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東九州新幹線への期待

◉東九州新幹線は、小倉から大分、宮崎までをつないで、鹿児島中央駅まで結ぶ新幹線のルートのこと。途中には耶馬渓や中津城のある中津や温泉地の別府などの観光地、佐伯、延岡、日向、都城、霧島などの都市があり、東京や大阪などから一本で繋がるのは、ビジネスや観光などの面で大きいですから。加えて、このルートができると四国縦断新幹線まで夢が広がるんですよね。次の整備新幹線の本命だと思っています。

【東九州新幹線「人口減でも費用便益比は1.36」大分県は期待するも…】マイナビニュース

大分県は公式サイトで「東九州新幹線整備推進期成会シンポジウム」の動画と来場者アンケートの集計結果を公開した。このシンポジウムは2021年11月17日に大分県立芸術文化短期大学で開催され、参加者はおもに学生、経済団体などだったという。
東九州新幹線は、全国新幹線鉄道整備法にもとづく「基本計画路線」で、「福岡県福岡市を起点とし、大分市附近、宮崎市附近を通り、鹿児島県鹿児島市を終点とする路線」とされている。基本計画路線は国の優先度と建設条件を満たした路線から整備計画が決定され、整備新幹線に格上げされる。整備新幹線のうち、建設中の路線は北海道新幹線と北陸新幹線、西九州新幹線で、それぞれ開業時期が見えてきた。

ヘッダーはウィキペディアのフォトギャラリーより、新幹線の路線図です。

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■国家百年の計を考える■

「日本はこれから少子高齢化の時代を迎えるのに、新幹線を造っても無駄」と言う人がいますが。例えば、日本の人口は50年後には8000万人台になるという予測があります。そう言われて絶望している人がいますが……8000万人台って、現在のドイツと同じぐらいの人口です。現在のドイツは世界第4位の経済大国で、一人当たりの GDP 的には日本よりも良い訳で。日頃は出羽守の人ほど、そういう部分を論じませんね。

人口は右肩上がりの時代の社会構造を絶対視し、少子化でそれが無理なら日本はもうダメだ滅びる後進国になると、薄っぺらいことを言う評論家と、それを鵜呑みにする人間が多くて困ったものです。むしろコンクリートから人へなんて民主党のお題目はろくなものでなかったことがはっきりしています。昭和の自民党の、土建屋と癒着した経済構造は問題ですが、新幹線のような公共工事は、少子化の時代だからこそ必要な未来への投資です。

ベース電源になりえない、太陽光発電や風力発電などに何兆円も無駄な金を打ち込むぐらいだったら、日本全国を新幹線で環状につないでいく、大きな構想を打ち出した方がいいでしょう。友人が脱サラして故郷の長野県に戻ったのですが、彼に言わせると長野から東京駅まで80分ちょいでこれちゃうんですよね。東京駅から東武野田線高柳の辺りに行くより近かったりする。それぐらい新幹線のもつ移動時間を削る力って大きいんですよね。

■新幹線を環状にするメリット■

リニア中央新幹線はともかくとして、新幹線は日本の大動脈として、重要な存在ですから。北陸新幹線が京都や新大阪まで繋がると、将来的には関東と関西を結ぶ主要幹線が三つ、できることになります。天災や事故が起きた時の迂回ルートとして考えると、こういう複数のルートって大事なんですよね。下の図を見ると分かりますが、まだまだ新幹線が必要な地域は多いです。特に西日本は、軽視されていますね。

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東九州新幹線が、大分や宮崎まで開通すると、新大阪から和歌山を経由して四国を縦断し、佐多岬から大分までの豊予海峡を海底トンネルでつないで、という新幹線ルートができます。このルートならば、関西・四国・九州を巻き込んだ、巨大プロジェクトが動きます。このルートができると、山陽新幹線に何か大きなトラブルが起きた時の、迂回ルートとしても機能しますからね。

和歌山県の方から四国に渡る形にすれば、新大阪から堺と和歌山がつながり、リニア新幹線も含めて関西の主要な県のすべてに新幹線が通ることになります。東九州新幹線の場合、極端な話宮崎まで開通すれば十分な面もあります。大分と熊本・宮崎と鹿児島はミニ新幹線で繋げばいいですし。四国縦断新幹線ができれば、高知県のミニ新幹線でつなげばいいですから。大動脈さえできれば、ミニ新幹線で枝葉を広げることも可能ですしね。

■これからの日本のデザイン■

東九州新幹線・四国縦断新幹線ができれば、後は新潟と秋田・新青森をつなぐ奥羽新幹線でしょう。ここまで繋がれば、東日本も環状で新幹線がつながりますから。ここまでできれば、主要な都市は大体新幹線で移動できるようになりますから。あとはもう補助的な、ミニ新幹線でなんとかなります。北海道は旭川まで到達した後の計画が悩ましいところですし、中国地方都市では山陰新幹線が欲しいでしょうけれど。

新幹線が大都市つながることによって、地方の過疎化がますます進むという意見もありますが。その側面は否定しませんが、でも大都会と地方が簡単にアクセスできるようになれば、逆に各地方の活性化も進むと思うんですよね。東京に一極集中しすぎている現状が問題なのであって、後は地方自治体が知恵を絞って、地場産業を育て、魅力ある都市づくりが大事に。そのためには道州制の導入も、一つの選択肢でしょうね。

農業の一次産業から、製造業などの二次産業へ、そしてサービス業などの三次産業へと社会の構造が変わるのは、必然です。では今後の日本の産業はどう考えると、化学を中心とした素材研究や、ヘル労働力を補うためや介護や落ちた体力を補うロボット産業など需要があるでしょうし、巨大な排他的経済水域を持つ日本としては、海洋開発というのは大きな可能性を持っていると思うんですけどね。

■地方産業と新幹線■

自分などは、観光産業とコンテンツ産業にもっと伸びしろがあると思っています。中国が映画産業に力を入れ、アニメの方でも3兆円市場になり、あっという間に日本を抜いてしまいましたが。岡田斗司夫氏などは日本の製作委員会方式による談合体質によって、現場に金が回らないと指摘されていましたが。どうにも日本は発想が家内製紙工業的なんですよね。経営のプロがいない。作品づくりも、個人の才能に頼っていますし。

しかしもうちょっと、アニメ産業にちゃんとお金が回るような構造にすれば、アニメスタジオは地方でも全然問題はないわけですし。自分がお世話になっているナンバーナインさんなどは、漫画の原画をスキャンして作業をする部署自体は、宮崎にあるそうで。それこそ、廃校になった小学校などを改造して、若手アニメーターを家賃タダで住まわせたら、東京や大阪では食えないアニメーターが、貯金できるレベルになりますからね。

そして、アニメの原作になるような漫画や小説など、より多くの才能が出てきやすい状況を作らないと、ダメでしょう。出版小学校の才能を搾取する状況というのは、才能の芽を潰していますから。作家だって、生活費の高い東京に住むより地方の方が、子育てにもいいですからね。新幹線があれば地方に在住して、週一回ぐらいの出張や打ち合わせに出かけるぐらいのスタイルが、取れますからね。そういう意味でも、自分は新幹線のさらなる発展を願います。

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