ゲンロンSF創作講座2022第3回梗概感想

最小限の噓から最大限の効果をというお題について

最小限の嘘は、文字通り「小さな嘘」としているひと、「最小限の嘘=一つ限りのでたらめ設定」としているひと、分かれてはいましたがみんな答えていたと思います。
一方で、「最大限の効果」についてはなかなか苦戦しているなという感じでした。物語をドミノ倒しに配置するのが、うまくできていた作品は少なかったと感じました。

裏SF創作講座で投票したのは和倉稜「そしてヒトはいなくなった」、長谷川京「エイリアンステイツ・51からの大統領選遊説」、水住臨「付喪神狂想曲」の3作品です。
次点で悩ましかったのが、僕目線ではバカSFを書かれてた3名、柊悠里「ナツメッグとシナモンを間違えただけなのに!」、継名うつみ「ワタルくんと帰りたい」、馬屋豊「(有)木乃伊商会」の3作品。絞り切れませんでしたが、どれもよかったです。髙座創「ニオベーは遺言の夢を見ているか」もよかったです、4作品目を投票出来ていたらこれにしていたと思います。

※エモ……「梗概として説明するのではなくエモーショナルに伝えることに重きを置いた文章」程度の意

中川 朝子 レフティ・ライティ

左利きと右利きの均衡が保たれた世界になったら、いろいろおかしなことになってしまったお話。
利き腕という悩みを拡大することで、ジェンダー、マイノリティ問題等にリーチさせようという前半は面白く読みました。


ストレスの蓄積により、前頭葉へ過剰な刺激が加わる。各人の判断力は低下し、引き起こされるのは憎悪の連鎖。

により、以後は右派と左派を利き腕に置き換えているが効果的かの判断は難しいところです。
ダジャレとして安直すぎる気が個人的にはするので、もっと思弁的にするか、逆にもっと馬鹿馬鹿しくするか。
現実同様、我々はいったい何のためにポジションで闘争しているか。そのことについて右も左も(文字通り使え)ないような状態になって、ハタと気付くのだが、ここにもSF的な飛距離をもうちょっと出してもいいんじゃないかなと思わなくもないです。現実要素が重い分、オチはもっと現実を超越した解決を見たい気もします。未来に飛ばすか、馬鹿馬鹿しくひっくり返すか。やはりどちらかへの振り切りが欲しいと思いました。
でも、最近はそういうことも必要ないかもしれないとも思っており、これは人それぞれかもしれません。設定は軸ではなくフレームとして、人間関係や主題を語ることのほうが、今作ではいいのかもしれない、といった風にも感じさせてくれました。(しかしこれは僕が創元の山田正紀先生の選評を読んだばかりで、その影響下にあるからかもしれないが)

伴場 航 陽光の尽きるところ

①じつは世界は管理された一つの小世界であり、そこから脱出する物語というのも一つのステレオタイプ。というのはあえてひっかけているのでしょうか。
②人が獣としてキャラ分けして描かれるのは、海外ではズートピア、国内ではビースターズ。また、古くを遡れば続々とあることにおもえました。
そういった意味では、②と思わせて、実は①だった。という驚きをどこまで与えるか、ということになりそうだなと感じました。
また、これは個人的な思いですが、できれば、あと一回くらい。①と思わせて、③がというオチくらいはあってもいい気もしました。


その後ヒトを観察しても一向に<獣化>、つまりは動物に姿を変化しないことだった。

この展開が物語の終盤に来るのなら③はいらないと思いますが、比較的序盤にヒントを出すのであれば、③じつは地球でもない巨大な実験場、宇宙船の中だった(外に出ても更なる実験場が待っているのだ・・・的な)とかまでしても、バチは当たらないと思いました。

難波 行 おしゃべりしましょう

人が会話を捨て、手話での会話を求める。というのは現代の病(会話じゃなくて、Twitter、LINEではなすような)に近いようで、どこか遠くにある設定でいいなと思いました。
板垣退助なのか・・・という純粋な疑問がありましたが、ぼくは日本史には疎いのでスルー。
人々が雑音を嫌う一方でおしゃべりが好き、だから技術で解決しよう。全方位のノイズキャンセリングマシンだ!というのは150年たっても科学考証的には厳しい気がするので、150年飛ばさなくてもいいんじゃないか。という気はします。書きにくいだけじゃないかな。
その波長が宇宙人には逆に対話のように聞こえる。というのはスケールのひっくり返しとしては面白いのですが、果たしてこれはオチているのか?という疑念は残りました。


夢想 真 禁断の缶蹴り

子供の遊びが現実になったら怖いよねというのは、怪談もそうですし、イカゲームのような方向性も似たようなものでしょう。
SF的に飛躍させるならば、踏むという行為そのものが禁じられたり、あるいは子供の遊びがどんどん禁止事項に増えていったり、缶蹴り一本でいくのはちょっと心細さを感じました。

