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アロエの皮に殺虫効果?

◉アロエ──サボテンの仲間に見えますが、ツルボラン亜科アロエ属の植物の総称だそうで、実際は300種類以上あるそうです。自分たちは、ヒトデの足ようなひょろ長い形状で棘のある、鉢植えサイズしか知りませんが。アロエヨーグルトなどに入ってるタイプとか、かなり大型で分厚い果肉の種類もあるようで。漢字では蘆薈《ろかい》と呼びます。医者要らず、なんて別名もあるように、火傷や切り傷。虫刺されに果肉の液をつけると良いとされ、温暖な鹿児島では普通に各家庭で栽培されていましたね。その万能薬の皮に、殺虫効果があると。

【毎年数百万トン廃棄されるアロエの皮に「殺虫効果」があると判明!】ナゾロジー

アロエの皮が「虫除け」として使えるようです。

アロエは食用のみならず、傷や皮膚病の治癒、消化器系の健康増進などに数千年にわたって使用されてきました。

一方、需要が高いのはアロエの半透明の果肉ばかりで、皮は農業廃棄物として捨てられることがほとんどでした。

そんな中、米テキサス大学リオグランデバリー校(UTRGV)は、アロエ属の一種である「アロエベラ(Aloe vera)」の外皮に殺虫効果を持つ化学物質が見つかったと報告しました。

近い将来、アロエ殺虫剤が店頭に並ぶかもしれません。

研究の詳細は、2023年8月13〜17日にかけて開催されるアメリカ化学会「ACS Fall 2023」にて発表される予定です。

https://nazology.net/archives/131968

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、アリエのイラストです。

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アロエは、日本では江戸時代には伝わっていたようですが、本格的な民間への流布は明治以降。ただ、元々はアフリカ大陸が原産ですから、寒さには弱いようで。便秘にも聞くと言われていますがやはり、切り傷や火傷には、あのゼリー状の果肉が、いかにも効きそうなんですよね。実際、効くんですが。しかしアロエの皮自体は、果肉ほどは重用されていないのですが、研究ではいろんな成分が含まれていることが、確認されたとのこと。その中に、殺虫成分もあったようで。

さらに特定されたアロエの化合物には毒性がなく、アロエの皮をベースとした殺虫剤の開発に安全性の懸念はないことも確認できました。

もともと、アロエに虫が近づかないというので、殺虫成分があると考えられて、調べてみたら案の定。しかも、その殺虫成分には毒性がないという、優れもの。もともと、人間の役に立つ植物という面が強くある植物ですが、さらに殺虫成分まで。廃棄されていた部分が、有効成分の宝庫なると、一気に産業としても有望。昔は厄介者だったエビやカニの殻が、含まれる成分のキチン質から、キトサンが抽出できるようになって、脚光を浴びたことがありましたが。まぁ、この手の話はつい、サトウキビの絞り粕から飼料を作る、アントン・ハイセルを思い出してしまうんですが。

アロエは、サボテンのような外見で、これも乾燥した環境に対する、一種の収斂進化なんでしょうけれど。アフリカ南部やマダガスカル島に多く分布し、前述のように実際はかなりの種類があるそうですから。アフリカ南部というと、最古の砂漠とされるナミブ砂漠があり、特殊な進化をした動植物で有名です。まだ知られていないアロエとその成分は、多そうですね。人類は植物を品種改良することで、現在の生活を生み出したわけですが。まだまだ、知られざる植物パワーは多様にあるでしょうから、こういう研究には期待しますし、ワクワクしますね。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ


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