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日本の野菜と農業の行方

◉『農家はもっと減っていい~農業の「常識」はウソだらけ~』とおう、なかなか刺激的なタイトルの著書を光文社新書から上梓された、久松達央氏の記事がsmartFLASHに掲載されていました。本の中からのダイジェスト版なので、ちょっと食い足りない部分はありますが、興味深かったので。日本の農業は成長産業だという指摘は、専門家家からもあります。実際、野菜や果物、成果などは輸出が伸びていたりしますしね。考え方なのでしょう。

【日本の「野菜」を救うには…「マーケットイン型農業」の隙間を狙え】スマートフラッシュ

 海外旅行に行くと、開発途上で農業の盛んな国でも、スーパーの店頭にジャガイモや人参などの基本野菜の輸入品が並んでいるのを見かけます。現代の流通システムが要求する物量と品質管理に対応できる国内農業を育成するよりも、輸入に頼った方が手っ取り早いからです。
 翻って、日本の農業は、大きな国内市場に守られて、長い時間をかけて均衡発展してきました。畜産飼料や小麦、油脂など大きく輸入に頼る品目もあるために、生産額ベースの日本の自給率は67%にとどまります。が、基本的には全国各地で、様々な農産物を国内生産することができている豊かな国です。

https://smart-flash.jp/lifemoney/199130/1

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、家庭菜園のお野菜だそうです。美味しそうですね。

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■自給率100%は危険■

日本の食と農業、という意味では、思った以上に複雑な問題がありますからね。例えば、輸入という点に関しても。昔は、米は一粒も入れさせないと息巻いていたんですが、そうやって国内自給率100%を誇っていると、90年代初頭の不作でとたんに込め不足になってしまい、日頃からの輸入ルートがないので大慌てになりました。つまり、食の安全を考えれば、国内自給率100%はかえって危うい、ということですね。緊急に入されたタイ米を、不味いとか礼を失したことを言うバカもいて、あの時は本当に地獄絵図でした。

また逆に、国内で100%時給ができていても、むしろ120%ぐらいの余裕を持たせて、輸出するぐらいの余力はあっていいとも言えます。そして日本の農業という点に関して言えば。小規模農家が多く、実は効率が悪いんですよね。アメリカやフランスは、一人あたりの生産量が多いんだそうで。2012 年の農家の数は約 320 万人で、米国の約3億1400万人の約1%。ところが日本は2010年のは約260万人、2019年には大きく減って約168万人。1.33%。アメリカよりまだ多い。2010年だと2%になります。

■多すぎる小規模農家■

で、全体の生産量は比べるべくもなく。日本の米の生産量って、アメリカに負けてるんですよね。つまり農家の数が多すぎて、生産量が少ない。そういう意味では、「農家はもっと減っていい」という事になります。なぜなら、農家の数が減ると、その農家は日本にとって必要な食を精算しているということで、実は補助金で全員をカバーできてしまう。アメリカやフランス並みの高効率化ができれば、農家はさらに半分どころか、4分の1ぐらいになってもやっていけるんですよね。

だいたい、先祖伝来の土地がとか言いますが、代替の農家は戦後の農地開放で、手にした農地が半分です。全耕地の半分は小作地だったのですから。戦後の農地開放は、良かった面も多々ありますが。現在の耕作放棄地のおさとか考えれば、ある程度減った上での高効率化を目指したほうが良さげ。その場合、補助金漬けの政策ではなく、むしろ国外輸出する部分と国内用という、世界的な戦略が必要なんでしょうね。農家の企業化とか、大企業に農業部門を課すとか、必要はありそう。

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