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街の本屋の生き残り策

◉オススメに、フクダユウコさんのnoteが、あがっていました。全国の書店がドンドン減る中、町の本屋さんがどうやって生き残るかのお話です。この内容が、かなり興味深かったので、紹介しつつ、自分の持論と絡めて、雑感を書いてみようかと。地方の、文房具屋と兼務の小さな書店の話ではないですが、県庁所在地レベルの本屋の生き残り策としては、とても真っ当な内容でした。たぶん書店は今後、人口1万人に1軒のレベルになるかなと思っていますので。

【街の本屋さんが生き残るため、本当に必要なこと~後編・出版界全体の生き残り策~】

リッカ・コンサルティングのフクダです。
前回は「街の本屋さん」が置かれている出版界全体の状況についてお話しました。
今回は「じゃあ、具体的に何をすれば本屋さんを残せるの?」というお話です。

https://note.com/witty_peony490/n/n6d74fe80604b

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、本屋で検索したら良いイラストが出てきました。

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■書籍の価格アップ■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。個人的には、「国際的に見て、日本の本の価格は安すぎます。」との値上げ論は、全面的に同意です。大正から昭和初期、改造社が刊行を始めた『現代日本文学全集』を嚆矢とした円本という廉価な本がブームになって、出版社が潤いましたが。これは、1冊1円の本。と言われてもピンとこないでしょうけれども、当時は円タクと言って、大阪市内や東京市内(23区になる前です)ならどこまで走っても1円という、定額サービスでした。当時の大卒初任給は信頼のおけるデータがないのですが、たぶん50円から70円でした。

なので、当時の1円はだいたい3000~4200円ぐらいと、推測できます。令和の世の大阪市内や東京20区内のタクシー料金(初乗は1.091kmまで500円)を考えれば、そうおかしな数字ではないでしょう。当時、有斐閣から発売されていたアダム・スミス『国富論』が10円ですから、比較すればずいぶん安いですが。今は3000円とか4000円の本は高度な専門書や、プレミアの装幀の本でしょうね。その頃のレベルに戻せとは言いませんが、平成不況もあり、とにかく安くないと本は売れないというマインドが、染み付いてしまいました。

でも、1970年の漫画の新書本は240円や250円でした。ところが、岩波新書は平均が150円だったんですよね。漫画の方が高かった。ところが今、岩波新書は750円ぐらいになり、5倍の値上がり。1000円や1200円の価格のものも。一方漫画は、480円から500円ぐらいと、2倍にしかなっていません。子供の読むものだからと、値上げを渋ってきた結果です。もし漫画の新書版単行本が、1250円だったら。売上は5分の1に落ちたかといえば、そんなこともないような気がするんですよね。実際、同人誌の薄い本に、1000円や2000円を払う人間は一定数いますから。要は、費用対効果の問題。興味がある方は、こちらのnoteもどうぞ。

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