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レイ・ダリオ著「変わりゆく世界秩序」

レイ・ダリオは米国の著名な投資家。ブリッジウォーター・アソシエイツという巨大ヘッジファンドの創業者である。

…1971年にヘッジファンドのブリッジウォーター・アソシエイツをニューヨークで創業し、2013年には世界最大のヘッジファンドとなった。同ヘッジファンドは2021年現在で1000億ドル以上の運用資産を有する。 リスクパリティ・為替オーバーレイ・ポータブルアルファ・グローバルインフレ連動債運用など、資産運用における革新的手法の提唱者である。

…ダリオは経済に対して、大要以下の通りの考えを抱いている。
1.経済はシンプルな活動の集積である。
2.人、会社、政府機関の信用による借金が経済を拡大させる。
3.ただし、信用による支出が拡大し過ぎるとバブルが発生し、金融危機を招く。

Wikipedia より引用https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%AA%E3%82%AA

彼の著書「世界秩序の変化に対処するための原則 なぜ国家は興亡するのか」によれば、覇権国家はどれも同じような道をたどって衰退していくのだという。
古くは古代ローマ帝国。
近代以降では、オランダ、イギリス。そして現代のアメリカ。

歴史は繰り返すという言葉どおり、アメリカの覇権崩壊は始まっているのだろうか?

この動画は著書のエッセンスをわかりやすくまとめてある。アニメーションは理解を助けるのに役立つが、聴くだけでも十分理解できる。

例えば、帝国の栄枯盛衰はおよそ250年のサイクル。19世紀に絶頂を極めた大英帝国の覇権は2度の世界大戦で終わり。第2次世界大戦後、超大国にのし上がったアメリカは現在衰退局面にある。


本は500ページ超えの大著なので読むのに疲れるが、内容はわかりやすい。
私は安いKindle版を買ったが、紙の本のほうがよかったと思う。付箋を入れたり赤線を引いたりしながら読み返せたほうがいい。

…パートIでは単純化した典型的な帝国の興亡を解説。パートⅡでは過去500年間に準備通貨国となったオランダ、イギリス、アメリカについて深く掘り下げ、さらに米中対立についても1章割く。パートⅢでは、これらすべてが将来にどういう意味を持つかを論じる。
….「本書をなぜ書いたのかと不思議に思っているかもしれない。今までは自分が学んだことを口にすることはなかった。だが、人知れず達成することはもうあまり重要ではなく、私の学んだことが他の人の役に立てばと思う人生の段階にきている。私が目指すのは、世界がどう機能するかを見るために私が作ったモデルを伝えることだ。現在起きていることと表面的な形は違っても、パターンとしてはよく似た事象が歴史では繰り返し起きている。まるで「韻を踏む」ように。過去500年の歴史を1つのわかりやすい物語として伝えたい。そして、あなたたちがもっとよい意思決定をして、もっとよい将来を手にするお手伝いをしたい。」──(本書より)

【目次】
PART I 世界はどのような仕組みになっているのか
はじめに
1 ビッグ・サイクルをごくごく簡単にまとめると
2 決定要因
補遺 決定要因
3 お金、信用、債務、そして経済活動のビッグ・サイクル
4 貨幣価値の変化
5 内部秩序と内部混乱のビッグ・サイクル
6 外部秩序と外部混乱のビッグ・サイクル
7 ビッグ・サイクルに照らし合わせて投資する
PART II 世界は過去500年間、どのように動いてきたのか
8 ごく簡単に過去500年間をまとめると
9 オランダ帝国とギルダーの興隆と衰退のビッグ・サイクル
10 大英帝国とポンドの興隆と衰退のビッグ・サイクル
11 アメリカ合衆国とドルの興隆と衰退のビッグ・サイクル
12 中国と人民元のビッグ・サイクル
13 米中関係と米中戦争
PART III 将来
14 将来

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