ホリエモン新球団の理由
◉ホリエモンこと堀江貴文氏は、あんまりそういうイメージがないんですが、福岡出身なんですよね。八女市に生まれ、福岡の名門・久留米大学附設中学・高等学校に進学して、東大合格。地元愛は意外にあるんですよね。
【ホリエモン新球団はなぜ“ソフトバンク一色”の福岡に拠点を置くのか 「もうホークスの営業マンの息がかかっていない会社はない」】Number
そのニュースは瞬く間に日本全国を駆け巡った。
5月22日の朝、九州ブロック紙である西日本新聞社が発行する西日本スポーツ新聞が「ホリエモン新球団設立へ」の大見出しと共にインタビュー記事を1、2面で掲載したのである。
<実業家の堀江貴文氏(48)は21日、西日本新聞社の取材に応じ、北九州市を本拠地とするプロ野球独立リーグの新球団を設立する計画を明かした。球団名は「福岡北九州フェニックス」で4月に同市で運営会社を設置。今年始動した九州アジアリーグへの来季からの参入を目指し、加盟申請を開始した>(5月22日付、西日本スポーツ1面より抜粋)
今ではすっかり評判は悪くなってしまったんですが、若い頃のホリエモンはベンチャー企業支援には力を入れていて、その点では同一視されがちなひろゆきこと西村博之氏とは、内実はだいぶ違うんですよね。
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■現実的な目標は?■
ひろゆき氏とは絶縁しましたし。ホリエモンはロケットとか、あまりカネになりそうにない事業にも、出資していたりしますからね。livedoor時代の錬金術で、おかしな方向に行ってしまいましたが、目先の金を追うのではなく、それこそ10年スパンぐらいで球団を育てる気があるなら、面白いと思うのです。問題は、北九州市とはいえ福岡県内という場所で、圧倒的に福岡ソフトバンクホークスが強い場所で、共存共栄できるか?
大きな夢を語ることは良いのですが、現実問題として独立リーグとして、それこそアメリカの3Aや2Aのようなリーグを目指すのか、NPBに対抗できるようなリーグを作るのか? 後者は難しいと、自分などは考えてしまいますけれどね。現実的には、ホークスの2軍や3軍と交流して試合をやりつつ、一定の収益が出るような球団にする必要があるわけで。そうなったとき、観客は面白い試合だけで集まるのか?
■目指すは下部リーグか?■
そもそも、面白い試合と言っても、レベルはどうやっても現状のパ・リーグの試合内容には勝てませんからね。でも、高校野球が感動するのは技術レベルではなく、負けたら終わりというトーナメントの緊張感、あるいは県や地域の代表という対抗軸があるからこそ、面白いわけで。九州アジアリーグに、そういう対立軸がそもそもないので、そこにどうやって新風を吹き込むのか? 地域対抗には限界がありますから、ちょっと見えませんね。
大分B-リングスと火の国サラマンダーズ、これに琉球ブルーオーシャンズと福岡北九州フェニックスを加えても、どういう軸を作るか? それこそ、地方のテレビ局やラジオ局の枠を買って、特定の選手にスポットを当てて追いかけるとか、そういう形で追っていくとかが取れそうな手段に思えますが。昔懐かしの電波少年の企画なら、まだしも注目も集めたでしょうけれど。その場合も、ホークスに指名されてハッピーエンディングですが。そうなると、下部リーグのイメージは拭えない。
■対立軸を持てるのか?■
そもそも、下部リーグにさえなることは、難しいわけで。これがアメリカのMLBならば、実は3Aや2Aって下部組織ではなく、それぞれが独立したリーグで、そこのチームをメジャーの各球団が契約しているという形式なんですよね。半独立的というか。逆に言えば、九州アジアリーグはその形式を真似て、ある程度の支援金で支配下以外の選手たちを育成し、指名されたら育成費をもらうビジネスぐらいしか、自分には思いつかないのですが。
ホリエモンに、何か今は話せないビジョンがあるなら、それでもいいんですが。個人的には、年俸は1000万とかだけどプロとしてやれる、地道で堅実なリーグが欲しいですけどね。プロの2軍や3軍と試合して、たまに勝って選手が指名されたり昇格したりという。サッカーのJ2やJ3のような、組織にできれば。その上でのチーム入れ替え戦の実現と下剋上を、10年後に目指すのはありだと思いますよ?
将来的に、47都道府県にプロチームがあって、社会人野球や大学リーグと融合する社会とか。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ
売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