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【VRChat】イベントキャストをする前に読んで欲しい話

VRChatには多種多様なイベントが存在します。多くの方が一度はイベントの運営サイドについて興味を持ったことがあるのではないでしょうか。また、イベントのキャストやスタッフになってみたいという方も同様に多いと思います。
今回は「イベントキャストになりたい!」、「キャストに誘われた!」という方向けに、イベント代表の視点からイベントキャスト・スタッフをする前に確認した方が良いことやどういった気持ち、心構えでイベントに望んでいるのかを解説します。
では、本編です。

まず、本記事で使う単語が具体的にどういったものを差すのかを示しておきたいと思います。

・イベントキャスト・スタッフ
イベントで接客、接待を担当する人。
・イベント運営
イベント開催やルールを作ったりシステムを作ったり、組織の中心的な人。代表とか副代表とかオーナーとか。

イベント代表でキャストとかスタッフとかやる人もいますが、あくまでキャスト業務、スタッフ業務もする人として解釈します。これで混同しなくて済みますね。

⚫︎最低限、要すること

⚪︎報告、連絡、相談ができること

報連相とよばれるものですね。
「〇月〇日に予定があるからこの日はイベントいけません」
「〇〇さんから~~っていう提案がありました」
「私生活が忙しくて今後イベントの出席が難しいです」などなど。
共有すべきことをされていないとまとめ役の人は「え!?なんで教えてくれなかったの!?」となります。すごく困ります。
迷惑かけるから、申し訳ないからとかは気にしなくていいです。伝えられていない方が困ります。
これはどちらかというと代表とかオーナーとか運営側に言えることなんですが、言い出しやすい環境を整えることも大切です。結果が返ってくるのは自分なのですからやって損はないです。

⚪︎ある程度の時間の余裕

説明は不要かと思います。学業や仕事で多忙な方にはイベントキャストは向いてません。また、家庭をお持ちの方は家族との時間も大事ですし優先すべきです。
憧れのイベントキャストになった!→だけど、私生活が忙しすぎて全然参加できない…。みたいなことになってしまうと、モヤモヤしてしまいますし、イベント運営側も何かしら思うことはあるでしょう。
イベントキャストはなるだけで語れるステータスではないので、両立ができる見込みがない場合はやめておきましょう。
また、イベントの時間の後にアフターがあるイベントもあります。ある場合はそれも考慮しましょう。

⚪︎イベントの雰囲気やコンセプトに合わせること

異形頭系のアバターが接客することがコンセプトなのに頭部に可愛らしい女の子の顔がついてたらイベントが台無しです。
雰囲気やコンセプトを理解することも重要ですがそれよりも僕が伝えたいことは、自分の個性、色、味を出す際はそれらから逸脱しないように気をつけなければなりません。
目立つに値する魅力を持つ事は大事ですし強みになりますが、悪目立ちはしてはいけません。

⚫︎確認するべきこと、やっておいた方が良いこと

⚪︎直接イベントに行ってみる

進学、就職先を選ぶ時に学校や会社の説明会に参加したことがあると思います。それと同じ目的です。
紙面や人伝の情報だけで実際の雰囲気、環境はわかりかねます。
スタッフや参加者の人柄、ギミックの使用感等を実際に行ってみて把握することは大切です。

⚪︎どのくらいの頻度でイベントに行かなければならないのか

開催日時≒勤務時間です。
例として『毎週土曜日の21時開催』と仮定した場合、『月に4〜5回、イベント開始10分前(22時50分)にイベントへ出席』となります。もちろん、仮定した条件からの一つの例ですから毎週出なくて良いという場合もあるでしょう。
自分の生活やプライベートな時間としてのVRChatライフから、キャストは続けられそうか判断する必要があります。
大体イベントのポスターには開催時間が書いてありますそちらを参考にしてみてください。

