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マンガ家のためのWeb投稿プラットフォーム『マンガノ』始動

◉漫画版の『小説家になろう』『カクヨム』みたいなものですが、集英社とはてなという強力なタッグというのが、大きいですね。ただアップして人気が出るのを待つより、もうちょっと早い段階でお声がかかる可能性があるのですから。

【マンガ家のためのWeb投稿プラットフォーム・マンガノ、本日本リリース】コミックナタリー

集英社とはてなの協業による、マンガ家のための作品投稿・販売プラットフォーム「マンガノ」が、本日6月24日に本リリースされた。

「マンガノ」にはマンガやイラストの投稿機能に加え、作品の販売や無料公開時の広告設定など作品に合わせたマネタイズ機能、運営によるチェックによりポジティブなコメントのみが届く「やわらかコメント」機能、ファンに限定した作品公開ができる機能などを搭載。サービス自体は4月にスタートしており、本リリースに際し、ランキングや新着コーナーなどにより投稿されたマンガを探して読むことができる「メディアページ」の機能が追加された。なお年内には、商業・同人・Twitterなど、これまで描いたすべての作品をポートフォリオとしてまとめて公開できる機能も実装される予定だ。

漫画自体を投稿するプラットフォームは、pixivやこのnoteなど、既に幾つかありますが。TwitterやFacebookやInstagramなどのSNSの作品群も、マンガノに集約してしまおうという、意欲的な試みですね。期待したいです。

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■漫画版のなろうやカクヨム?■

例えば、小説とSNSはちょっと相性が悪いですね。特に、TwitterやInstagramのような、ショートの投稿用では。小説はまさに、なろうやカクヨムのような専用サイトの方が、読みやすいです。一方、漫画は逆にTwitterやInstagramの方が読みやすいです。特に、1ページ漫画や4コマ漫画は。ただし、一度にアップできる枚数がTwitterは4枚までなので、それ以上の枚数とは相性が悪いです。

そこを拾うのが、Facebookやnoteやpixivなのですが。Twitterに有料サービスで8枚とか16枚までの画像添付機能が付くと、そこは一気に変わる気がするのですが。個人的には、noteやpixivの投げ銭機能やファンボックスなどの機能は、好意を持っています。各種SNSとの連帯も良いですし。マンガノがそこをどこまで意識しているか、現時点での評価は未知数ですが。

■入口戦略と出口戦略はどうする?■

ただ、出口戦略の面で、マンガノは集英社が付いてる意味は大きいですね。作品を発表した先に、集英社の各雑誌でデビュー、あるいはプロなら仕事を得るという形で、成果が見えやすいです。pixivの場合、出口戦略という点ではBOOTHがあって、既にプロや同人誌で実績や経験がある人間には有利ですが。逆に言えば、マンガノはそういう版権ビジネス的な部分で、どう対応するのか?

各種グッズを集英社側で業者と提携して、独占的に販売できる機能を用意できれば、pixivを食ってしまうでしょうし。有料販売が可能なので、その点では専用プラットフォームではないnoteを食ってしまうでしょうし。そこ出生まれたヒット作の単行本化権で、利益を得る戦略でしょうかね? ここは同人誌で実績がある人とは、相性が悪そうです。自分で本を出した方が、利益率は高いでしょうから。

■ジャンプ版育成契約? 独立リーグ?■

集英社としては、ジャンプ+が国内マンガサイトに限れば一人勝ち状態なので。LINEマンガやピッコマは才能の発掘と育成という点で、イマイチ。そこは良くも悪くも、集英社というブランドと人材があるのは強いです。ジャンプ+はウェブ版のジャンプで、ジャンプよりも幅広く人材育成や発掘で成功していますので。これはどっちかというとプロ野球の育成契約、あるいは独立リーグのような位置づけでしょうか?

独立リーグとは言え、メジャーの独立リーグのように育成契約をしてドラフト指名選手を預けるような感じというか。見所がある人間には集英社の担当もつくでしょうし、その点ではやはり投稿者にも、出口が見えやすいですね。この強みは活かさないと。他社も追随するでしょうけれど、集英社のように1からプラットフォームを作るのは、大手でないと難しそう。自分なら、pixivやnoteに漫画賞を作る形での提携を考えますかねぇ。

いずれにしろ、自分にどう利用できるか、いろいろ試してみますかね。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