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Vol.2 全国でもレアケース!        議会の欠席届・様式改定を実現しました


◆個人の経験を社会のスキルに

「出産議員ネットワーク」
https://www.facebook.com/profile.php?id=100068574978037
「子育て議員連盟」
の活動を通して
超党派・全国の自治体議員のみなさま方と
個人の経験を社会のスキルに還元しよう
とのマインドを育んできました。

想定外の存在として
未整備の議会環境
の中で活動してきました。

未整備を嘆くのではなく
当事者として課題を可視化し「一般化」させることで、
個人で乗り越えてきた経験を
具体的な「仕組み」に変換し
次の世代に渡していく
ために。

○2021年、第16回マニフェスト大賞・グランプリ受賞

両団体での活動は、
出産・育児などの家庭生活と議員活動を
両立させる体制整備を目指し、
「第5次男女共同参画基本計画」への反映、
全国三議長会の標準議会会議規則の改正、
「政治分野における男女共同参画推進法」の改正に
つながり、反映されています。

それらの活動が受賞につながりました。


◆欠席が想定されない議会で

当時、仲間の出産議員の経験シェアには
出産直後に、
>這ってでも、車いすに乗ってでも、
 「出席すべき。」と言われた。
という体験談がありました。

私自身も、
市議会だよりの採決時の「欠席」表示に対して
けしからん、怠慢だとの市民意見も寄せられました。

時代背景として
・任期中の出産を想定される場合は立候補を見送るべき
・いかなる欠席理由も、議会に優先するものではない
というマインドが主流でした。

結婚・出産・育児というライフステージの
世代の議員が不在であったため
それらと議員活動との両立が想定されていなかったため
それらへの合理的配慮という環境自体が
用意されていません
でした。

◆「雇用関係にない」という構造から

また、議員議会との間に
雇用関係がないため、
「労働基準法の外側の存在」であり、
稼働については自己判断となっており
出産を例にとるならば、
母体の保護のための「産前・産後」に
休む期間も自分で決めることになります。

同様の構造から、
保育園の申し込みに必要な「就労証明」も、
発行者となる雇用主が存在しないため
「自営業」のスタイルで自作することで
保育のお世話になることができました。


◆尾張旭市議会(愛知県)での実践

整備されていないならば、整備していけばいい。

当事者として、課題を可視化し、
実装していくために働きかけてきました。

ご理解いただいてきた議会のみなさま方にも感謝です。

①妊婦休憩室&授乳室の確保

これについては、
県下でも珍しい実践として
当時から13年経過した2023年に…
お問い合わせがあり取材の後、記事になりました。

►日経新聞

►読売新聞

②市議会だより►「欠」席表示を「産」休表示に

採決時の欠席を表示する「欠」を「産」に変更。

当時は、産休であっても、理由に関わらず
「欠席自体がけしからん」というお考えも
まだまだ主流でしたが、
コロナ禍を経て、
生身の人間ですから、
「どなたにとっても休まざるを得ない状況は生じる」
というマインド

共通認識として広がったことを肌で感じる昨今です。

③欠席届の様式改定

妊娠当時、
やむを得なく罹患し直前に欠席を申し出るスタイルの
「その日だけ休む」ことを想定された旧様式では
期間で休むことや事前に届け出ることに対して
カバーされていませんでしたので、
自発的に様式を作成し、
私文書として
届け出てきました。

「事前に届け出る欠席」が想定されていない中で
妊娠時の議会中に何かあったときの連絡先や
復帰時期の見通しや自分なりの心づもりなども
記載内容に含めました。

この度、14年越しではありますが
2024年5月14日より新様式に改定されました!

旧様式では カバーできなかった

「期間で休む」場合や
予定の立たない出産、育児・看護、介護など
ケア責任を抱える欠席にも
対応
したものになりました。

雇用関係にない議会への「議員の欠席届」と
雇用関係上必要な「市職員の欠席届」とでは
必要な要件が異なるため、アレンジが必要でしたが、
育休・産休・介護休暇など、それぞれ
市職員の欠席届様式を参考にさせてもらいました。

以下、画像にて

①旧様式の課題
②議員独特の事情
③新様式で解決できること

についてまとめましたので
ご覧いただければ幸いです。

◆議会の構成を
 社会の多様性に近づけることが
 暮らしやすさにつながると信じている

これまでの活動は、
議会内マイノリティである
若手・女性であったり
ケア責任を抱える方々であったり
多様な背景の方々が議会に参画されることに
つながると信じて邁進してきました。

性のグラデーションへの理解、
難病や障がい者の方々など
多様な当事者目線で課題を可視化し、
改善を重ねることに、ゴールはありません。

民主主義のツールとして
「障壁があれば取り除く」ことを通じ
市民のみなさま方の代弁者として
市政の意思決定機関としての厚みを増していき
生きやすさ・暮らしやすさにつながることを期待し、
また、持ち場で引き続き精進して参ります。

・感謝・

「次の世代に渡せる形になって佳かった」

第1子妊娠から14年経った今年、
積み残してきた課題に
「今一度取り組みたい」
と思えた背景には
理解を示してくださった
女性議長(当時)の存在がありました。

立場にある方や周囲の方々の
ご理解
あってこその実現。
共に、
変化や喜びを分かち合える議会の一員

居られることに、感謝するばかりです。

大変、ありがとうございました。

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