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初めてのシリコーンモールドづくり

約1年前、専門学校を卒業していざ独り立ち、となった時のこと。

「自然素材を使った作品づくりをする」というところまでは強く決意していたものの、具体的にどんなものを作るかまでは決まっていませんでした。

『先のことばかり考えずに、とにかく、今の自分がやりたいことをやる!』というのが昨年の目標だったこともあり、売れるかどうかは置いておいて、まずはその時一番心が惹かれていたキャンドルを作ってみることに🕯

そこで今回は、そんな「キャンドルづくり ⇒ シリコーンモールドづくりに至る流れと、シリコーンモールドづくりに初挑戦した様子を少しご紹介したいと思います^^



1)どんなキャンドルを作るのか??


キャンドルを作る!と決心はしたものの、キャンドル自体、小学生の時にパラフィンワックスで1~2度作った程度。
それも、溶かしたワックスを容器に入れるだけといういたって簡単なもの。

さぁて一体、どんなキャンドルをどうやって作ろうか???

・・・そんな訳で、まずは本で情報収集📖
「キャンドル」と書かれている本を図書館で片っ端から借りて読みました。(ちなみに、読んだ本の簡単な総括がこちらの記事です ↓↓↓)


一通り読んでみて、ついに「独自の形の自立型キャンドルを作ろう!!」と心が決まりました。


2)手ごねでキャンドルを作ってみる


まずざっくりイメージして、いくつかの「作ってみたい自立型キャンドル」が思い浮かびました。
その中の一つが、森の精霊 "森のこ"キャンドル

何となくの形のイメージができたので、あとはひたすら油粘土で形を決める作業。とにかく手を動かして、自分が心惹かれる形を決めました。

※試作の様子は写真に残さなかったのでご紹介できず・・・😿


形が決まったら、次に、それがキャンドルとして成り立つかどうか試験。
最終的にはモールド成形で作ろう、と決めてはいましたが、モールドを作るのにもお金と時間がかかるので、まずは「手ごね」でだいたいの形を作ってみることに。

蜜蝋をあたためて柔らかくしたものを、粘土の要領で形にしました。

手ごねで作った試作品

だいぶ荒々しいですね(笑)
続いて、これに火をつけた時の感じを確かめます。

手ごね品の点火実験

芯に対して対称な形ではないので、一体どう燃え進むのやら・・・とちょっと心配していましたが、なんだか良い感じです!
このまま作り続けてみようと決めました。


3)モールドの原型づくり


シリコーンでモールド型を作るためには、その元になる原型が必要です。
最初は100円ショップで買った紙粘土で原型を作り、そこからシリコーンモールドを作成したのですが、あまり良い出来(表面性)にならなかったため、ネットでいろいろ調べて「ラドールプレミックス」という石塑粘土で原型を作ることに。

まずは大体の形を作ります。


乾燥したら、カッターで削って形を整えます。

細かい曲線の感じや、最終的な表面性は、紙やすりでひたすらこすって作りこみます。

どんどん番手を上げ、最後は#800の紙やすりで仕上げました。

すべすべの肌触りに仕上がりました✨


4)いざ、シリコーンモールドづくりに挑戦


さて、いよいよシリコーンモールドづくりです。
シリコーンで型取りする方法はいくつかあるようですが、今回はキャンドルの本の中で紹介されていた方法でやってみることにしました。

やり方は以下のとおり。


① 原型の底面を容器の底面に固定 with 油粘土

容器は、牛乳パックで作製しました🐮
油粘土は底面の一部にしか付けなかったので、この写真では見えません…


② シリコーン投入

シリコーンには、極少量の硬化剤を添加して固めるタイプと、硬化剤と原液を1:1で混合して固めるタイプがあるようなのですが、少量の硬化剤を手持ちの設備でうまく図れるか不安だったので、1:1で混合するタイプを選択。
その中で、キャンドル素材のオンラインショップで取り扱われている銘柄を使用しました。

ここで一つ誤算!
シリコーンの比重が重く、原型づくりに使った石塑粘土が軽いため、原型がプカプカと浮き上がってきてしまいました!!

あまりに焦ったので、写真はありませんが、この辺りは要改善です。。

なんとか無理やり沈め込み、再度浮き上がってこないことを祈りながらそのまま静置。ドキドキです!


③ 1日放置し、シリコーン型から原型を取り出す。

写真を撮り忘れましたが、取り出したばかりのシリコーン型は、中に原型を包括した1つの塊です。

それを、アボカド🥑の種を取り出す時のように、カッターでぐるっと一周切り込んで、原型を取り出しました。

奇跡的に?バッチリ原型の中心線で切り出すことができましたが、原型にカッターの傷がついてしまうことと、カンを頼りに切り開くため、必ずしも中心で切れない可能性があることが課題と分かりました。

※ 中心で切り開きたい理由は、見た目の問題+芯をきちんと中心に固定する必要があるためです。


でも、なんだかんだ言っても、ひとまずはモールド型をつくることができました!!

この時点でひとまず、大・中・小、3サイズの "森のこ" 達を作り、芯のサイズetc.、種々の検討を重ねた後に、Creemaで販売を開始しました。


まさかこのモールド型が、実際に売れた時のドタバタにつながるとは知る由もなく・・・👻

≪ 続く ≫

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