【日記2024/6/16】単語のもつ意味について

・1100字強。



・【デジタルきゅうり】子どもの驚きの間違いを集めました【ががががががいる】#338

 「デジタルキュウリ」面白いな~

・「初めて聞いた言葉に対して、間違っているかもしれないけど、その文脈や状況から推測した意味で仮定して、次回以降同じ言葉を聞いた時にその仮定が合っていることを確認しながら新語を習得し続ける」という営み、赤ちゃんもやっていることだけど、大人もやっていることだよね。

 多くの人は、「アナログ/デジタル」のことを「新しい技術/古い技術」のことだと思っているし、「ギガ」は通信量の単位だと思っているし、「AI」とは機械学習されたモデルのことのみを指すのであって、人工無能はAIに含まれないと思っている。その理由は、多くの人は、そういった言葉を特殊な条件下でのみ耳にするから、その特殊な条件と紐づけて単語の意味を仮定してしまうからではないだろうか。

 でも、そういった仮定能力があるからこそ、「オタク」とか「ギャル」のような、意味の仮定が人によって異なるような単語を使っても会話が成立するのではないだろうか。

 「ご愁傷様です」も、なんか冗談で使うことが多いな~と思う人にとっては、もはやフォーマルな場面では使えない言葉なのだろう。遺族に対して「祖父が亡くなられたんですね、ご愁傷様です」と言ったら皮肉だと受け取られる時代が来るかもしれない。

 「~したまえ」のことを最高敬語として用いている人は、現代にはいないだろう。いまや「~したまえ」は、目下の人に対してちょっとした命令をするときに使う言葉だという認識である。

・言葉とは、文脈によって臭いが付着するものなのだ。「絶倫」や「劣情」という言葉を聞いたら、それが性的な文脈でなくても性的な臭いがふわっとする。

 「とある独身の友人がいるんだけどさ、」と言われたとき、子供を想像する人はいない。子供を指して「独身」と言っても論理的矛盾はないのにだ。しかし、子供を指して「独身」という言葉を使う文脈が存在しないので、婚活をしている周辺の年齢層の臭いが自然と付着するのだ。なんなら「独身」には老人の臭いもあまりない。

・「連続殺人犯」という言葉には男の臭いが染みついている。

・個人的には、ビジネス用語のことは頭ごなしに否定したくない。多くの場合、カタカナ語は(論理的な意味としては)既存の日本語の組み合わせで再現できるけど、既存の日本語には既存の臭いが染みついているし、新しい言葉には新しい臭いを付与することができる。

 だってさ、「コミュニケーション」ってもはや「意思疎通」ではないじゃん。「アウトライン」は「目次/章立て」とは違うし、「タスク」は「業務/作業」ではないじゃん。

 でも「アグリーです」はありえない。これは酔ってるだけです。


・おわり



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