 その日の帰り、慎吾は夜道に落ちている空缶を見つける。缶取り締まり警察に通報しないといけない。しかし、慎吾はこんな世界を信じたくなかった。鬼が来るなら来てみろ!という思いでその空缶を蹴る。

やはりこのくだりは難しいなと思いました。
①この世界でなぜ夜道に空き缶が落ちているのか。
②信じたくないと理由で蹴ってしまうこと。
③警察に通報しろ。
これくらいのことは思ってしまいますが、どれかひとつであれば勢いでもいいですが、3つ重なると違和感がすごいです。

 すべての始まりはマリコの空想話からだ。慎吾は娘と話す。「マサル君が冗談で言った嘘が本当になっちゃったみたい」「マサル君って誰?何処にいるの?」「ずいぶん前に死んじゃったよ」
 この街はマサル君の邪念に支配されている。霊感の強いマリコが彼の想いを引き寄せたのかもしれない、と慎吾は推測する。

もうここまできたら理由とか不要で、そういう不思議空間でのゲームを読んでいる側に楽しませた方がいいと思います。
リングの貞子も1作目はそりゃあ悲惨でかわいそうな話ですが、今となっては貞子が出てくるというゲームを楽しむものになっていますから。あるいはリングの小説版のように原因を追究するならば、それなりの探偵として機能する主人公を配置する必要に迫られるだろうと思います。


古川桃流(とうる) スイングバイ・スイングバイ・スイングバイ

〇ーロン・〇スク的な起業家をネタに、小惑星群を利用したスイングバイを利用した、一月を30日にするプロジェクトを実施する。
お話としてもきれいに展開されているのですが、気がかりなのが、


「そんなことのために軌道を?」と全世界が呆れる。

と、読者も肩透かしを食らってしまわないか。という点です。逆に面白がってくれるのでは? というのはなかなかリスキーに思いました。
実作の語りでその辺を、面白く仕上げていただければ、ある起業家の面白い成功談/失敗談として楽しみにしています。


相田 健史 からくり人体

①人の身体のパーツがフィギュアのように取れてしまう設定。
②それにより社会はいったん幸せになるも?、宗教的な働きによって悪化し、バラバラ殺人事件的な顛末をむかえる。
③これをなかったかのように修正する神様が現れ、すべては元通りになる。

①は設定として特に問題はない。
②人体をバラバラにできたらという想像が、例えば医療には影響しないか。などと考えることはもう少しあったと思いました。攻殻機動隊の義体などの、アンドロイド・ロボット系の作品が手掛かりになるかと思います。
人の身体をバラバラに集めて美しい身体を求める。というのは、モチーフとしては少し使い古された感じもあり、せっかくパーツのように分けれるのであれば、千手観音を目指すあたりの突飛さでもよかったかも?とおもいました。
③最後に種明かし、となるのですが。神のごとき権能を持ったタイムトラベラーが最後にやってくるというのは、ちょっとずるが過ぎる気がします。また、②の出来事が、タイムトラベルをしてまで止めに来るほどの事件にも思えないのも、弱い点だと思います。


瀧本 無知 椋(むく)の木の実が落ちる

研究者と官僚のバディもの。鳥害パニックムービー。

悪の企業により、ミーム汚染された鳥が、世界中で問題を引き起こし、羽鳥のこれまでの研究をなげうつことで、もとの平穏を取り戻す。
設定面では練られていて、展開としての連なりは解るのだが、読んでいてどこかリズム感に欠ける気がする。
バディもののはずが、羽鳥と水島の関係がどうなるのか、いまひとつ弱い気がした。人物としての動機、なぜ羽鳥はこんな研究を?水島はどうしてそういう考え方をするようになったの?という点を深堀して、後半の展開につなげていくともっと面白くなる気がしました。
また、現実としてはもちろん、企業のミスから世界が大混乱に、というのはあると思うのですが、もう少し意外性があってもいいんじゃないかと思ってしまいました。


柿村イサナ あるいは脂肪でいっぱいの宇宙

梗概で面白い。
文体に対して特に、この手の舞城王太郎や、ラノベだったら大澤めぐみとか。何人かおもいつくが、こういう文体で読ませれる人はどこまでも読ませちゃうのでいいと思う。
あとは笑いのセンスと世間への風刺などの要素をどの程度の塩梅で混ぜ込むか。これについても趣味の範囲だし、こういった文体を書ききれるの羨ましいです。

僕がこういった作品に対して期待しているのは、エモい文章でどうやって読者をわからせ、納得させ、何かを刻み込むのか。という点ですが、今のところ、それは見えてきません。

長谷川 京(けい) エイリアンステイツ・51からの大統領選遊説(キャンペーン)

