美少年の魔力

生まれ変わったら美少年になりたい。

同じ事を言っている人は何人もいたけど、
いままでの私は、少し理解が足りてなかったのだと感じた。

昨今日本でもブームを起こしている男性KPOPアイドルのように、キラキラのステージで輝いて、沢山の黄色い声援を受け、決める時はバチっと決めて、女子達を骨抜きにしてしまう、そんな美少年。

顔面国宝と呼ばれ崇められる……美少年。

そのキラキラが欲しいのだろうか、と思っていた。アイドルへの憧れというのは、誰しもやはりあるのではないだろうか。
簡単に考えれば、それはモテの最上級だろうから、皆憧れるだろう。

でも、それだけではない。
美少年は、もっともっと大きな可能性を秘めている。

私は、美少年の儚さに憧れる。
美少女では出せない、青年では出せない、その特有の儚さに。とても憧れる。

それには、魔力がある。
経済的価値の塊であるし、もっと大きな価値を人の心に生むための触媒という感じもする。

映画『怪物』は最高だった。
主演の美少年お二方は、韓国で大人気となり、アイドル級の扱いを受けているようだ。

非常に納得の結果だ。日本でそうならなかったのは、倫理観の問題なのかな。

とにもかくにも、2人は非常に素晴らしい演技をされた。それに加え、彼らが美少年であることで、それ故により多くの人の心に爪痕を残した、と思う。

是枝監督の複雑で難しい作品の中に、大切なメッセージを美少年という触媒を通じて世に発信したことで、それがどんなメッセージであれ、より深く多くの人に届き反応を起こしたと思っている。

美少年が出す波動は、誰かの中に波紋をつくる、一目見た誰かを震わせることのできる波動だと思った。

美少年になりたい。


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