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CJIとADCCの仁義なき戦い

◉ADCCはAbu Dhabi Combat Clubの略で、アラブ首長国連邦を構成する首長国のひとつであるアブダビで開催される、サブミッションレスリングの世界選手権の別名にもなっています。ADCCサブミッション・ファイティング世界選手権(ADCC Submission Fighting World Championship)が正式名称。アラブの王子様が、レスリング好きで始めたサブミッション(関節技)や絞め技有りのレスリングの、事実上の世界選手権。これに対して、クレイグ・ジョーンズが立ち上げた新興のCJI(Craig Jones Invitational)が、高額の賞金を用意して、選手引き抜きに出たようで。

CJI、現在までの情報
日程:8月16~17日(ADCCは8月17~18日)
場所:ラスヴェガスのトーマス&マックセンター(ADCC会場と位置関係は写真参照)
賞金:優勝者1億5700万円、出場者全員に157万15円(ADCC優勝賞金は157万円)
階級:80kg以上&以下の招待選手各16名
特別試合:ガビ・ガルシアvsクレイグ

https://x.com/busujiujitsu/status/1793869560028037539

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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格闘技やグラップリングに興味がない人には、コップの中の嵐ですが、これは大きな動きです。優勝者の賞金が1億5700万円で、出場者全員に157万15円ってのは、凄いですね。100万ドルと1万ドルなんでしょうけれども、円安のおかげで、すごい数字になっています。正直、グラップラーは大会の賞金だけでは食っていけるレベルのないので、ジムの指導員になったり、自分でジムを開いたり、セミナーで稼いでいる状態。総合格闘技に転向する選手も多いです。なので、ボクシングの世界戦並みの賞金は、驚きです。100万ドルどころか、10万ドルでも画期的な賞金額ですが、思い切りましたね。ファイトマネーの改善を言っていたので、有言実行。業界的には、概ね好評です。

ただ、個人的には老舗のADCCにも、ここまでグラップリングとサブミッションレスリングの成長に貢献してくれた面もあり、仁義というか義理人情の面で、申し訳ないなぁ……と思う部分はあります。タハヌーン・ビン=スルターン・ビン・アール=ナヒヤーン第六王子の功績は、やはり画期的でした。だって昔は、寝技で食っていけるなんて、誰も思っていなかったんですから。プロ格闘技は、ボクシングが別格の存在としてあり、総合格闘技は食える競技になり、キックボクシング系も、K-1のお陰で食える商売になりましたが。柔道やレスリングも、プロ化して良いんですよね。プロレスとは別の形で。

いちおう、ブラジリアン柔術の道場を持つ資格を持ってはいるので、こういう形で組技格闘技がアマチュアの裾野をベースに、プロとして食えるようになってほしいです。できれば、レスリングのグレコローマン、フリーに続く第三のカテゴリーとして、サブミッションレスリングも正式に競技化してほしいですし。そうなれば、レスリングや柔道やサンボなどの猛者が、そちらも兼ねてやるようになるでしょうし。グレイシー柔術が開いた格闘技の飛びたが、柔術・総合格闘技・グラップリングの3つに育つのは、感慨深いです。なお、CJIの母体であるFair fight foundationの公式サイトはコチラ。

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。競技の健全化やサポートなど、真っ当な主張です。できれば、アマチュア組織もちゃんと育て、アマチュアの大会も充実し、大きなうねりになることを願います。


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