米国の海域に墜落した宇宙船は、その巨大さと政府の海域拡大の思惑とで島と規定され、第51番目の州として認定された。

冒頭から読んでみたい設定と思わせるのはすごくいい。この設定を軸に、選挙の遊説の旅に出る。という時点で結構いい。ドミノ倒しというお題にこたえているか、という点では怪しいが読んでみたいと思いました。

やりたい展開もわかる。テーマも語られている。オチもわかった。ので、あまりコメントすることはこの段階ではない。今度も大長編を期待しております。

一つだけ言うと、設定も遊説の旅も、異星人の人権も、面白い発想なのだが、この梗概がエンターテイメントとして面白いかはまじでわからんというところか。


広海 智 木は語る

木と対話できるアプリを用いて、カオルという友人を得た弘樹は、それをウェブに公開する。世界中でファンを獲得した。あるとき、街で不審者が現れ、公園が閉鎖される。カオルから、実は父は宇宙人であることが伝えられる。不審者として父が疑われ、失踪する。また、不審者対策で公園のカオルが伐採される。その様をウェブに公開し、木に共感する人々が増える。そして、宇宙人を迎え入れる。

序盤の展開は解りやすい反面、後半の展開はもう少し整理された方がいいように思いました。
①大昔の大噴火により地球を脱出した異星人が、入植の事前準備として地球に秘密裏に訪れており、実は父親もその一人だった。
②カオルが死の危機に瀕しているが、弘樹にはどうすることもできない。
③プログラムで人々が木々と会話できる世界に、木の権利を認める運動に発展。
スケールは長編の兆しも感じます。
また、今回はかなり優しい世界になっておりますが、林業、農業などに影響はないのか。先進国はいいが途上国は?また、そもそも宇宙人に人間は友好的に明け渡すのか。反対するような存在、例えば中国は?という問題が尽きないような気もします。
すべてにこたえる必要はもちろんありませんが、短編にまとめるにはなかなか大きな題材に思いました。


イシバシトモヤ 双子の国

同じ人間が2人いる世界でという寓話。

そこでアイデンティティの危機を迎えるが、、、
というところまでは、読めるのだが、その後の展開が、よくわからなかった。
アピールには、

アイデンティティという概念事態が変容し、個人であり二人でもあるような状況が生まれ得る

とありますが、そうなった結果として、何を伝えたいのかがよくわからず、よくわからないまま次の世代へ…という風にしか読み解けませんでした。
世の中に似たようなひと、双子、兄弟、友人、が現れたとき、私たちはそれをどう容認するのか。そういうところがテーマの軸になると思ったのですが、それがよくわからないままでした。私の読解ではこの辺が限界。


霧友 正規 クレタ人はみな嘘つきであろうとする

寓話が2連荘だと!
梗概で出来上がっている作品だと思いました。
ライトノベルで言えばキノの旅のような、旅人が「正直者の町」「噓つきの町」を訪れ、なんやかんやといったような。

ですが、お話の中では単純にそうではなく、悪意をもった旅人が、住民に声を掛けます。難しく感じたのは、最初に嘘つきの町と正直者の町を設定しておきながら、最初に出会う人物が、このルールが適用されない子供となっています。
これでは、おいおいおいと、わざわざ特殊設定をしておきながら、初手から裏技だと?となってしまわないでしょうか。

主人公が何がしたかったのかよくわからない。どう読者が寄り添うべきなのかがよくわからないのも、梗概時点では感じました。


岸田 大 道

タイトルはなぜ「道」に?

方向性は違いますが、ID:INVADED イド:インヴェイデッドというアニメは、死んだ人間の精神世界に入りこみ、事件を解決するという舞城王太郎の作品ですが(思い返すとちょっと違ったかもしれない)、そのなかでも、謎の存在が登場し、最終的には死んだ人間は・・・という展開が語られるので、一見してみてはどうでしょうか。

一つ思うのは、自殺に関する考察が甘い気がします。

死後の世界が仮想空間で再現できたが、階段を上ることができない。そこで臨死体験をし、階段を上り、その先を追い求めるという展開はいいのですが、
草原を「死後の光景」と呼び、浮遊する土地を天国だと考える者は多かった。天国の存在可能性は死への抵抗感を人から奪った。生活や病気に苦しむ者の一部がその神秘の土地に苦しみの解放を見出して死を選んだ。世界では自殺率が増加しWHOは明確な社会問題だと言った。

人々は「死後の光景」に惹かれて死を選んでいる。それを解決するにはあの土地の正体を明らかにする必要がある。 林は自殺者を減らすため政府に研究の継続を要求した。しかし政府は実際に土地が人々の求める苦しみのない新たな安住の地であることが確定して逆に自殺者がさらに増えることを怖れてそれを拒否。林は国営研究機関から解雇されてしまう。