⚪︎どの様なルールがあるのか

イベントによっては、キャストではない時にもVRChat、SNSでの言動を制限する様なルールを課す所もあります。
また、イベントキャストの掛け持ち禁止やVRHMD必須、お砂糖禁止もあります。
これらの様なルールをキャストに採用された後で知って「流石に厳しいな」となってしまっては後戻りに手間がかかったり、簡単に辞めにくい事になってしまうかもしれません。
イベントの関係者に「ルールの一覧が欲しい」と言えば出してくれるはずですので、確認してみてください。

⚪︎どの程度の接待行為を行うのか

センシティブな話になるので少々お堅い話になりますが、この場合の接待行為というのは風俗営業法における「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」での接待を意味しています。
さて、イベントによってはコンセプトに沿って身体を密着させたり、頭を撫でたり、囁いたり等の参加者との距離が近いまたは接触する行為をする場合がありますが、どの程度であるかを確認し自分がそれを許容できるか判断することをオススメします。
ここで念頭に置いて欲しいのが、性的な雰囲気や行為を目的としていないイベントもあります。イベントの特性上必要な時もありますし、ボディタッチがあったからといって全てがセクシャルな意味にはなりませんしそれがただの作業にすぎないこともあります。
余談ですが、様々な観点から公になっていないだけで、利用規約違反グレーな完全招待制のイベントとかもあったりするそうです。

⚪︎イベントキャストをやることに関しての是非を聞いておく(お砂糖、パートナー相手へ)

例として僕の運営しているイベントの内の一つに「耳かき亭癒留利」があります。
イベント内容は、個室にて1対1でキャストがお客様にASMRギミックを搭載した耳かきやタオルで施術をする。というものですが、お客様との距離が近くなります。また、見知らぬ人へ耳かきをすることに憤りを感じる方もいるでしょう。
後からトラブルにならないためにも聞いておきましょう。

⚫︎やらない方が良いこと

⚪︎スタッフ用のグループチャット内容を勝手に第三者に見せること

連絡用にDiscordサーバーやXのグループ機能を活用しているイベントは多いと思います。その内容を無許可で関係のない誰かに見せることはやめましょう。もしスクショに「イベントに何か新しいものを導入する」など映り込んでいた場合、それがプレスリリース前等で充分に準備ができていない状態で周知されてしまうと、しっちゃかめっちゃかになってしまうかもしれません。
「これおもしろいかも」とか「載せたいなぁ」とか思ったら許可をとってからXでポストなり画像共有なりしましょう。

⚪︎勝手に他イベントの宣伝をすること

特にイベント掛け持ちをされている方に要注意です。
話題に出す程度ならまだ許容されるとは思います。ですが、話の話題ではなく広告や宣伝になってしまうと、その場の空気やイベントの雰囲気を壊してしまいかねません。それに、イベント主宰がその光景を見たら「勝手なことするな」とは思うんじゃないかなと同じ代表ながらに考えます。
もし宣伝したい場合は確認することを推奨します。許可取って気持ちよく実行する方が明らかに良いので減らせるリスクは減らしましょう。リスクマネジメント、大事です。
ま、僕が代表を務めているイベントではそれに関して制限は設けていませんし特に何も思いませんけれどね☆(←弊イベント所属スタッフ宛)

⚪︎エイプリルフールに混乱を招くこと

後先何も考えず、あるいは面白いと思って発言したことで混乱させたり傷つけることは絶対にしないようにしましょう。
これはインターネットが浸透している現代社会における社会通念やリテラシーとして突然の事ではあるのですが、先日とあるイベントがイベントを畳む旨のポストをし、そのことについてスタッフも聞いていなかった、ということがなんの接点もない僕のTLにまで流れてきていました。正直、参加者さんもスタッフさんもかわいそうでした…。
イベント公式SNSはだいたい代表の方が運営されているとは思いますが、もし似たような節があれば本当にエイプリルフールに投稿するに相応しい内容なのか相談、指摘をすることをオススメします。

