名優ジャンポール・ベルモンド死去
◉国民的俳優、という意味では日本なら高倉健さん、アメリカならジョン・ウェインみたいな存在。ただし、カッコいい役もコミカルな役もこなせて、酔っ払ってズボンを下ろしてパンツを見せても、ベルモンドらしいやねぇ〜で済まされる、愛された俳優だったようで。現在だと、ジョージ・クルーニーみたいな感じでしょうか。現代の日本だと、田村正和さんっぽいというか。ちと違うかな。
【ジャンポール・ベルモンドさん死去 「勝手にしやがれ」の仏俳優、88歳】時事通信社
【パリ時事】「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」など数々の映画に主演したフランスの代表的な俳優ジャンポール・ベルモンドさんが6日、パリの自宅で死去した。88歳だった。仏メディアが弁護士の話として伝えた。死因などは不明。
パリ近郊のヌイイ生まれ。コンセルバトワール(国立演劇学校)を優秀な成績で卒業、地方巡業を経て、パリで「シーザーとクレオパトラ」などの舞台に出演。1957年に映画デビューした。
ヌーベルバーグの金字塔『勝手にしやがれ』が1960年、自分が生まれる前ですからね。さすがに、全盛期の活躍は知るべくもなく。
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ただ、ベルモンド氏が舞台の方でシラノ・ド・ベルジュラックをやって、評判になったのが1990年、大学生の頃で。当時は、かなり話題になっていた記憶があります。残念ながら、舞台は断片的な映像が流れたぐらいですが。しかしそこで、この悲恋の作品を初めて知ったのです。ある意味で、自分の生涯のモチーフになる、秘めた恋と切なさの典型的な作品に、ジャンポール・ベルモンド氏を通して出会ったんですね。
舞台のカーテンコールで、自身の付け鼻を観客席にポーンと投げる映像が、なんかイキでカッコよかった印象です。あの時、57歳ぐらいですか。深夜番組で、泉谷しげるさんが、氏の代表作について語っておられた印象が。あの世代には、フランス映画の象徴だったのでしょう。田舎者の泥臭さを愛する、アメリカ映画とは異なる、洒脱で伊達なフランスの象徴。エディット・ピアフみたいなもんでしょうね。
なぜポリンキーかというと、この三人の名前が、昔はジャンにポールにベルだったんです。ええ、そんだけです。沢田研二さんの曲のタイトルにも『勝手にしやがれ』がありました。それぐらい、人気と実力を兼ね備えた俳優だった、と言うことで。今は、生まれる前の映画も、Amazon Prime VideoやNetflixで観られる、いい時代です。これを機に、幾つかあさってみますかね。舞台版のシラノ・ド・ベルジュラックは、流石にないですが。大学時代に読んだ岩波文庫が、まだ本棚にあるでしょう。
名優ジャン・ポール・ベルモンド氏の御冥福をお祈りします。合掌
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