2月読書メーターまとめ
2023年2月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1749ページ
ナイス数:58ナイス
https://bookmeter.com/users/322261/summary/monthly/2023/2
■国商 最後のフィクサー葛西敬之
かつて少年だった私には
リニアや国鉄民営化は、遠くの話で
裏側の事情には全く興味はなかった。
当時のマスコミがどのように報道していたかは
定かではないが、
誰かが書かなければ、
後の世代に何も残らなくなる。
労働組合の闘争の件も記されているが、
数多くのノンフィクションを手掛ける
著書に敬服する。
読了日:02月26日 著者:森 功
https://bookmeter.com/books/20433522
■笑うマトリョーシカ
自分を騙す
自分以外の誰かを騙す
または
求めれている役割を演じるということが
それこそが生きるためのすべなのかと
考えたが
全く答えが見つからない。
人は意図して
人を操ることが出来るのか?
人は変わらない
変えることが出来るのは
自分だけ
そんな誰かの教えが
まったく意味のないものに感じてしまった。
読了日:02月25日 著者:早見 和真
https://bookmeter.com/books/18822680
■荒地の家族
「水」「火」の描写に哀しさを感じる。
水を見た時、津波を連想し
火を見た時、火災を連想する。
そんな気持ちに陥ることに耐えられるだろうか。
人は生きているのか?
それとも生かされているのか?
戸惑いがその中に書かれている。
あらゆる人の生死を自身の中に取り込み、
積み重ねていく
それこそが生きると言うことではないだろうか。
読了日:02月22日 著者:佐藤 厚志
https://bookmeter.com/books/20555140
■イノセント・デイズ
人は期待されることで、その自分の存在を
確かなものと認識するのだろうか?
人が人に期待する事は正しいことなのだろうか?
誰かをかばうことで自分が救われる
そんな事に疑問を感じる。
物語の最後に
生きることへの強い気持ちを感じる。
それこそがこの本を読んで、
唯一の救いであると感じた
「イノセント」言葉の響きからは、
ポジティブに捉えられるかもしれないが、
非常に残酷な言葉であると思った。
読了日:02月19日 著者:早見 和真
https://bookmeter.com/books/8198869
■この世の喜びよ
二人称で進む物語に違和感を持ちつつ、
読み進めると
この表現だから成立する世界観があることに気づく。
むしろ、この表現でなくては伝わらないだろう。
主人公の気持ち、
作中の人物が生きる世界、
読み手の気持ちが揺さぶられるのは、
自分の感情を二人称で表現されるから。
自分では気付くことがない感情が、
読み進めながら吐露されていく。
こんな手法で感情移入する小説を初めての経験だ。
伝えること
伝わること
伝えたいこと
それこそが
この世の喜びであると確信した。
読了日:02月16日 著者:井戸川 射子
https://bookmeter.com/books/20365818
■森に眠る魚
誰かにありたい姿になることを
期待するとき
自分自身を失いつつある。
子供に教わることがある。
「純粋さ」
「正直さ」
「無垢な笑顔」等々
大人になると教えることが出来なくなる
何故だろう
著者がそれを「森」と名付けて
導いてくる。
読了日:02月08日 著者:角田 光代
https://bookmeter.com/books/580973
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