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核融合は手が届くところにある?

◉情報として、具体的で興味深いですね。ド文系の自分には、技術的なことはわかりませんが、日・米・露・中・韓・印の6か国+1地域(EU)の国際協力で進められている核融合実験炉ITERの出力が、2035年には火力発電所並みの50万キロワットの熱出力を計画しているとか、建設コストが2兆5000億円前後とか、貴重な情報です。逆に言えば、まだまだこれからの技術だとは思いますが、具体性が出てきたな、と。

【核融合は手の届くところにある、日本は大規模投資で技術開発を加速すべし】JBpress

 たゆまぬ技術開発により、核融合はいまや夢物語などではなく、手の届く技術になった。設計、材料、制御などの主要な課題はすでに解決の見通しが立っている。
 いま日本政府は、温暖化対策のためとして、今後10年間で20兆円もの莫大な投資を計画している。民間も合わせれば150兆円に達するという。だがその中には、実現可能性やコストの観点から疑問のある技術も多い。
 むしろ、核融合に重点的な投資をすることによって早期に実用化し、それを世界に売ることで、地球温暖化問題、エネルギー安全保障、エネルギーコストの問題を一気に解決することを目指してはどうか。
     (杉山 大志:キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/71358

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、太陽で検索したら素敵な写真が出たので、迷わずセレクトしました。

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アメリカやイギリスは2029年に、高温ガス炉の商業炉の稼働を目標にしています。第四世代原子炉に含まれる高温ガス炉は、昨年9月に中国では商用実証路が臨界に達し、安全性が高いとされる第四世代炉の中では、唯一の実用段階にあるタイプ。小型モジュール炉に分類される、出力は第三世代ろの3分の1程度ですが、小型で場所を選ばない原子炉です。現実的には、コチラを日本でも稼働させつつ、未来の技術としての核融合に期待でしょうね。

そして、核融合炉が2050年に実現しても、たぶん火力発電も水力発電も、同じように重要な発電方法として、まだ数十年か100年レベルで、使われるでしょう。けっきょく、エネルギーの安定供給には、なにかひとつの絶対的な切り札があるわけではなく。少なくとも、自分が生きているうちには実現されないでしょう。自分が死んだあとには、あっさり実現されているかもしれませんが。安全性の高い第四世代炉はあんがい、地味な切り札になるでしょう。

10年間で150兆円の官民投資、うち20兆円は政府投資で賄うという構想があるようですが。正直、現代のアポロ計画のようなことは、難しいでしょうね。そもそも核融合実験炉ITER自体が、日・米・露・中・韓・印の6か国+1地域(EU)の国際協力で進められているわけで。日本が莫大な金をつぎ込んでも、焼け石に水。本来なら技術を独占したいアメリカが、単独でできていない・中露を引き込まないとできていない時点で、どうなんのかなと素朴な疑問。

個人的には、高温ガス炉に投資が無難なような。高温ガス炉はその名の通り、超高温を出すのでこれを利用した製鉄だけでなく、石炭の液化や水素の生成にも使えますし、これを使っての火力発電にも。アンモニアの生成による化学肥料の安定供給や、アンモニア混焼による火力発電の可能性とか、自分はそっちに期待しちゃいますね。国家百年の計は大事ですが、5年や10年、30年の計も大事ですから。

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