機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)を観て。そしてスピリチュアル その2

  前回、「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」を観て、そしてスピリチュアル。という記事を書きましたが、それの続きのようなものです。その記事でも、何度でも観たくなる作品、と書きましたが、その通り、もう一度観ました。

 やはり面白いですね。とてもスピリチュアル的に、非常に興味深い。

 以前も書きましたが、ニュータイプという概念が、最新の量子力学によって明らかになってきた現象に近い、或いは、それによって寧ろ、ニュータイプというものが、現実に科学的に解明されるかも知れない。と思わせるワクワク感があること。

 また、サイコフレームに関する描写でも、肉体を捨てて精神世界へシフトする、つまりそれは肉体的には死であっても、魂として、生命エネルギーとしては、永遠なる不死ではないか? など、様々なイメージを思い起こさせる。そしてさらに、最近あちこちで聞く「デジタルアセンション」や「トランスヒューマニズム」、「意識のデジタル化」、「意識のクラウド上へのアップロード」などなど、内閣府の掲げる「ムーンショット目標」などにも通じるワードを彷彿とさせること。

 これらは寧ろ、偶然ではないのでは? と僕は感じたのです。

 劇中、サイコフレームが意識や思念を蓄積する媒体、と説明されています。そして、この技術を使っての不死の研究や、兵器としての使用、つまりテクノロジーとして使うことを、主人公側の人々は否定します。

 それは人類にとって、自然ではないし、本質ではないと。

 このことは、作品のメッセージとして、とても重要だと僕は感じました。

 人はあくまで人として、自然に進化すべきだと。ただ、ニュータイプは、やはり、人と人とが分かり合える可能性も示している、とも描かれていますし、僕もそう思いました。

 人は本来的に、デジタル(サイコフレームなど)を使わなくとも、人と心を通わせられるし、絆を結べる。そう僕は思います。それは太古の昔から、そうしてきたわけですし、寧ろ現代は、人々が自然から離れすぎて(食も環境も)、逆にその感性を鈍らせてしまっているのではないか? とさえ思うのです。

 ガンダム世界では、宇宙空間に人類が進出することによって、ニュータイプ覚醒する人が出現し始めましたが、でも僕は、寧ろ、現実の人類は、一度このテクノロジーに囲まれすぎた現代文明を見つめ直し、食も住環境も、原点回帰、自然に回帰してみることによって、自然との共生社会を目指すことによって、覚醒するのではないか? と思うのです。

 人と自然との調和によって、何も難しいことも無く、自ずと他者と心の通わせられる、他者と共感し合える、そして集団意識を形成する(和の共生社会)、天然のニュータイプなるものが出現し始めるのではないか? と。

 太古から人類には、祈り、座禅、瞑想、それにヨガなど、心と宇宙とを繋ぐ所作があるのですから。もう一度、精神的にも、原点回帰してみるのもいいと思います。

 そういう意味で、この作品から、現代の社会・経済の諸問題、テクノロジーの進歩、そして人の心の問題に関し、今一度根本から見つめさせる、そんなイメージを沢山受け取りました。

 本当に興味深い作品です。

 あとこれは、やや余談かも知れませんが、サイコフレームの描写に関して、「これ、行き着くところは、ひょっとして伝説巨神イデオンではないか?」と、個人的にハッと閃いてしまいました。

 セカンドネオジオングも、フェネクスも、覚醒するとほぼイデの発動ではないか。イデオンやソロシップは、実はサイコフレームで造られた兵器なのではないか? などと妄想が膨らみました。

 「伝説巨神イデオン」というアニメ、同じ富野監督の作品で、ご存じの方も多いと思います(ファーストガンダム世代はもれなく知っていると思います)が、この作中でのイデは、その時点ですでに伝説であり、超古代の遺跡であり遺物なのです。つまり、これはひょっとして、ガンダムの宇宙世紀は、イデオンの時代の超古代の物語、ということなのではないだろうか? という妄想です。

 イデオンを見たことのない人や、イデのゲージ、イデオンの無限力についての描写を知らなければ、なにを言ってるのか分からないかもしれませんが、イデを知る人なら、きっとピンとくると思います。

 とはいえ、ファーストガンダムやイデオンが放送された当時、制作陣も富野監督も、ニュータイプやサイコフレームとイデの伝説を、意識してリンクさせて考案してたとは思えませんが、しかし、創作のインスピレーションというのは、実はどこかで繋がっていたりするものです。無意識にそうなったのかも知れない。そんな風にも感じました。

 また、インスピレーションは時に、とんでもない所(上位次元の存在等)から舞い降りたりもするもので、それこそ、ニュータイプのように、別次元の意識体から知らされた? なんてことも有りうるのでは、と僕は思います。これは映画「インターステラー」にも通じるものですね。

 とにかく色々と面白い作品です。僕にとって。

 改めて、劇場で観ればよかった。ほんとに。

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