別に、こんなことをせず、政府の研究機関で臨死体験からその先を目指す実験をした方が分かりやすく、良いと思います。
ドミノ倒しという点でもずれているような気がしました。

CEOはこの技術の宣伝のため、林の死を世界同時生配信する。天国を信じるものも否定するものも皆が固唾を呑んで見守った。

そして、これを世界中に配信したいという気持ちはわかるのですが、これもこの設定に対し効果的とは思えませんでした。
階段を踏破した先あったのは細胞の見る夢だった。というのは良いと思います。生命のスープに降り立ったというようなことですよね。
ここで、実は死んだ人間に会いたかったのだ。ということが語られるのですが、ここが主題の一つだと思うので、もっと序盤に出して、「死んだ人間に会いたい。」ということを軸に据えたほうが、「自殺者が増え…」という展開よりも良いように感じました。


岸本健之朗 怪獣国境

怪獣が国教となる世界という発想はすごくいい。
そして、それにより困っている国が無理やり国境を拡張し、それが侵略戦争の時代の幕開けとなる。(完)
となるのですが、怪獣のいる世界で侵略戦争している話のほうが面白いのではないか。というのが感想です。

進撃の巨人で壁が壊されたところで、完!みたいな感じで、いやむしろその先でしょー---!!みたいな気持ちです。
ぼくはこの続きが読みたい!!!

そのため、正直言うと、設定の面白さに物語が全然負けていると思いました。無謀な少年の勇気が世界を救い、更なる混沌を招き寄せたのだ。という物語を魅力的に描くのは難しいと思いました。
梗概の文章自体は読みやすく、わかりやすく、いいです。


渡邉 清文 われらの一票の価値

選挙SF2本目。参議院選挙も近いですからね。

獲得票数で議員報酬が決まる世界。
ふるさと納税ならぬふるさと投票がもくろまれる。
次はAIに選挙権が、次は外国人参政権が、そしてクローンが、猫が、・・・
となり、最終的に独立国家が生まれる。

アイデアはいいと思うのですが、まとまりがなく、面白くなるのかよくわからんという感想です。
全体の軸となるお話・登場人物が欲しいと思いました。


降名 加乃 ぎがぱっち!

オフ会で出会った女の子が、実は昔助けた女の子だったという話。

人生はクソゲーから、アプリ開発、学祭での大アップデート、そしてアカバン。
東のエデン、サマーウォーズなんかに近い感じかなと思いましたが、なるほどロボノね~と梗概を見て納得しました。青春を描いてほしい。

ところで、これってタブレット渡して道案内してくれてありがとうということなんでしょうか?
もっと大きな事件にしちゃった方が面白いと思いますので、その点だけは一回考えてほしいかも、と思いました。


コウノ アラヤ マッハ、轟々

アクセラレータとイマジンブレイカーのラブストーリーというわけですね、わかります。(唐突な00年代ラノベネタ)

アニメを倍速で見る奴らが何もかも倍速になったら。。。
というアイデアはいいと思います。

ただ、その展開の持っていきかたにもったいなさを感じてしまいます。なんというか、X-MAN的な方向にもっていってしまっていて、本来あったアニメを倍速で見るという方が脇に行ってしまっている気がします。

現代の膨大なコンテンツの可処分時間問題は、いい題材だと思うので、そういうエンタメ路線のほうがいいのではないでしょうか。

前回のギャラン・ドゥの実作も読んだうえでの感想なのですが、設定のアレ感と物語の真摯さのアンバランス感が面白かったです。その路線で今回も行ってしまうと、アニメが好きなだけのアメコミ小説になってしまい、それは果たして・・・という疑念があります。

この設定を生かすなら、バカな方向に振る方がいいと思いました。1クールで1000作放映されるアニメの全作レビューとか! ん、そういえば異常論文に、ヤバいSF創作講座の話があった気もする。あれを参考に――


真中 當 虚胡桃 実無しクルミのゆりかご

月に囚われた男という映画を昔見ましたが、それを少し思い出しました。見たことがなければお勧めします。以下のようなお話です。
宇宙飛行士のサムはエネルギー源を月より地球へ送るために、ルナー・インダストリーズ社よりたった一人で派遣されていた。
月での生活は、毎日決まった時間に起き、ランニングマシーンに乗り、ヘリウム3を採掘するだけの日々。
話し相手はコンピューターのガーティだけ。
地球との交信は衛星の故障によりできず、録音したメッセージをやり取りするのみ・・・。
3年という契約期間を淡々とこなし、やっと、地球に戻れる日が2週間後に迫っていたのだが―――!?

