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共産党の表現規制と密告

◉共産党の赤旗と新日本婦人の会が、コンビニで見かけた雑誌の密告フォームを作成し、国連に持ち込んで問題にしてやる宣言。怖いですねぇ。こうやってヤングジャンプやヤングキングなど、グラビアがある一般的な漫画雑誌でさえ、私たちの目の触れる場所に置くなと、密告を推奨するのですから。これはもはや言論弾圧のレベル。民主集中制の共産党が政権を取ったら・政権に加わったら、どんな政治をやるか、推測できますね。

共産党赤旗、コンビニで見かけた成人誌の密告フォームを作成「国連に持ち込んで問題にする」ヤングジャンプ、ヤングキング、ヤングアニマルなどが対象

「赤旗のジャーナリズムの問題」という意見もありましたが、赤旗は報道というより共産党機関誌なので。

男性向けだろうと女性向けだろうと言論弾圧に加担するのは反対です。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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■暴力で解決する政党■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。そもそも、ヤングジャンプやヤングキングなどは、青年誌(ヤング誌)ではあっても、成人誌ではありませんので。18歳以下に販売できない雑誌ではありません。それを規制しようというのは、法律に依らない規制です。どの雑誌がダメで どの雑誌が良いか、決める権限を自分たちに寄越せ、と言ってるも同然です。従わないなら、国連という権威を利用して、圧力を加えるぞと。

そういう高圧的かつ攻撃的なやり口は、昭和の時代なら 通用したのでしょうが……。今は令和です。デモでがなり立て、気に入らない政治家の演説を、妨害するような真似をし。気に入らない政治家の顔写真に、アドルフ・ヒトラーと同じ ちょび髭を書き込んで、太鼓に貼り付け撥で叩く。気に入らない政治家に似せた頭部マスクを作って、ブルドーザーで踏み潰す。大学教授が人間じゃねぇと人格を否定し、殺意を公言する。

その延長線上に焚書──本を焼く行為があるわけです。本を焼く者はやがて人間を焼く。暴力革命を、敵の出方論という誤魔化しで否定しない政党は、最後は暴力によって人民を弾圧するのです。旧ソ連のKGBの手法よろしく、恐怖政治のプーチン大統領、ウイグル・チベット・香港で人権と言論を弾圧する習近平主席、国民が餓死しても核兵器を開発してミサイルを発射しまくる世襲軍事独裁国家の一族と、間違いなく地続きです。

■選択的表現の自由?■

共産党と、強いつながりがあるとされる(ついでに勝共連合初代会長の笹川良一の日本財団から多額の助成金を受け、警察官僚OBが発行する 雑誌『季刊現代警察』に登場し、安倍昭恵夫人に表彰されるなど、右派系とも強いつながりがある)一般社団法人Colaboの、弁護団の一人であるShin Hori弁護士が、この件に関しては怒りのポストを発信しています。Hori弁護士とは相互フォロワーなのですが、こういう点では意見が一致することが多いので。

赤旗に載っていたコンビニの雑誌調査、他の雑誌はどうでもいいがヤングキングのような良質な漫画雑誌を対象に含めたことは到底承服し難い
これまで『シマウマ』『ドンケツ』『外道の歌』など人間性の深みを抉る硬質な傑作を掲載してきたのがヤングキングであり、口出しされるいわれはない

https://twitter.com/ShinHori1/status/1770085603914535373?t=QF6oZAKI9wa_rjZWOcHWrQ&s=19

Hori先生、意外な作品の好みを披露( ´ ▽ ` )ノ 言ってることは大枠では、同意なんですけれども。ただ、Hori先生が好きではないヤングキング掲載作品にも、ちゃんとファンがいて。同様に、どうでもいい他の雑誌──ヤングジャンプやヤングマガジンやヤングチャンピオンやヤングアニマルなどにも、ファンがいて。それぞれの作品にファンがいるのです。『シマウマ』『ドンケツ』『外道の歌』なんて、どうでもいいという人もいるでしょう。

それは、いち意見としては自由に表明していいと、自分は思いますが。一見すると、おバカエロ作品にも、実は作者の出自や環境への複雑な想いが込められていることがあります。呉智英夫子が指摘されているように、『じゃりン子チエ』は大阪の下町の明るく楽しい日常生活が描かれているように見えながら、おそらくは主人公の一家は在日コリアンであり、クラスメイトから微妙にバカにされ、いじめられている現実も、描かれています。

■口出しされるいわれ■

しかし、そのような社会性や政治性を伴った作品が高級で上質、女性キャラのオッパイやエロシーンが満載されてる作品が低レベルとか、そんなことはありません。バカバカしい作品の方が、深刻な悩みを抱えた人間の救いになることも、あるのです。だからこそ人間は、国民のコンセンサスとして、国民に選ばれた政治家が国会で法案を議論して、制定し、ときに改正し、時代にそぐわなくなったものは廃止するのです。

共産党に、作品の上下優劣を決める資格も能力も、ないです。口出しされるいわれはない、に全面的に同意です。共産党や日本の左派は、自分の不快感を論拠に、表現を規制しようとしてきますが。そんなものは、リンゴとミカンのどっちが美味しいかの論争と一緒で、決着などつくはずがありません。だから法律は、是々の行為を為した者にはこのような罰を与えると、一定の線引き を示すに過ぎず、優劣の判断は避ける傾向が強いのです。

これが罪刑法定主義であり、過剰な復讐を禁じ等価報復のハンムラビ法典をルーツとする近代法です。しかし共産主義者はしばしば、罪刑法定主義を否定し、律令外の律令を創りたがります。ゾーニング云々も、律令外の律令です。なぜそのような言動をとってしまうのかといえば、カール・マルクスの共産主義思想自体が、ユダヤ・キリスト教の千年王国思想を焼き直した、宗教だからです。それも、社会に対する怨恨=ルサンチマンの宗教。

興味がある方は、上記noteを参照してください。なぜ日本の共産主義者に思考の飛躍が起きるのか、歴史的な由来から語っています。


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