⚪︎イベント掛け持ちに関して未報告

『毎週土曜日に開催されているイベント』と『月一回土曜日に開催されているイベント』を掛け持つ場合、ダブルブッキングする可能性があります。
都度予定があると伝えるのも一つ手段だとは思いますが悪手だと思います。イベントを掛け持ちしていることを伝えればイベント運営もスケジュール決めに工夫したり出席スタッフの調整をしたり何かしら対応ができるので、新たに所属するイベントと既に所属しているイベントの両方に掛け持ちを報告するのを推奨します。
当たり前の話ですがもし、報告しなくても大丈夫と明記されてるのであればしなくてもよいです。
ただ報告しなくても大丈夫というのは「(うちは掛け持ちしても大丈夫だから)報告しなくてもよい」と掛け持ち自体の是非しか考えていない場合があるので、念のため報告した方が運営にはいいのかなぁ。上記の何かしら対応っていうのがとれるので。

⚫︎イベント主催・代表として思うこと

した方がいいとか守った方がいいとかではなく、ここからはただ単に思うことを綴っていきます。

⚪︎自主的に動いてくれるとすごく助かる

僕は2つのイベントをスタッフ業務を除いてワンオペで運営するのですが、どうしてもタスクが溜まったりたまに滞ったりします。あとは「これあったら便利だよなぁ…でも、それ作れる技量ないし忙しいし優先度低いし…」みたいなこともあります。僕の場合はペイントソフトや画像編集ソフトを扱う作業のそれなんですけれど。
何が言いたいかというと、運営業務に意見や提案をしてもらえるとすごく助かります。「〇〇があったら便利だと思うんですけれど、作ってもいいですか?」とか「〇〇って△△にした方がわかりやすいと思います」とか。
あとは、願ってもなかったようなことを提案してもらえるとすごく嬉しいです。
なにより、スタッフが自主的に動いてくれること自体が僕にとってものすごく嬉しいです。

⚪悪評はすぐに広まる

意図せず広まるパターンと広めることが目的で広まるパターンがあります。
例えば前者の場合…(唐突な茶番はじまりはじまり)

「〇〇さんと連絡が取れへんな…。せや!色んなイベント掛け持ちしてたし他イベントのオーナーに聞いてみるか!」

「フレンドとトラブルがあって引退か転生したっぽいです」「なんやてー!?」

「他イベントも困惑してるかもしれないし念の為確認しておくか…」

超大手の方「休むって聞いてますよ」 

「^^💢」

ということが実際にありました。横のつながりって怖いですね!!キャー!
ただ、各々イベント運営で必要だから人の良い評価も悪い評価も情報も必要な部分だけ共有しているのであって、故意に悪評を広めようとはしていません。その方に対しての事実を話しているだけです。(まあ、大手イベントには唾つけてるのは本当に印象悪く思えますが)
後者は実際に見たことありますが、まあ…相当な恨みを買ったんでしょうね…。
さて、どちらにも言えることはスタッフやキャストではない時でも身の振り方には気をつけましょう。

⚪︎イベントキャストが嫌いな人の事は気にしなくていい

VRChatはユーザーがコンテンツを制作し、コミュニティを形成するゲームです(VRChat公式サイト参考)。その郷にいるのであればその郷に和すのが道理だと僕は思います。一部のイベントキャストの傍若無人な振る舞いがあるのも事実ですしそれ以前に人間ですから好き嫌いはあるでしょうけれど、イベント自体に対し声を大にして嫌悪を表す行為は由々しき事だと思います。
イベント運営もスタッフもそれに関して過度に気にする必要はありません。

最後に

VRChatのイベントは他に類を見ないくらい運営形態が面白いです。
現時点で金銭的に売り上げているイベントはそう多くないでしょう。みんな良い意味で自己の欲求を満たしている、ボランティア精神に近い思いで活動している方がほとんどだと思います。ですが、意識的にはまるで仕事のそれと似ているように感じます。僕も何かに遅れたりすると全員に影響が出るので義務感と責任感を持ってやってますしね。本当に不思議な世界で、とっても面白いです。
色々不安なこともあるとは思いますが、新しい出会いや、技術の交流など楽しいこともいっぱいありますし、何より楽しくやることが大切で醍醐味です。ですので、同じくらい期待を抱いて臨んでみてください。
(この記事、気付いたことを書いているので今後追加していく可能性があります。思い出したときとかにまた見てもらえると幸いです。)
では、また今度。

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