「八年前、『このままがいい』とマリが言ったので、手術時に成長を抑制するようにしました」

というのはわかるのですが、これに付きまとう問題として、これだけ発展しているのに、そしてアンドロイドは優秀なのに、なぜこの点に関してはアンドロイドは頭悪いんだという疑念が浮かびます。
また、脳に傷がつき体の成長が止まるのは難しくないでしょうか。治療用ナノマシンの副作用とかのほうが安全な気がしました。

お話としてはいいのですが、個人的に、どこかで見たことある感…みたいなものを梗概時点では感じてしまいました。


牧野大寧(だいねい) 黄金の音楽史

素晴らしい演奏をすると体が浮かび上がる。
カエデもまた浮かび上がった一人。しかし、それは宇宙生命体よりもたらされた「気づき」だった。カエデは宇宙生命体を拒み、「気づき」は世界から消えた。

伝記的に書かれるというのは面白いと思います。

カエデの人生と、身体が浮かび上がること(宇宙人の概念武装となること)、この二つが今のところ、対立しているようには私には見えませんでした。
ほかのアーティストは拒まなかったのに(という解釈でいいのでしょうか?)、なぜカエデは拒んだのか。誰かのための音楽が別の誰かに好きに解釈されることを許せない、ということなのでしょうか。
また、宇宙生命体もそう物わかり良く武器を手放すものなのでしょうか。
個人的にはそこが少し引っ掛かりました。


山本真幸 ナントカの森で鳴いている

えげつない話来た!
こ、これはなにもかも救われていないのでは。
大樹様一体全体なんでこんなことに。。。

ところで、なんで「電球」だったんでしょうか。
という疑問が一つ。
また、物語の比重が明らかに、森をさまよい始めたところからであり、前半の内容がどこにも後半に効いてきていないのは気がかりです。
電球を受け取り大樹に向かうまでのなかに、後半に効いてくる物語のフックがあるといいなと思いました。


大庭繭 眩しい闇の名前はひかり

堆肥葬なんてものがあるのを初めて知りました。

母の遺言は「堆肥葬」をおこなってほしいというもの。
それを機にみちるは堆肥葬にのめりこんでいき、自らも業者の一人となり、最後には自ら堆肥となる。
堆肥葬は世間からは怪しいと言われてるが、それでも着実に世界に浸透しつつあった。

悪くない話なのですが、現実の話すぎないか?と思ってしまいました。文芸作品として面白そうなのですが、SFとするならば、日本の葬式形態は”少子高齢化に伴う無縁墓の増加・環境配慮の重要性の高まりから堆肥葬が”基本となった。という転倒した世界観のほうがいいような気がしました。

なんというか、村田沙耶香のコンビニ人間のような、一つの現代の病的な物語にはるとは思うのですが、これがどこまでSF的か問われると、難しいようなきがしました。


中野真 太陽は野暮

ノッキング・カズを書いておきながらポップではないとな?

おっしゃるとおり、今回は生まれた時から人生で失敗する回数が決まっている。というワンアイデアでいったものの、そこから先が闇というのは伝わってくる。

失敗することに成功しているのでは。というのは、文章としては面白いのですが、ロジックとしては無理筋な気がしました。

失敗学というジャンルがあるのですが、そういうのをネタにするとか、どうでしょうか。


水住 臨 付喪神狂想曲

奇想SFとしてかなりいいと思いました。

父の死をきっかけに本との交信ができるようになったハンス。
仲間をみつけ、これを何とか世に広めたいとする。現代的な手法、を用い立証を試みるも、うまくいかない。それどころか、それは芸術性や宗教観が高まり、気づけばハンスは本の声が聞こえなくなっていた。

気がかりなのはハンスがなぜ仲間を発見し、それで満足できず公表し、世に広めたいと思い至ったか。それを感動という理由だけで済ますのは、もう少し理屈があった方が伝わりやすいと思いました。それは、父との昔のやり取りが理由でもいいと思いますが、いくら何でもアグレッシブすぎません?
その後、結局はうまくいかず、現代資本の波にのまれ、本の声が聞こえなくなってしまうというのは、いいです! ですが、この時の展開として、主要人物がハンスだけだと、読者側も混乱してしまうので、ハンスのそばにいて、変わらず本と交信できるような人がいるといいのではないかななどと思いました。

実作を楽しみにしています!


方梨 もがな 彼等の行方を知るものは誰もいない

後日言い訳文掲載予定

中野 伶理 ゲームチェンジャーは当惑する。

B級映画でよく見る、アメリカの地方のモーテルやダイナーにあるボードや、宗教施設のメッセージボード

常識がないので↑がまじでわからん。画像検索してもわからん。ど、どのボードなんだ。世界にはボードが多すぎるよ!
スプリガン(Netflixでさっき見た)のオーパーツのメッセージプレートみたいなものだなと思って読みました。

異星人の攻撃に備えてこの世界はどこまで協調するのか、というのを悩む昨今のウクライナ事情である。これがなければ僕も純粋にこれが信じられた気がするのだが。。。
勝手にダグラス・アダムスみを感じているので、楽しみに実作を待っています。


