2021年プロ野球ドラフト会議雑感

◉あくまでも個人的な感想ですが、2021年は不作と前評判のドラフトで、目玉選手も片手の数ぐらいでしたが。その中で、わが福岡ソフトバンクホークスはまずまずの指名だったんじゃないでしょうか? 高卒投手の目玉である風間球打投手を一本釣り、2位では早くもクレバーさが話題の慶応大学の正木智也外野手、3位にも木村大成投手と、素材的に申し分ない感じ。スカウトの力量が問われる4位と5位は手堅く社会人と大卒と、バランスはベストではなかったかと。

【育成ドラフト史上最多14人を大量指名したソフトバンクの狙いは スカウト部長語る】西日本スポーツ

 ◆プロ野球ドラフト会議(11日)
 ソフトバンクは2005年に始まった育成選手ドラフト史上最多となる14人もの選手を指名した。これまでは昨年の巨人の12人が最多記録。今回のソフトバンクは3軍制の充実化を図る球団方針に沿って、大量指名に踏み切った。
 永井編成育成本部長兼スカウト部部長は「イメージ通りに指名できた。しっかり3軍制を敷いて育成選手が成長しているので、試合数も増やしながら、どんどん育成(枠)から1軍の選手が出てくればと思います」と期待した。

ヘッダーの写真はnoteのフォトギャラリーより、野球の写真で検索しました。

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■ライオンズ・タイガース・ホークスが好評■

他球団では、ライオンズとタイガースが、なかなか好評ですね。まぁ、ライオンズは未だに根本イズムが生きていて、とにかくドラフトは上手い印象です。阪神は、ここ数年良いドラフトをしてるのが結果的に見えてきましたね。編成のスタッフに、できる人が入ったのか? 不作と言われる年ですが、こういうときにエースや主砲が生まれるのはよくあること。栗山監督の退任が決まったファイターズも、戦力を整えに来ましたね。怖い怖い。

さて、ホークス。育成ドラフトで14人を指名するという、前代未聞の大量指名で、度肝を抜きましたが。でもまぁ、事前に大量指名の噂はあったので。というか、これだけ育成指名で大成した選手が出ると、一芸を評価してくれるホークスって、ある意味で選手にとっては名誉じゃないですかね? 以前も書きましたが、2017年の育成指名とか、本指名だってここまで当たりってないんじゃないですか? 大学や社会人にって、確実に伸びるわけでなし。むしろホークスで最高の環境・プロの指導のほうが、伸びるでしょう。

2017年育成選手選択会議
1位 尾形崇斗 投手 学法石川高
2位 周東佑京 内野手 東京農業大学北海道オホーツク
3位 砂川リチャード 内野手 沖縄尚学高
4位 大竹耕太郎 投手 早稲田大学
5位 日暮矢麻人 外野手 立花学園高
6位 渡邉雄大 投手 新潟アルビレックスBC

■14人育成の衝撃■

そもそも、2010年に育成ドラフトからして、下位指名の4位千賀・4位槇原・6位甲斐と、本指名でもこれだけ当たることはないですから。普通は、6位から8位ぐらいまで指名して、1人か2人がレギュラーになれば、御の字の世界ですから。千賀投手とか、これほどの素材を地元の中日ドラゴンズさえ指名してないんですから。でも、では他の球団が指名して育成に成功できたかといえば、ちょっと疑問。コーチの育成方法と当人の資質が、ピタッと合わさった僥倖があるわけで。

2010年育成選手選択会議
1位 安田圭佑 外野手 高知ファイティングドッグス
2位 中原大樹 内野手 鹿児島城西高
3位 伊藤大智郎 投手 誉高
4位 千賀滉大 投手 蒲郡高
5位 牧原大成 内野手 熊本・城北高
6位 甲斐拓也 捕手 楊志館高

今回のドラフトでオモシロイと思ったのは、育成3位指名の井崎燦志郎投手ですかね。彼の福岡高校は、久留米大付属や修猷館よりは格が落ちますが、それでも九州大学に毎年80人から100人も合格する、偏差値72の超進学校。188センチの長身に149キロのストレート。ホークスが大好きな素材です。名前も、プロ向きですね。井崎燦志郎、姿三四郎か! 親としては反対するでしょうけれど、地元ですからねぇ。三年やってダメなら、大学に入り直してもいでしょう。あるいは、合格しておいて休学とか。この頭脳は魅力。

■盟主の責任を果たしてます■

しかし、14人の育成指名について、やれ金満だの金持ち球団の根こそぎ青田買いだの、批判があるのは悲しいですね。確かにホークスの親会社であるSoftBankは連結売上が4兆8612億4700万円という大企業ですが、ホークスの金は球団単体で稼ぎ出した金を、選手や設備やスタッフに還元した結果。親会社に頼っていないんです。外資に売り飛ばされた球場を買い戻すのには、莫大な金を払ってくれましたが、基本的にコンテンツの魅力で球団が潤い、投資するという好循環。

それだけでなく、パシフィックリーグマーケティング株式会社(PLM)を立ち上げて、リーグ全体の共存共栄を図っています。盟主としての勤めも果たしています。どこぞの盟主は別所引き抜き事件やら空白の一日事件、KKドラフトの密約など、盟主じゃなくて暴君でしょ。しかもPLMは野球という枠組みさえ超えて、サッカーのドスポーツ選手全体のセカンドキャリアの支援も行っています。オーナーが胡散臭い人物なのは認めますが、ウチは覇道ではなく王道を歩んでいますんで。

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