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0.はじめに

物語のない時代です。フィクションも思想もあまり機能していないように思います。一方で、粗悪な物語が人を動かしてしまう事態も多く見られます。

私は奈良に住む一児の父で、大阪で障害者支援の仕事をしています。子育ても、社会的マイノリティの支援も、さまざまな言葉で語られていますが、その多くが現代のことしか見ていないと感じます。歴史を欠いた物語に普遍性があるとは思えません。

このような問題意識を背景に、私が障害者の介助や子育てについて思うことをプレゼンテーションして、参加者と話し合うイベント「人文と生活おしゃべり会:物語/マイノリティ/神と死者」を三回にわたって開きました。実にさまざまなことが話されて、丸ごと本にしたいぐらいだったのですが、この本では以下の四つを取り上げました。

1.全三回を終えてから私が書いたもの
2.私のプレゼンの要約
3.第二回のゲスト汐月陽子さんからの応答4.第三回のゲスト椎名保友さんからの応答 

3と4は、ある程度2の内容を踏まえたものですが、単独でも読める内容です。好きなところから読んでください。


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