向田 眞郵 (ムコウダマサユウ) 幾何の泡(いくばくのあわ)

僕が何なのかは初めに書いてもらった方がいい気がします。

僕=人口生命体は、最後に死んだ研究員の遺言を頼りに、施設の探索を行う。その中で、この世界の秘密を知るが、よくわからない。とっさにケーブルを頼りに地上にたどり着くが、そこは廃墟だった。

情緒は解るのですが、感覚としては人がみんな死んだ海底施設の中を、ロボットが探索するというものでしょうか。
僕の存在がよくわからず、どういうノリで読めばいいのかわかりずらかったので、僕は何なのかくらいは初めに開示してほしかった。

施設を抜けた先も新たな廃墟。何もかもなくなっていたが、涙が頬を伝う。というのは、わかる、気持ちはわかる。だが、梗概の中でそれが感動、情緒として連なっているかというと難しい。

バイオショック(ゲーム)のような作品が参考になるか?いや、むしろもっとオールドタイプなSFとなってしまっている気がする。
できれば、読者の現実となにかつながるものが欲しい。アポカリプスだけで乗り切れる時代ではないと個人的には思うところです。


岡本 みかげ お姫様の秘密

うそ・・・だろ・・・

すみません。笑っていいのかわからないのですがリョウカイで我慢できませんでした。

しかし、これは尺的に20000字はきついのではないでしょうか。
一発ネタ感は否めないですが、これ以外ないよな。。。その一発ホームランで世界獲ってください!


櫻井 雅徳 ヘイ、アー・ユー・ハッピー?

梗概はよくわかんないけど、勢いがすごい。

[さすがにこれは失礼が過ぎるよ俺と考え直し、再読。とはいえ、エモ文が100%の作品はほんとに評価が難しい。まず、文章は魅力的。これは間違いない。だが、設定は謎で理解できない。幸福指数が重要になり、SNSがヤバいことになる。この辺りまでは筋が通っている。『世界中で極端な連中が現れ、アユハピを鋭利に加工し上咽頭を突き破ると自然な異常値を示すことを発見した。当初は中枢神経系に直接到達することでホモバニリン酸濃度が上昇してるかに見えるだけだと嘲笑されたが、実際は前頭葉背外側損傷による重複記憶錯誤症状が関連していると判明した。連中は複数の同一の場所と同一の出来事を同時に経験することができた。各々の同時多発の同じ場所と同じ出来事(それらは奇妙に多幸的だった)はSNS上で夥しい量が共有され、それらから共通の要素が抽出され、特定の場所を示しているかのように連中に特定され、遂に一本のピンとなって地図上に立てられた。極東の巨大温泉旅館、ハピハピ湯〜々。』ここが本当にわからない。わかるのは俺の実家が標的となっていること。そこから先は僕の想定では重要ではなくエモ文なだけだと思うので、やはり上の部分をしっかりと書ければSFになるし、そうでなければエモ文で終わってしまうと思う。]


伊達 四朗 エイリアングレード1/1シュウくん

今回の梗概、宇宙で1発ネタが多くないですか?!

ネットの書き込みを真に受けて宇宙人が本人に会いたくて手を尽くすが、そんな人物はおらず、人類はなんとかそれをでっちあげるも、パラベラムは全く似ても似つかぬ像を生み出す。宇宙人にもようやくクソがという気持ちが理解できたとさ。

ショートショートとしては面白いと思うが、2万字の作品になるかは難しいと思いました。
ネットの書き込みをネタにした一発ネタ感が否めず、短編として読ませるのはなかなか大変そう。


和倉稜 そしてヒトはいなくなった

面白い!

そして、プレイしたことがなければ、デトロイト ビカム ヒューマンは本作を描くにあたって最高の参考資料になると思われるので、ぜひとも触ってほしいと思います!

ところで、これは前半は瀧田の視点で描かれると思うのですが、後半はどのような視点になるのでしょうか。全編通して瀧田の視点でこの物語は描かれるのか、それともアンドロイドの視点になるのか。気になるところ。


佐竹 大地 嘘つきは世界の終わり

異世界に召喚された主人公は神を名乗り悠々と暮らす。
「なら密室で一人で嘘つけば異世界からなんでも持って来れるのでは?」という異世界の設定の穴を見つけ、異世界人類がみな引きこもりとなってしまった。

あまり物語にはなっていない印象を受ける。
異世界転生。ガチャ。引きこもり。嘘。そういった要素を組み合わせて設定を作られたところまではいいのだが、それがお話としては機能していない段階に思いました。

