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ミュージカル『えんとつ町のプペル』とクリエィティブの視点で向き合う①

みなさんこんにちは!
ミュージカル『えんとつ町のプペル』演出助手のMOEKOです😊

只今絶賛帰国後の隔離中です!

西野さんの挑戦があるから、立てる位置

NY滞在中は本当に色んな作品、そして現地で活躍されている方々との出会いがあったのですが。こうやって本気でブロードウェイに挑もうと思えている自分、というのは西野さんの挑戦があるからこそで。
今も『映画 えんとつ町のプペル』全米公開へ向けてのプロモーションを全力でやっている姿は刺激でしかありません!
ブロードウェイのデジタルサイネージに広告を出したい!!
このクラウドファンディングってみんなで世界を目指してる気持ちになって、私はよりワクワクします♪

映画の飛躍を肌で感じれば感じるほど、ミュージカルチームとしてよりヒリヒリするのですが笑
予算のことや仕掛け方、などのお話はプロデューサーのセトちゃんがとても分かりやすく、面白く発信しているので私も読みながらそうだよなぁ、と同じ話を聞いていても拾いきれていない事が多くて。毎回感心してしまいます、、、みなさんにもぜひ読んで頂きたい!
→ セトちゃんのnote
→ セトちゃんのエンタメ挑戦記


■演出助手だからこそのクリエィティブの視点■

今日はそんな色んな面白い発信がある中で
私は作品の中身や、クリエィティブの過程の部分などをより掘り下げて、お話していけたら良いなぁ、と思って書いてみます😊

12月10日から約1週間、NYに滞在し、毎日ブロードウェイ作品を観まくる日々を過ごしました! #夢みたい
全部で10作品観ました!!! #eluで応援してくれた方もありがとう

*「偏差値」を高くしない

ちょっと、ブロードウェイ作品を分析する前にw
私が今回演出家西野さん、とクリエーションする中で
1番印象に残っているのが
とことん「偏差値を高くしない」を大事にしている所です!

ミュージカル『えんとつ町のプペル』を作っているときに
演出家の西野さんは、とにかく偏差値を高くしすぎない。を大切にされていて。
基準が、良く分からなくても、なんかワクワクする!とかシンプルにすごーい!!となる。という視点なんです!
#子供のまんま 😳
#ガチアーティストなのにこの視点持ち続けられるのが凄いっ
演劇をずっと作っていると、気付いたら
タイミング良くキレイにまとめるのが好みになっていたり、綺麗に整っていることでしっくりきたりしちゃうのですが、、、
それって別にお客さんのワクワクをさらに引き出すか、というとそうではないことが多かったりします。
それは同業者に認められる、とか自分たちにとっておさまりが良いだけだったりします。

その「偏差値を高くしない」ためには
クリエーションの時から、その空気感が大切で。
例えば、追われるように、シーンを完成させるだけをゴールとして稽古を進行すると、演出家さんの答えを最初に聞いて、みんなでその答えを正解として作る。となります。
決められた時間のなかで、最速でゴール(シーンを完成させる)に到達は出来るかもしれないけれど
その創る過程に”ワクワク”があまりないイメージです。

*ニョキニョキ煙突の誕生秘話

ミュージカル『えんとつ町のプペル』のカンパニーは
美術セットの打ち合わせの段階から、そういった”ワクワク”を大切にする空気があって、アイディアの段階では、
100%上手くいくよね、の確証がなかったとしても、試してみないと分からない!という合言葉のもと、可能性のあるアイディアはまず稽古場まで持っていこう!という流れでした。

私たちが[ニョキニョキ煙突]と呼んでいるのは
うにょうにょと芋虫のようにw動いてしまう煙突のことで
この子達のためだけにもぜひ配信公演を観たもらいたいw
(2月末までアーカイブ残るのでぜひ!!!!
→ ミュージカル『えんとつ町のプペル』配信公演)

写真だとその魅力が伝えきれないのですが、、、

この両端にいる子達
クサイ!と伏せてる様子w

もうキャラクター化していて、西野さんと私は稽古場から本番中もずっと「かわいー!かわいー!」と連呼してましたww

ただこのニョキニョキ煙突、最初からこんなに可愛らしくニョキニョキ・うにょうにょする予定はなくて笑
実は、ある決まった場所で、煙突の背を高くする、その中から煙突掃除屋が出てきたらワクワクするよね、というような案だったんです!
だけど、小道具さんに仮道具を作ってもらい、キャストと稽古場でとにかく試してみよう!とやってみたところ、端の方から見えやすい位置に移動する煙突の姿がなんとも可愛くてwww
それを見た瞬間に…
「すみません!煙突が伸びる所よりも、うにょうにょと動いて出てくる方が見ていたいです!」
と西野さんが提案し、そこから、この可愛らしい動きのニョキニョキ煙突たちをどうシーンの中で活用していこうか?という方向性になりました!

