑署名とか国葬反対とか統一教会信者認定とか、リベラル税が色めき立っていますが。ハッキリ言えば、五・一五事件の青年将校たちに助命嘆願運動を起こし、二・二六事件や戦争への道を開いた愚かな大衆と同じです。マスコミが先導しているという点でも、同じですが。その危うさは、このテレ朝ニュースの記事からも明らか。
【旧統一教会への恨みがなぜ元総理への殺意に？心情の変化追う～安倍氏銃撃1カ月（3）】テレ朝ニュース
「20～30年前に母親が統一教会に入会した。その後、統一教会に多額のお金を振り込んだ影響で破産した。それがそもそもの元凶」山上徹也容疑者の供述の一部である。
ANNは事件発生からこの1カ月間取材を行い、山上容疑者の供述や本人のものとみられるSNS投稿、親族などの証言を積み重ね、山上容疑者の秘めた心情に迫った。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。場違いに思う人もいるでしょうけれど、この問題の本質ですから。
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■マスコミの転嫁転嫁が■
マスコミのリーク情報とか、実際に裁判になったら全然違った、なんてことはよくある話です。それは、先ごろ死刑執行された加藤智大死刑囚とかの場合も、同じでしたね。マスコミは凶悪事件が起きるとすぐ、
社会のせいだ→政治のせいだ→自民党のせいだ→〇〇総理のせいだ
と論を自分たちが批判しやすい方向に持っていきますが。凶悪事件の多くが、実は親子関係のネジレが大きいんですよね。山上容疑者も、そのラインのようです。
「正直に言うと震災の時すらそう思った。肉親を失い生活基盤を失い病むのは同じでもこれだけ報道され共有され多くを語らずとも理解され支援される可能性がある。何て恵まれているのだろう、そう思った。」（2021年2月28日午後8時35分）
要するに、大きな騒ぎを起こして社会に注目されたいという、劇場型犯罪での一種で、マスコミはまんまと利用されているわけです。これは、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件（警察庁広域重要指定第117号事件）宮崎勤死刑囚も、神戸連続児童殺傷事件の酒鬼薔薇聖人も、マスコミに犯行声明を送りつけており、劇場型犯行なのは明らか。宮崎死刑囚も酒鬼薔薇も親との関係が徹底的にこじれており、祖父母への精神的依存で共通しています。
■劇場型犯罪とマスコミ■
そしてマスコミは、案の定暗殺犯の思惑通り、逆恨みの凶行に巻き込まれた被害者である安倍晋三総理を、旧統一協会をネタにバッシングするのに、血道を上げています。山上容疑者が殺したかったのは安倍総理でも統一教会の幹部でもなく、たぶん母親でしょうに。もっと言えば、附属池田小無差別殺傷事件を起こした宅間守死刑囚も、実父への激しい憎悪を繰り返し語っていました。先に挙げた加藤智大死刑囚も、母親との関係が、彼の凶行の背後にあったわけで。
秋葉原で無差別殺人を行った加藤智大もSNS上で「夢はワイドショー独占」という書き込みをしていた。無差別殺人を行うことによって、マスコミが犯人の生い立ちや主張をこと細かく、しかも同情的に報道してくれることを計算の上で犯行に及んでいる可能性が高い。
— 凡人オヤマダ（ぽん沢たぬ樹） (@aindanet) August 13, 2022
これで思い出すのは戦前、横溝正史の『八つ墓村』などのモデルになった津山三十人殺しの犯人の、都井睦雄。彼も友人に「阿部定よりどえらいことをやってやる」と語っていたとか。都井もまた、両親が早くに結核で他界し、祖母に育てられましたが、祖母の溺愛で進学を阻まれ、恨んでいたわけで。真偽は不明ですが、味噌汁に毒を入れられたと祖母が通報していますし、30人の犠牲者の最初は祖母、それも就寝中に斧で首を切断するという、彼の心の闇を感じさせるものです。
■凶行の影には親子関係■
人間というのは、そうそう他人を殺そうとは思わないものです。西鉄バスジャック事件を起こしたネオ麦茶は、家族の背景はわかりませんが。興味深いのは、多くの凶行に走った人物、優秀な兄弟姉妹がいて、これが親の愛情の偏りという形で、精神に影響を与えているんですよね。ネオ麦茶も、弟がいました。そういえば、京都大学卒を自称していて、何故か急にアカウントを削除をした某ツイフェミ氏も、その経歴が実は弟のものだったのではと、推測されていましたね。
そして、憎悪の対象は本来は親に向くべきなんですが、そこは人間の本能か、忌避する。結果、周囲に向くというパターン。尊属殺人というのは、それだけ心理的な軛が大きいのでしょう。……あ、大物をもう一人、忘れていました。松本智津夫死刑囚も、全盲でないのに全盲と親から嘘を言わされ、全寮制の盲学校に入れられたんですよね。本人は泣きながら嫌がったそうですが。経済的な貧しさゆえですが。彼もまた、鍼灸医として評判だった兄がいましたね。
■テロを肯定する危険性■
けっきょく、テロを義挙だの同情すべきものがあるとかいい出すと、次のテロを呼び起こすのは、世の常。江戸時代にも、赤穂事件による吉良邸討ち入りが起きると、忠義を示そうと些細な事でも諍いが起きたとか。そんなもんですよね。繰り返しますが、五・一五事件での青年将校への同情論が、軍部の暴走を呼び込んだわけで。悪いやつは殺していいとなったら、それはもう法治主義からも逸脱します。だから、テロリストに成功体験を与えてはいけないんです。
世界各国でテロリストとは一切交渉をせずに、現場で射殺するという対応を標準化しているのは、テロを表現手段としてしまうことを防止するためである。テロを行っても、自分たちの主義主張は一切聞き入れてもらえないという刷り込みをすることで、次のテロを防止している。
— 凡人オヤマダ（ぽん沢たぬ樹） (@aindanet) August 13, 2022
安倍総理の国葬にも反対している方々がいますが。国葬とすることで、日本はテロ行為を容認しないというメッセージになりますし、また各国の元首クラスや外務大臣級の人が国葬に出席することで、各国も半テロリズムの立場の表明になるわけです。ネルソン・マンデラ元大統領の国葬が、半人種主義への参道となったように。そんなこともわからずに、アベガーの皆様は反対しているようですが。自分たちのやってることが後世の人間に笑われるって自覚、ありますか？ ないんでしょうね。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ﾉ
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