この世界、設定でどう物語を転がせば面白いか、そこが必要ではないでしょうか。


花草セレ(はなくさせれ) アルカエオプテリス・アゲート

石に恋をされた(呪われた)女性が、恋愛に苦悩し、嘆くお話。
あるいは、
永遠の愛を約束された女性が、その呪縛から逃れられなかったお話。

石に恋をされたことを科学的な設定で納得させるのは難しいと感じました。たとえば、そういう設定であるならば、主人公以外にも、そして男性にも、似たような症状を抱えた人がいてもおかしくありません。
しかし、本作では、彼女だけが呪いをかけられている。という風にしか読めませんでした。この状況下では、これに理由を与えても難しく感じます。設定でうそを盛り込むのであれば、状況を設定にあわせて正しく設定しないと、機能しないのではないでしょうか。

また、このお話の落としどころも、よくわからなかったです。


織名あまね とある塔の観察日記

梗概だとわかりませんでした。
次から次へと転生してくる世界で、一人ひとりがショートスパンで死んでいく世界。

塔の中の異世界ということで、いわゆるナーロッパではなく、あるゲーム空間(ドルアーガの塔をイメージしていると勝手に踏んでいるが)に閉じ込められた異世界転生もの、という解釈になる。
そして、そのゲームのルールが「勇者が村人より少ないとき、魔王を倒せ。毎日1人の人間が転生してくるが、勇者が生まれる確率は20%とする」である。[特に、なろう系の面白さは、こういったルールから外れるところにあり、ルールを作るところにない。という視点は重要かもしれません(追記)]

その設定、それは異世界に転生したがスライムだったり、クモだったりしてしまう昨今、する側ではなく、される側の設定を弄れば面白いのではということだと思う。

が、結果としてはよくまとまっていないと思う。

異世界転生モノは、その異世界はいわゆるナーロッパ(ドラゴンクエスト的な世界観)であり、ここは一種のデータベースであり、触らないことを常とされている。
無論、ある程度成熟している昨今、そのデータベースの管理人的な超高度生命体とかなんとか出てくるものも多い。そして、その管理人側から見たなろう小説もまあある。だいたいは主人公の俺つえーの間に挟まる感じだが。

この作品は、いわゆる異世界の管理者側の観察日記となるのだろう。
そして梗概だが、やはり読んでも管理サーバログを読んでいるようなもので、つかみどころがないという印象でした。


宿禰 サイズがあわない

週刊ストーリーランドの不思議な商品シリーズみたいなやつかなと思いながら読みました。

結婚という制度が、配偶者登録にかわってしまった社会
「ギャップフィラー」

「最小限の嘘」を2つ出すのはちょっとずるい気もする。

ギャップフィラーという商品が、結局何を引き起こすのか。

自己の「心理的サイズ」と「生理的サイズ」のギャップを埋めるという。

作品上ではもちろんこれでいいのだが、梗概上ではもっと身もふたもなく、わかりやすく示してほしかった。ここはエモではなく、ロジックでお願いしたいところ。
というよりも、エモ面ではできていると思うのだが、ロジックが組み立て切れておらず、何をしているのかよくわからない感じが否めなかった。

また、「最大限の効果」にこたえる形で、最後に戦争を仕掛けているが、物語の流れ上は必要ない要素で、こじつけ感が出ていると思う。

引きこもりの人間にギャップフィラーを使ったところ、肥大した自己にあわせてどんどん巨大化してしまう。というメインの筋を、もっとしっかりと中心において、営業とか、国家とかはひとまず忘れて整理したほうがいいと思いました。


多寡知 遊(たかち・ゆう) 神の不在は、滅亡への道ゆきなりや

円谷がいない世界とは「怪獣」という概念が存在しない世界。
その世界に怪獣が現れたとき、人類はなすすべなく消え去った。

「最小限の嘘」としては抜群にいいのだが、お話としてオチていない感じがする。
バカSFとしてもっとぶっ飛んだラストが欲しい!

それは奇しくも、「特撮の神様」となるはずだった円谷が、早世しなければ「ゴジラ生誕100周年」となる年であった……。

だけでは満足できない。
無論僕も答えを持ち合わせてない。
実作のアンサーに期待!!!

柊 悠里 ナツメッグとシナモンを間違えただけなのに!

第3回梗概、バカSF大賞はこれに決まりでしょう。
以上!


やまもり 電子な小悪魔の過去・未来・運命

仮想空間でのホストクラブを訪れるある女性客の話。

梗概の時点で物語として出来上がっており、ここから20000字にする必要があるのか?という点だけだろうか。

もちろん。短編として仕上げるのであれば、現実世界での話とか、もっといろいろあるんだろうが、まあ、そういうことをするのは野暮だと思うので、フラッシュフィクションの分量でいいんだと思います。


