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知床観光船事故:社長側が130年払い和解案

◉遺族は1億1900万円余りの損害賠償を求めているのに、総額8000万円を130年以上かけて返済する。つまり年に60万円、要するに月に5万円ですか。テメェ舐めているのか! ……という感じですが。この和解案がダメなら、倒産して一銭も払えません、という感じに持っていく気でしょうか? 水俣病を引き起こした新日本窒素肥料は、会社を潰すより利益を出させて賠償に当てたほうが良いという判断から操業を続け、後に事業部門を中核子会社に移管し、補償業務を専業とした事業持株会社となっているんですよね。でもこの社長、そういうのではなさそう。

【知床・観光船事故民事裁判 社長側“130年払い”の和解案】テレ朝news

 北海道知床沖の観光船沈没事故を巡る民事裁判で、運航会社の社長側が130年以上かけて総額8000万円を支払う和解案を提示していることが分かりました。

 去年4月、北海道の知床半島沖で観光船「KAZU1」が沈没した事故を巡っては、甲板員の遺族が運航会社「知床遊覧船」と桂田精一社長に対し、1億1900万円余りの損害賠償を求めています。

 その後の取材で、桂田社長側が総額8000万円を月5万円ずつ支払う和解案を提示したことが分かりました。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000324421.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、「知床、ウトロ漁港の岩の上でオホーツク海をバックに咲いていたエゾノヨロイグサです」だそうです。素晴らしいです。

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■守銭奴の行き着く先■

この知床遊覧船の桂田精一社長は、宿泊施設を4つも経営し、他にも加工品製造会社や土産物販売店、食堂、ネットショップなどをする、かなり手広く事業をやっていて、資産家なんですよね。そっちの資産価値がいくらぐらいになるかは、わかりませんが。全部売却すれば、数千万円は用意できるんじゃないでしょうかね。この社長、会見に応じず、一時行方知れずになるなど、とにかく小悪党ぶりが酷いですね。時間稼ぎのために、メチャクチャ言ってる可能性。

実はこの社長、経営コンサルティング会社の武蔵野から、経営指南をうけていたんですが。この会社、保険金の不正請求問題で批判されているビッグモーターの、指南役としても入っていたそうで。こうやって、目先の利益にこだわって、人の道を踏み外していく。であるなら、そういうことをやるとこういう目に合うよという、因果応報を法律や政治は魅せないと。あわよくば・やったもん勝ち・バレなきゃOKの悪しき価値観を、示してしまいます。でも悪徳弁護士とか、入れ知恵してそうだなぁ。

■薩摩藩は律儀に返済■

おいおい、薩摩藩か……というツッコミもあるでしょうけれども。ただ、薩摩藩の調所笑左衛門広郷が500万両もの借金を、年2万両の250年返済ってのはよく「踏み倒した」と表現されますが、違います。当時は「一本一利」って考えがあったそうで。例えば100万両を借りて、利子に利子がついて膨らんでも、200万両返済したら、それで借金は完済したという考えです。貸した方は元金と同額を得たのだから、それ以上は阿漕という考え方ですね。だから、商人側も応じた面があります。

薩摩藩は本当に毎年2万両を、廃藩置県で藩自体が消えて負債も消えた(これは他の藩も同じです)明治4年まで、律儀に返済しているんですよね。けして、踏み倒してはいないんです。島津重豪の茶坊主から、財施再建の退任を任された調所広郷は、地道な律義者の面があるんですよね。たしかに砂糖専売制の悪性や、天保銭の贋金造りと手段を選ばん面もありましたし、島津斉彬公の藩主就任に抵抗した一派として、明治維新後に必要以上に悪役になりましたが。彼が財政を再建し貯めた資金が、明治維新のための軍資金になったのも事実です。

■被害者補償が暗礁に■

バカバカしいですね。ちなみに、沈没した観光船KAZU1の引き揚げ作業には、国が費用の一部を負担していて、そのサルベージの総額は約10億円とも。なんですかね、好き勝手やって、最後は国の財布頼り。ホストに入れあげて借金こさえて立ちんぼやっている女性に、国の支援をとかいう話と同じで。そんなん、納得できるかって話なんですが。でも今回は、遺族は完全な被害者ですし。この社長の扱いはいったん脇に置いて、まずは遺族に国が建て替えて、あとはきっちり社長から取り立てるような、そういう仕組が必要なのか?

北海道は1982年から2008年まで、年1億の予算規模で、アイヌ系の大学生989人に奨学金が24億円を貸し付けたところ、返還したのはたった1人、159万円だったとか。道民というと割とのんびりしてて、ぽや~んとしてる人が多い印象なんですが。いっぽうでお金に対してだらしない部分や、雑な部分が報道されて、自分の知り合いとのギャップが大きくて。公金にたかる体質も、極左の地方紙の北海道新聞が、大きな影響力を持っているせいか? 今後の報道を待ちたいですね。 

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