実は最初は煙突掃除屋達がたくさん出てきて、ルビッチがプペルを隠して通過していく、というシーンのみの登場予定で、その後のルビッチとプペルのほっこりするやり取りのシーンは二人だけ、の予定だったのですが
あまりにニョキニョキ煙突が可愛かったので、二人のやり取りの周りでうにょうにょしたりにょきにょきしたり、くるりんとしたり、いきもののように出演してもらう事になりましたw
そのシーンって、もし筋を通そう、とか綺麗にまとめよう、としていたら絶対に生まれていないシーンで。
まったく意味は分からないけど、なんか笑っちゃうし、可愛いし、結果、印象に残るシーンになってたりします。

*1つのシーンが生まれるまでに本当に色々な積み重ねがある

舞台上での完成形を見ると、それを最初から答えとして持っていたように見えるかもしれないですが、
あのニョキニョキ煙突たちが生み出されるには
❶西野さんが煙突をニョキニョキさせたい!という案をワクワクしながら出してくれた!
❷美術打ち合わせでボツ案にせずに稽古場で試してみようとしてくれた!
→コアメンバーであるあかねさんが舞台監督さんと話してその方向性に持って行ってくれた!
❸小道具制作の篠川さんがとってもクオリティ高い仮道具を凄い早さで作ってくれた!
❹キャストさん達が稽古場で試行錯誤の段階から楽しんでくれた!
→ニョキニョキ煙突を担当することになったキャストの加賀谷さんと由梨乃さんがとにかく瞬時に対応してくれた!
→主演の光夫さんが「これ可能性あるな」と面白がってくれた!
❺舞台監督さんはじめ演出部さんがニョキニョキ煙突の中の環境を改良しまくってくれた!
→これにより色んな動き方が可能になった!
❻美術の佐藤さんと小道具制作の篠川さんが見た目もかわいく愛らしくしてくれた!
→よりキュートさが増し、魅力的なシーンになった!

という、ひとつひとつの積み重ねがあって、あそこまで出来上がってたりします!
方向性が決まってからも、細部まで決めていくには実はラストシーンと張るくらい、結構時間のかかったシーンでもありまして。
何度も試してみて、これどうだ、こここうやったらもっと可愛いかも、ここで反応するとなんか笑っちゃうね、などなど
これこそクリエーションだ!!!!を味わうプロセスでした。

これって、俯瞰で見ると。。。
大の大人が「ニョキニョキ煙突」の映える見え方を何時間もかけて作ってるんですよw
世界のNISHINOさんとか レミゼの主演もやってる光夫さんとか
由梨乃さんと加賀谷さんなんて、もう、ほんっとーーーーにめちゃくちゃカッコいいダンサーさん達なんですよ!!!!
プペル誕生シーン観たら一目瞭然ですよね😳✨
そんなメンバーで「ニョキニョキ煙突」のために沢山頭使って時間使って、作り上げたんです。

西野さんの
「偏差値を高くしすぎない」
とにかくワクワクする空間を創り上げる!
この基盤となる想いから、チームとしてクリエーションした結果
あの、ニョキニョキ煙突たちが誕生したんだよ♪というお話でした!

ん?んん?

本当は、西野さんの「偏差値を高くしない」の話を出して
ブロードウェイで観た作品と比較していこうかと思っていたのですが…
これだけで1記事になっちゃいましたねw

でもこの「偏差値を高くしない」
って実はすごく大切なポイントで。
今後私がエンタメを作っていく中でも一つの基準となる要素になりました。
西野さんにはめちゃくちゃ感謝です!

それでは、次回!
今回のNY滞在中に観た中でも私的に1番、ミュージカル『えんとつ町のプペル』と取り込んでいる要素が近いなぁ、と思った
『アラジン』
を取りあげて、演出サイドの視点を共有出来たらな、と思います😊

最後まで読んで頂きありがとうございました🌼




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