猿場 つかさ その日からドアは戻らない

「ドアノブが照れている」という選択肢のあるゲームを思い出したが、まあ、置いといて。

ジョジョみを感じる。
どちらかといえば岸部露伴かもしれない。

猿場さんのすごいところは、意味不明なんだけど、物語として筋が通っており、しっかりエンタメしているところで、必要な記述が抜けていない。梗概の扱いがうますぎる。

とはいえ、だ。


生きたドアが二つ揃い、共鳴し、〈ドアの魂〉の増幅と生きたドアの大増殖が始まった。

これ以降の展開はほんとにこれでいいのか?という疑念はある。
挟んだものを消滅する話はあったが、呪いの鏡のように、向かい合わせにしたら増殖するなんて言うパニックムービーみたいな方向でいいんでしょうか。リングだとおもったら貞子3Dだったみたいなかんじになっていませんかこれは。
というのは、少し思ったところです。


髙座創 ニオベーは遺言の夢を見ているか

なぜか俺は瞬間的にブロイラーをロブスターと読み違えて困惑していた。

自殺をした妹が石化した。ブロイラーの研究をしている柚木に、一縷の望みを託すが、相手にされず養鶏場を手伝わされる。柚木が妹のことを知り、協力するが、妹は元には戻らず、柚木の研究が進展しただけだった。だが、それでも妹は何かを遺せたのではないか、そういった希望を新井は見る。

いいですね。
結構好きです。いやかなり好きかも。

その教授に彼女のドライな姿勢に困惑したと言うと「あの子は優しいから。効果的利他主義だよ」と返される。彼女の技能と研究を考えると少しわかる気がした。
次の会合で研究の目的を聞く。人類は進化しないといけない。だが、世界の悪化に適合するのは遅すぎる。なので私はより過激な変化を探している。「結果はこのザマだ。巨大経済の歯車だよ」新井は自分の妹の話をする。

この辺の文章はちょっとよくわかんなかったけど。それはいいや。
説明とエモのバランスがいい。梗概のバランスが取れていて羨ましいです。
ただ、ドミノ倒し、最大限の効果、というところからは外れている気がします。
実作を楽しみにしています。


継名 うつみ ワタルくんと帰りたい

楽しい展開の連続で、読みたいと思わせる。
実作にしたときに、どこまでくどさを感じさせないかというのが肝になるのでしょうか。

「ここをくぐればまたあの時の中学校に戻れるから」

とありますが、戻る必要があるのかな?というのは思った。が、そういえば冒頭で婚約しているからなので、中学生の時点で婚約している必要があるのか。

これは、第3回梗概、バカSF大賞は波乱を迎えつつある。

馬屋 豊 (有)木乃伊商会

第3回梗概、バカSF大賞は波乱を極めていたー-

とりあえず、実作をたのむ。
梗概はめっちゃおもしろい。

八代七歩 貴方のためのマフ

かわいいの化身か?

古い映画だが、ジャイアントベイビーを思い出した。
シリーズ2作目で、発明家のパパが作った巨大化装置で赤ちゃんが超巨大化して暴れまわるやつ。めちゃくちゃハートフルでお勧めです。

ちょっと気になったのが、以下の要素が本当に必要なのか、という点。

一方、地元桜島の人々は巨大兎を桜島の権化として「御耳長様」と呼び「大兎大社」なる神社で神様として祀り始める。それは全国に広がり次々と神社が造られ、狛兎が日本中で一般的な光景となった。大兎を拝むため桜島に足を運ぶことは徳を積む行いとされ、鹿児島県は好きに動く兎から損害を受けつつも大いに栄える。
巨大兎は人類終末の使者と主張するカルトVS兎愛の地元民などのエピソード

でもじゃあ物語の中盤をどう転がすんだよ。と問われると、たしかに俺もよくわからない。が、答えはジャイアントベイビーにあると思う。見てほしい!政治とか、宗教とか、そういうのじゃないんだ。必要なのは、レモンちゃんのかわいさだよ!(レモンちゃん過激派)

最後、それでも取り戻したい。で、終わっていくのはきれいな終わりですが、できれば、再会してハッピーエンドまで書いてほしい。

邸 和歌      

2か月あれば「無」から「実作」行けますよね!!

夕方 慄 その<Cheerio!>にご注意ください

うーん。わからない。
ひとまず読みにくいだけなので、名前は何とかしたほうがいいと。僕の中の内なるTK氏が囁いている。

よくわからないけど、ハイテンションでめっちゃ面白い作品は世にある。だが、彼らの作品は極めて冷静に書かれているはず。遊びの中にはガチしかない。
正直なところ、よくわかんない。で止まってしまいました。




おわりに、

余談だけど、九頭見さんの感想を後から横目で見たら、何割かは僕と全然違う感じで一言書かれていたので、何とも言えん気持ちになっている。が、感想の差異はどうでもよく、ぼくの梗概しかり、よくわかんない。と誰かに言われた梗概は、技術的に欠けている可能性に目を向けるべきだろう。それは、面白いものをわからなくしてしまっている可能性がある。同時に、読んだ奴に全く読解力がないと切り捨てることも作者としてはできるわけですが。


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